膠原病・アレルギー・免疫系の病気

このコーナーは著書「MMS 真昭社」に記載されているものを抜粋して掲載してあります。リンクしてもつながらないものや治療法などについては、本を参照して下さい。

1. 免疫 2. 自己免疫疾患 3. 膠原病 4. 慢性関節リウマチ
5. 全身性エリテマトーデス 6. 強皮症 7. 強直性脊椎炎 8. サルコイドーシス

8-3  膠原病

膠原病(こうげんびょう)言うのは、結合組織にフィブリノイド変性と呼ばれる特別の病変がみられる病気を集めて名付けられました。
フィブリノイド変性とは、コラーゲン繊維がその構造を失い、硝子様を現す状態、アレルギー疾患や膠原病で、病変組織にみられる特徴的な所見です。(西洋医学)

●膠原病の病気
① 慢性関節リュウマチ
② 全身性エステマトーデス
③ 進行性全身性硬化症や強皮症
④ 多発性筋炎
⑤ 結節性多発動脈炎、結節性動脈周囲炎
⑥ リウマチ熱
の六疾患がある。

●MMS解釈
膠原繊維とは、結合組織の細胞間にみられる組織で、コラーゲンでつくられています。伸張性に欠け、引っ張りに強い繊維です。要するに筋肉と筋肉を結んでいる繊維で、膠原繊維がないと筋肉は連動して動くことができません。
筋肉量の少ない非力な女性や男性が重い物を持つ場合、力を入れて持つことになります。その状態を続けていると、筋繊維は収縮したままとなり弛緩しなくなります。力は、筋繊維が収縮して発揮することができますが、筋肉の中に収縮することができる筋繊維が無くなれば、物を持つときや動作を行うとき、あるいは必要以上の力を発揮しなければならないとき、使うことのできる筋繊維に負担を掛けることになります。そのときに更に重いものや力の必要な動作を起こす場合、他の筋肉に頼ることになります。このときに働くのが膠原繊維です。この働きによって一つの筋肉の力不足を補うことができます。この膠原繊維は力を入れるとよく使うことができますが、力を入れることが癖になると、動作を起こす度に膠原繊維を使うようになり、膠原繊維が疲労を起こし収縮したままとなってしまいます。
膠原繊維は、収縮するのは得意ですが伸張に欠ける繊維です。頻繁に使われれば弛緩しなくなりコリをつくり固まっていきます。
膠原繊維にコリをつくると、その強い収縮が膠原繊維の下にある筋肉を引き締めるように固めていきます。筋肉は動かなくなり収縮の強いコリがつくられます。その筋肉の中にある、あるいは硬く固まった筋肉に挟まれた血管や神経は圧迫され、血液は流れなくなり、神経も圧迫され、痛みや痺れをつくります。筋肉細胞は、代謝ができず老化し萎縮していきます。圧迫されブロックされた神経は、その状況を正しく脳に伝えられず、狂った情報を脳に伝えることになります。
この状態のときに、膠原繊維や筋肉を軟らかく解してしまえば何事もありませんが、それを放置すると、膠原繊維のコリは進行し亢進性(こうしんせい) を持つようになり広範囲に広がっていきます。
強く固まった膠原繊維によって、さまざまな症状をつくっていく病気が膠原病です。

8-4  慢性関節リウマチ

膠原病の代表的な病気です。リウマチとはギリシャ語で流れると言う意味があるそうです。痛みが流れるように全身に及ぶのでこの病名が付けられたようです。

●症状
手指や足趾(そくし)の小関節、手、肘、膝関節に疼(うず)くような痛み(疼痛)と腫れに始まり、それが全身の関節に病変が広がっていく病気です。筋肉はやせ衰えて萎縮してきます。

