このコーナーは著書「MMS 真昭社」に記載されているものを抜粋して掲載してあります。リンクしてもつながらないものや治療法などについては、本を参照して下さい。
| 1. 免疫 | 2. 自己免疫疾患 | 3. 膠原病 | 4. 慢性関節リウマチ |
| 5. 全身性エリテマトーデス | 6. 強皮症 | 7. 強直性脊椎炎 | 8. サルコイドーシス |
膠原病
膠原病・アレルギーの病気について
膠原病やアレルギー、そして免疫系の病気は、西洋医学においては「自己免疫疾患」という概念のもとに、自己の免疫が自分自身の
組織を攻撃する病気とされています。
しかし、私は長年これらの病気に関わり、実際に治癒や改善を見てきた経験から、これらの病気は本質的には血行障害がもたらす病気だと結論づけています。
西洋医学が提唱する「免疫」と「自己免疫疾患」という考え方は、元々の定義と矛盾を抱えており、その理論だけではこれらの病気の真の原因や改善には結びつかないと考えます。
免疫
免疫学は18世紀後半、ジェンナーによる種痘の発明に始まり、約250年の歴史を持ちます。パスツールの予防接種、ベーリング・北里の抗毒素、メチニコフの食細胞説、ボルデの補体発見など、多くの先駆者たちによって発展してきました。
近年は免疫の研究が進み、一般の人にも理解しやすい解説が増え、免疫学が身近なものとなりました。
「免疫」とは元々、「疫病を免れる」という意味です。感染症に一度かかると、二度目は軽く済むか全くかからなくなる現象がこれ
にあたります。もう少し難しく言えば、「生体が自己にとって健全な成分以外のものを識別して排除する防御機構」と定義されます。
感染防御では、リンパ球が抗体を生産して体液性免疫を作り、移植の拒絶反応ではリンパ球が攻撃細胞性免疫を担います。免疫は自律神経のもとで、自己と非自己を区別し、非自己の侵入に対して自己を守る働きを無意識に行っています。
膠原病、アレルギー、自己免疫不全などの複雑な免疫系の病気に関する細胞の働き(NK細胞、顆粒球、リンパ球など)についての難解な理論は研究者に任せ、私はこれらの病気を施術し、治癒・改善に導いてきた実際の方法を説いていきます。
自己免疫疾患
免疫学の基本定理は、「自己のからだの構成成分を、抗原(異物)として攻撃することはない」というものです。
しかし、自己免疫疾患の理論はこれに反し、「自己の成分を攻撃することもある」とするため、大きな矛盾が生じます。
抗原とは何か?
抗原とは、生体内に侵入して抗体をつくらせ、その抗体と結合して反応する物質です。細菌の毒素や異種タンパク質が典型例です。
抗原が生物であれば理解しやすいですが、無生物の場合、からだの中で抗体をつくらせることができるのか疑問が残ります。これは矛盾しています。
血液型不適合輸血の例
血液型(ABO式血液型)は、赤血球表面の抗原の有無によって分けられます。
A型の人にB型の血液を輸血すると、B型抗原に対する抗体ができて赤血球を壊します。
AB型の人はA・B両方の抗原を持つため、どちらの血液も問題なく受けられます。
O型は抗原を持たず、他の血液型の血液を受けると反応します。
これは、からだが「自己」と「非自己」を自動的に識別している証拠です。
自己免疫疾患の理論的矛盾
免疫学の定理に従えば、「自己を攻撃しない」ことが基本ですが、自己免疫疾患では「自己を非自己と誤認し攻撃する」とされます。
しかし、この自己識別機能がなぜ狂うのか、どこに存在するのかについて西洋医学は明確に説明していません。
「自分が自分でないものを作り出し、それが自分を攻撃する」という理論は理解し難いものです。
MMS理論による自己免疫疾患の考え方
血液循環の乱れが根本原因
自己免疫疾患は、血液循環が乱れることで説明できます。筋肉のコリが血管を圧迫し、血液の流れを妨げるため、うっ血や虚血が発生します。
うっ血(血液の滞留)は、血液が凝固し筋肉細胞に付着して老化・異常化させます。
虚血(血流不足)は、筋肉細胞の壊死や腐敗をもたらします。