原因

●西洋医学的解釈
本態性。治療法も確率できていません。慢性関節リウマチの西洋医学者の解釈はまちまちで統一できていません。

●MMS解釈
この病気は、女性に多く、男性には少ない病気です。それは女性と男性の筋肉量に関わっていると考えています。
最初の筋肉の緊張は、胸鎖乳突筋や棘上筋から始まります。棘上筋を固めると上腕三頭筋、上腕二頭筋が固まって本来の力を発揮することができず非力になり、何事にも力を入れて事を運ぶようになります。やがて前腕まで固めていくと、手首が強張り動かなくなり、更に、掌(てのひら)の筋肉を固めてしまうと指が動かなくなります。
胸鎖乳突筋を固めていくと、胸郭が動かなくなり吸気ができず呼吸困難を起こし疲れやすくなります。また、胸鎖乳突筋の緊張は、複直筋や腹筋までを固めていきます。その緊張は胃や腸を固め、消化吸収が悪くなり痩せてきます。
脚は、胸鎖乳突筋の起始、腸腰筋や股関節を固めることから始まります。脚への血液の流れが阻害され代謝が衰え筋肉は老化していきます。
悪い姿勢で、ヒール(日本人の場合)などを履いて歩く。脚に力を入れて早足で歩く。などのことをしていると、脚の筋肉が固まっていきます。腕と同じように筋肉を緊張させコリをつくり、膠原繊維の収縮力がそれを助長し締まったように固まります。
筋肉は、代謝不良からやせ細って萎縮していきます。そのうちに神経を締め付け痛みが出てきます。また、静脈も圧迫して潰し、血液の循環を断つと、まず足先に浮腫みが始まり、やがてはふくらはぎ、膝そして大腿部に浮腫みをつくっていきます。
筋肉に浮腫み(水筋肉もある)が出てくると重い脚を引きずることになります。水を含んだ筋肉は、筋繊維の粘着力が無くなり本来の力を発揮することができなくなり益々力を入れて歩くことになります。こうして悪い方向へと進行してきます。

●炎症
現代医療では、筋肉の炎症の度合いを血液検査で行っています。機械で簡単に検査できる所為か、やたらと炎症反応を重視します。ただその筋肉の炎症反応と言うのは、実際の炎症とは異なっています。炎症と言うのは、熱があったり、腫れたりしているものですが、それが全くありません。どのような観点で炎症反応として捉えているのか理解できません。
炎症反応と言っているものに、痛みや腫れがありますが、それを軽くすると言う理由で、いたずらにステロイド剤などを用いて炎症反応を無くすることだけを目的にすると、ステロイド剤の作用で腎機能を落とし浮腫みを助長していきます。
コリをつくった筋肉を解し血行を良くしていくと、一時的には炎症数値が高まりますが、完治に向かっていきます。炎症の起きる理由を理解さえしていれば、単に炎症反応を下げると言う愚策はいくらなんでも用いないでしょう。

●リウマチは遺伝しない
リウマチは遺伝すると説く人がいます。決してそのようなことはありません。
子供や孫であれば、遺伝子は共通しているので、同じような筋肉を持って生まれてくることは事実で、なりやすいファクターを持っていることは確かです。
わたしの父は晩年リウマチになり、痛みと動作の不自由さに苦しんでいた姿を思い出します。そのことがあり、「リウマチは遺伝する」と言う西洋医学の説明に不安を持ったときがありました。
現在はっきりと「リウマチは遺伝しない」と、断言できます。リウマチになってしまうのは、その筋肉の使い方に問題があるのです。決して先天的なものではありません。

●治療法
病気の程度によって治療法は異なりますが、まず胸鎖乳突筋を解すことが最初です。
リウマチの特徴的な疾患である手の指や関節、手首、肘の関節を治していくには、胸鎖乳突筋を解した後、棘上筋を解し、それから三角筋、上腕二頭筋と腱のコリを解していきます。
罹患者の多くは、筋肉はやせ細り、骨に筋肉がこびりついていると言った態があります。それを軟らかくし、動く程度まで解す必要があります。その後、肘窩(ちゅうか)(肘関節の屈筋側のくぼみの部分)肘筋を解し、肘関節を正常にしていきます。
上腕の筋肉の強張りを取っていくとき、上から単に圧して取るのではなく、二方向力を用いて骨に直角にずらすようにして解していくと良いでしょう。骨にこびりついている筋肉がふっくらするようになるまで解すことです。肘窩に水が溜まっている場合でも、上腕を充分に解しておくと楽に取ることができます。ここまでを完全に解せれば、肘の曲げ伸ばしの際の強張りも取れ痛みも消えていきます。
次は、前腕を解し、支帯を解していけば手首が楽になります。その後掌(てのひら)の球筋を解し、指の関節間の屈筋を、掌側と脇から解していけば指の曲げ伸ばしができるようになってきます。それでもまだ強張る場合には 伸筋側も解していけば良いでしょう。
脚の場合、まず腸腰筋から股関節を解していきます。そして大腿部の大腿直筋、外側広筋、内側広筋、半腱様筋、大腿二頭筋、膝窩を解していきます。
脚が浮腫むのもリウマチの特徴で、膝に水が溜まっている人が多いようです。それが大腿二頭筋の筋尾(からだの中心から遠い方)の痛みを伴う場合が多いので、ここを解していくと患者さんは楽になります。
また、膝の半月板の前後に痛みのある場合、半腱様筋の筋尾のコリが原因であるので、膝窩側から解して行くと膝の痛みは消えていきます。
腹部が固まり痩せ細っている場合も多い。表面はブヨブヨだが、大腸や小腸は萎んで弾力が無くなっていることが分ります。大腸、小腸は充分に解しておく必要があります。小腸のコリは、血液の造血にも関わり、良い血液の産生はその後の回復度に関わってきます。また、栄養の吸収も悪くなるので体力を回復し難くなります。
浮腫みのある場合は、仙棘筋、腎臓を解し、水筋肉を取っていきます。