こうしてできた異常な細胞や血液成分は、正常な自己成分とは異なり、免疫機能が「非自己」と認識して攻撃する可能性があります。
つまり、自己免疫疾患とは「自己の中に生まれた非自己のようなもの」に対する反応に過ぎないのです。
MMS理論による解釈
筋肉のコリをほぐし血液の循環を正常化すると、これらの異常が改善し、疾患は消えていきます。
したがって、自己免疫疾患の正体は「血液循環障害による細胞の老化・異常化と、それに伴う免疫反応の誤作動」であると考えます。
「自己免疫疾患」という難解な概念にとらわれる必要はなく、根本原因である筋肉のコリと血流障害の改善に注力すればよいのです。
膠原病
西洋医学的な定義
膠原病とは、結合組織に特徴的な「フィブリノイド変性」と呼ばれる病変がみられる病気の総称です。
フィブリノイド変性とは、コラーゲン繊維が構造を失い、硝子様(ガラスのような)状態になる変化を指し、アレルギー疾患や膠原病で見られる特徴的な所見です。
主な膠原病の種類
・慢性関節リウマチ
・全身性エリテマトーデス(SLE)
・進行性全身性硬化症や強皮症
・多発性筋炎
・結節性多発動脈炎、結節性動脈周囲炎
・リウマチ熱など
MMS理論による解釈
膠原病の根本には、細胞に十分な血液が届かず、細胞が飢餓状態に陥っていることがあります。
膠原繊維は、結合組織の細胞間に存在し、コラーゲンから構成される繊維で、筋肉と筋肉を結びつけて連動させる役割を担います。
この繊維は伸びにくく引っ張りに強い性質を持っています
筋力不足と膠原繊維の負担
筋肉量が少ない人が重いものを持つと、筋繊維は収縮したまま弛緩しなくなります。
筋繊維が収縮しなければ力を発揮できません。そのため、力を発揮する筋繊維に過剰な負担がかかり、さらに膠原繊維が補助的に使われます。
膠原繊維は、力を入れるとよく働きますが、これが習慣化すると
膠原繊維自身が疲労し、収縮したまま弛緩しなくなり「コリ」として固まってしまいます。
膠原繊維のコリと筋肉の硬直
コリができた膠原繊維は、下にある筋肉を強く引き締めて硬くし、動かなくさせます。
その筋肉内や周辺の血管や神経は圧迫されて血流が滞り、神経伝達が阻害され、痛みやしびれを生じさせます。
筋肉細胞は代謝できず老化・萎縮し、圧迫された神経は誤った情報を脳に伝え、症状が複雑化します
放置すると症状が進行
膠原繊維や筋肉を早期にほぐせば問題は解決しますが、放置すると膠原繊維のコリは広がり亢進し、より強固に固まっていきます。
この強固なコリが多様な症状を引き起こし、それが膠原病の正体であると考えます。
まとめ
膠原病は、筋肉と結合組織をつなぐ膠原繊維のコリが進行し、筋肉・血管・神経の圧迫によって発症する。
筋肉と膠原繊維を柔らかく解し、血液循環を正常化することが根本的な改善につながる。
病名や症状にとらわれず、筋肉・結合組織の状態を整える施術が重要である。
慢性関節リウマチ
慢性関節リウマチは膠原病の代表的な疾患で、名前の「リウマチ」はギリシャ語で「流れる」という意味があります。これは痛み
が関節から関節へ流れるように広がることに由来しています。
- 症状
・手指や足趾の小さな関節、手、肘、膝関節にうずくような痛み(疼痛)と腫れが起こる。
・病変は全身の関節へ広がる。
・筋肉は萎縮しやせ細る。
- 原因
- 西洋医学的解釈
慢性関節リウマチの原因は本態性で明確に解明されておらず、治療法も統一されていません。医師の間でも解釈が分かれています。
MMS理論による解釈
女性に多く、男性には少ないのは、筋肉量の差が影響しています。筋肉の緊張は胸鎖乳突筋や棘上筋から始まります。
棘上筋が固まると上腕三頭筋や上腕二頭筋も固まり、力が出せなくなり、日常動作で力を入れすぎることになります。
さらに前腕や手掌の筋肉も固まると、手首や指の動きが悪くなります。
胸鎖乳突筋の緊張は胸郭の動きを妨げ、呼吸困難や疲れやすさの原因になります。
また、腹筋や胃腸も固まり、消化吸収が悪化し体重減少を招きます。
脚の筋肉も胸鎖乳突筋の起始部分、腸腰筋、股関節周囲が固まることから始まります。
悪い姿勢やヒール靴の使用、早歩きで脚の筋肉が硬直し血流が悪化、筋肉の老化や浮腫みが進行します。