●変形をとる
病気が進むと、関節の痛み、関節面の破壊が起こり癒着したり変形したりします。関節の痛みは、筋肉が締め付けるように固まりその収縮が神経を圧迫してつくります。関節に気を送って筋肉を緩めると痛みが無くなります。痛みが無くなったら、関節周りの筋肉を手技を加えて徹底して解してしまうことです。

●変形の種類
1 指の関節が膨らんでくる。
2 手指が小指側に曲がる。
3 手指がスワンネック形に変形する。
4 足の親指が 外反母趾のように小指側に曲がる。
以上のような変形があります。痛みをとった後に、その変形に応じて固まってしまったコリを取っていくと治っていきます。但しその変形が長期間続いていた場合、関節などの筋肉は骨化しています。気を送りながらデリケートタッチを用いメルトタッチで解していきます。根気よく施術することが必要です。

8-5  全身性エリテマトーデス

西洋医学では、免疫系の異常によって全身に炎症が起こる病気としています。英語では、Systemic Lupus Erythematousと言います。

●症状
症状としては、発熱、紅斑、関節痛が特徴的で、臓器にも炎症や病変が現れる。特に腎臓障害が目立つ。
全身の倦怠感や疲れやすい、食欲不信、体重減少と言った症状があり、さらに発熱をしたり、微熱が続いたり、ときには高熱を発する。
皮膚に、蝶形紅斑と呼ばれる斑ができる。顔面では、鼻を中心に蝶の形の紅斑ができる。顔の他にも、掌、指、かかとや足の指、胸などにも紅斑が出る。しかし中には、この特徴的紅斑が全く見られない例もある。
手、肘、肩、膝、足などの関節が代わる代わる痛くなり、関節リウマチの痛みとは違う痛みが出る。
内蔵では、特に腎臓に障害が出る。エリテマトーデスにともなう腎炎を、ループス腎炎と言う。その他にも 、心臓、肺、肝臓、腸管、腹膜に炎症が起こり、それぞれの症状が現れる。(西洋医学)

原因

●西洋医学的解釈
本態性。原因不明。

●MMS解釈
コリにもいろいろあり、この病気の場合、紅斑をつくっている部位に、粒状のコリをつくっています。そして膠原繊維が絡みつきコリ同士が微妙な関連をつくっています。
通常の筋肉のコリは、単独で解すことができますが、この場合それができません。まず膠原繊維のコリを取りその下にある粒状のコリを取っていくと同時に解けていきます。
顔面の紅斑
顔面の血液の流れは、頸から顎下を通り鼻脇に沿って上がっていく流れと、頸筋から耳の内耳介の脇を通って頭頂にいく流れがあります。要するに顔面や頭頂に流れていく血液は、心臓から出て上に向かって流れています。その流れを阻害するのは胸鎖乳突筋のコリです。首に力を入れていたり悪い姿勢をつくっていたりしていると、膠原繊維が締まったように固まり、その下にある筋肉は硬く引き締められるように固まったコリをつくっていきます。
鼻を中心にした蝶形の斑
その班の上部の筋肉にコリをつくります。それが毛細血管を圧迫し、それより上部への血液の流れを堰き止めてしまいますが、血液はそのまま送り込まれると、毛細血管が膨れあがり炎症を起こします。
よく、頬を真っ赤にしている人がいますが、この赤みも同じようにつくられます。ただ紅班をつくるようなコリはないので、単に赤面になるだけです。
この班の上端のコリを取って、上部への血流を良くしていくと、斑が薄くなってきます。薄くなってきたら斑全体のコリを取っていくと紅斑は消えてきます。

●さまざまな部位への疾患
臓器疾患の多い病気です。病気をつくるのは筋肉のコリですが、この病気の場合、筋肉のコリの形成に違いがあります。膠原繊維のコリがそこに加わるからです。
吐き気、嘔吐、便秘、下痢、腹痛などの症状が出ます。しかし、これらの症状を、エリテマトーデスと言う病気の一つとしてしまうと本質が見えなくなってしまいます。
症状は、あくまでも単独で、エリテマトーデスをつくる筋肉の刺激が、症状をつくる部位を固めていくからつくられるのです。
炎症
症状の章で延べているように、血液の循環の不具合がもたらすもので
す。その滞っている部分を解し、血流を正常にすれば炎症は治まっていきます。
吐き気や嘔吐
心窩部のコリが原因。
倦怠感や疲れやすい
腎機能や肝機能が落ち、全身の筋肉にコリをつくり、血液の循環が悪くなって水筋肉となり、水を含んだ重い体を動かしているから疲れるのです。
便秘、下痢、腹痛
便秘、下痢については、5-14、5-15に、腹痛については1-4に述べていることと変わりありません。
症状をつくるのは特定の部位です。病気によってつくられるとする症状も、原因である部位は変化しません。ケースバイケースで違ってくると言うことはありません。
病気の本質や原因を掴むには、症状までも含めて何もかも一緒にして考えることをしてはいけません。
要するにエリテマトーデスと言う病気は、まず普通の筋肉のコリがつくられた後に、その筋肉を取り囲む膠原繊維が異常な緊張をして固まってしまってつくられた病気で、吐き気、嘔吐、便秘、下痢、腹痛などの症状は別問題です。
まず、炎症を取り、膠原繊維を解し、そしてその下にある筋肉のコリを解せば治る病気です。

8-6  強皮症

皮膚が硬くなって、透明のシリコン樹脂を塗ったようにテカテカと皮膚が光沢を現す特有の症状を持つ膠原病です。
結合組織に炎症と変性が起こり、最終的には繊維化が生じ、固まって動けなくなってしまう全身性の病気。

●症状
特徴的な症状は、皮膚の硬化。病変は、血管、関節、消化管、肺、心臓、腎臓などに及びます。
男女の罹患率は、男性の1に対して女性3,4倍と女性に多い病気です。年齢的には、20代から40代に多いと言う統計がある。(西洋医学)

原因

●西洋医学的解釈
本態性。

●MMS解釈
病気の原因をつくるのはリウマチと同様で、非力な女性や男性が、常に力を入れて日常生活を送るなどして、筋肉を固めコリをつくり、それを弛緩させることなく過ごしていると、膠原繊維が収縮したままとなり、筋肉を引っ張るように固めコリをつくっていきます。
筋肉のコリの収縮が血管を圧迫して狭め、血液循環を妨げます。そのことで、代謝が衰え筋肉は老化し萎縮していきます。筋(すじ) 張っていくのは膠原繊維が共に萎縮するからです。
最初は、骨格筋の表面だけですが、筋肉を軟らかくせずに放置すれば、そのうちに血管や臓器にまで至り、病変が進行していきます。
テカテカと皮膚が光るのは、皮下の筋肉が固まって固形化し、セルライトの下の筋肉が水筋肉になると出てきます。
水筋肉がひどくなると浮腫になります。腎臓を解し、水筋肉を無くし、硬くなった筋肉を解していくと皮膚が光らなくなります。筋肉は締め付けられたように固まっているのが特徴です。
浮腫の状態が進むと、筋肉に含んだ水(未濾過の血液と原尿)が筋繊維を圧迫し、関節などの強張りや関節痛をつくります。
腱が強張り固まっていくと、手首や足首を動かすと、硬い腱と腱がぶつかって音を発するようになります。
首や肩を廻すと音が出る人がいます。これは硬い筋肉と筋肉がぶつかってずれた時に発する音です。
消化管の食堂や腸なども硬く強張ってしまうと、固形物を飲み込めなったり、消化吸収が悪くなったり、下痢や便秘などの症状がつくられます。

8-7  強直性脊椎炎

HLA抗原のうちB27を有する人のみに発症する仙腸関節の関節炎でリウマチ疾患の一つです。
仙腸関節や脊椎椎間関節に起こる病気である。関節の周辺組織を骨化させ、脊椎に強直を起こすので、この名前が付けられました。
(HLA抗原とは、human leukocyte antigenの略で、自己と非自己とを区別する機能をもっています。)
西洋医学では、この病気を自己免疫疾患と捉えています。それは、病理における結果だけを追いかける顕微鏡的見方です。
現代医療では、ステロイド剤の投与や筋肉弛緩剤、鎮痛剤の投与と言う対症療法が行われています。しかし、これでは治りません。だから難病になるのです。

●症状
はじめは、背中の強張りや腰や脊椎の痛みが現れ、疲労感が出てくる。(西洋医学)

原因

●西洋医学的解釈
本態性。

●MMS解釈
この病気は、無理な運動やからだを冷やす、力を入れて動作や作業を行うなどで、膠原繊維を収縮させ、その下の筋肉を引き締めるように固めて萎縮して、強烈な痛みをつくり動かなくなっていく病気です。
あるサッカー好きの人がいました。学生時代から寒い冬でもショートパンツ姿でした。走ったり蹴ったり夢中で練習をしたり試合をしたり。そのことがからだを固めていきました。
からだを冷すのは、寒い冬だけではありません。汗をかいた後、そのまま放置すれば冷えてきます。運動した後、筋肉を解すことをすれば深刻になることはなかったのでしょうが、ほとんどの人はそれをしません。
また、筋肉萎縮を解すと言う方法を知る人は少ないでしょう。ストレッチでは筋肉は解れません。むしろ固めます。この方も、練習や試合をして硬くなった筋肉を解すことはしてきませんでした。そのような日々の繰り返しが、全身の筋肉を固めていきました。特に脊柱や首、臀部、脚などの筋肉を硬く固めました。
「サッカーが悪かったね」そう言うと、
「何故サッカーをやっていたことが分るのですか?」
「あなたのような筋肉の固め方をするのは、サッカーしか考えられないからだよ」
サッカーには、左脚で立ち、右足はボールに乗せている(右利き)と言う独特のポーズがあります。からだが冷えている時に2、3分そのままでいたら、左脚や仙棘筋が固まってしまいます。また、右利きの人が、右足で蹴るには左に重心を置きます。脊柱起立筋の左下部の仙棘筋に負担がかかります。
また、走るスポーツをしている人に共通ですが、脚で着地したとき、体重の反力が下腹や仙棘筋を棒で突くような形で固めると言うことです。最初は、普通の筋肉のコリで済むものが、解さずにそのまま放置し続けていくと、体重を支えて立ち、走ることに耐えるために、膠原繊維を収縮させ脚全体の筋肉を使うようになります。膠原繊維の引き締めが筋肉を極度に固めていきます。脚に触れると硬く固まっているのがその現われです。
この方の仙棘筋は骨化していました。硬くなった仙棘筋は上部の脊柱起立筋も固め、脊柱起立筋全体が硬く固まり、その上にある頸部の胸鎖乳突筋も固まっていきました。痛みは当然の結果です。
週一回2年ほどの施術を重ね、痛みが無くなり普通の生活が送れるようになりました。
この例以外にも、明らかにかからだを酷使して、胸鎖乳突筋や脊柱起立筋を固め、それで強直生脊椎炎をつくっている人たちがいます。
この病気の特徴は、脊柱起立筋を固めていくことですが、同時に胸鎖乳突筋も固めていることです。そして、脊柱に沿って全身の筋肉が固まり、腹直筋も固まっていきますが、そうなると、心不全や呼吸困難などをひき起こしていきます。
多くの人たちが、有効な治療が得られずに病気が進行していくままになっています。病院に行けば「自己免疫疾患」などと言う訳の解らない難しい病名を付けられます。
難しい理論も難しい治療も必要がありません。固まった筋肉を解せば治る病気です。

8-8  サルコイドーシス

サルコイドーシスとは類肉腫のことです。肉腫に似た肉芽種ができます。(西洋医学)

●症状
肺や心臓、肝臓、全身の臓器に病変が生じ、目に虹彩炎、網膜炎、皮膚には紅斑や結節(しこり)も生じる。(西洋医学)

原因

●西洋医学的解釈
本態性。40歳以下で発病することが多い。

●MMS解釈
筋肉細胞は、飢餓状態に置かれたり、突然の刺激を受けりすると変性していきます。
サルコイドーシスの肉腫は、筋肉のコリの変化したものです。最初は芽のようなものができ、それが大きくなって一つの固まりとなります。細かい米粒や小豆粒のようなものもつくります。それの一粒、一粒が硬い「シコリ」をつくっています。
原因は、胸鎖乳突筋のコリで、これを解し、肉腫ができている部位まで解していくと、肉腫が軟らかくなってきます。それを更に解していくと消えていきます。
腹部にできた場合などは、胸鎖乳突筋のコリを取り、腹部の筋肉や腸を解していくと軟らかく変化してきます。
肉腫のできる手前の筋肉は、締まったように固まっています。それが血行不良を起こして、独特のコリを形成していくと考えられます。