筋肉の代謝不良でやせ細り萎縮、神経や静脈が圧迫され痛みや浮腫みが現れます。
浮腫みは筋肉の粘着力を失わせ、筋力低下を招き悪循環に陥ります。
炎症について
現代医療では血液検査で炎症反応を評価しますが、実際の炎症(熱や腫れ)がない場合も多く、炎症反応を重視し過ぎる傾向が
あります。ステロイド剤などで炎症数値を下げるだけの治療は、腎機能低下や浮腫みを悪化させるため注意が必要です。
筋肉のコリをほぐして血流を改善すると、一時的に炎症反応が高まることもありますが、これは治癒に向かう過程です。
リウマチは遺伝しない
リウマチは遺伝病ではありません。筋肉の使い方や生活習慣に問題があり発症すると考えられます。同じ家族に発症者が多いのは、似た筋肉の使い方や生活環境を共有しているためです。
- 治療法
まず脚の筋肉をほぐすことから始めます。それから胸鎖乳突筋の緊張を取り、棘上筋、三角筋、上腕二頭筋、腱のコリを解していきます。
筋肉が萎縮し骨にこびりついている場合でも、丁寧にほぐし柔軟性を取り戻すことが大切です。
肘関節周囲(肘窩・肘筋)をほぐし、関節の動きを正常に戻します。
前腕の支帯や手首、掌の球筋、指の屈筋・伸筋を順にほぐしていくことで、関節の動きや痛みが改善します。
脚は腸腰筋、股関節周囲、大腿直筋、外側・内側広筋、半腱様筋、大腿二頭筋、膝窩筋をほぐしていきます。
浮腫みがあれば仙棘筋や腎臓周囲をほぐし、「水筋肉」を取り除
きます。
腹部の萎縮や硬直があれば、小腸・大腸のコリをほぐし、血液造血や栄養吸収の改善を図ります。
変形への対応
病気が進行すると関節の破壊や癒着、変形が生じます。
痛みは筋肉の収縮による神経圧迫が主な原因であり、気を送りながら筋肉を緩めることで痛みが軽減します。
痛みが消えたら、変形に応じた筋肉のコリを徹底的に解してい
きます。
長期間の変形では筋肉が骨化している場合もあり、デリケートタッチの施術を根気よく行うことが必要です。
変形の主な種類
・指関節の膨隆
・手指の小指側への屈曲
・スワンネック変形指の特定の関節が異常な形状に)
・足の親指の外反母趾状変形
8-5 全身性エリテマトーデス
西洋医学的概要
全身性エリテマトーデス(Systemic Lupus Erythematosus:SLE)は、免疫系の異常により全身に炎症が起こる疾患とされています。原因は不明で、本態は不明とされます。
-
症状
・発熱、微熱や高熱の持続
・蝶形紅斑(顔面の鼻を中心に蝶の形をした紅斑)、顔のほか掌や指、かかと、胸にも紅斑が出ることがある
・関節痛(手、肘、肩、膝、足などの関節が代わる代わる痛む)
・腎障害(ループス腎炎と呼ばれる腎炎)を含む臓器の炎症(心臓、肺、肝臓、腸管、腹膜など)
・倦怠感、疲れやすさ、食欲不振、体重減少
・吐き気、嘔吐、便秘、下痢、腹痛など消化器症状もみられる
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MMS理論による解釈
病態の本質
SLEは通常の筋肉のコリに加え、膠原繊維のコリが絡み合い、特殊な病態を作り出しています。
特に紅斑部位には粒状の筋肉コリが形成され、それらが膠原繊維に絡みつき連鎖的に固まっています。
そのため、単独の筋肉コリをほぐすだけでは改善せず、まず膠原繊維のコリを解き、続いてその下の粒状のコリを取る必要があ
ります。
・蝶形紅斑と血流障害
顔面の血液は頸部を通り、顎下から鼻脇、頭頂部へと流れています。この血流を阻害する主な原因は、胸鎖乳突筋のコリです。
首や肩の筋肉が緊張し固まると、顔面の毛細血管が圧迫されて血流が停滞し、毛細血管が膨らみ炎症(紅斑)を引き起こします。
・頬の赤み(赤面)は血流増加によるもので、コリが無ければ紅斑にはなりません。胸鎖乳突筋のコリを解いて血流を回復させると、紅斑は徐々に薄くなり消えていきます。
臓器疾患と全身症状
SLEに伴う多様な臓器症状も、基本的には筋肉のコリや膠原繊維の硬直による血流障害が根本原因です。
・吐き気・嘔吐は心窩部の筋肉のコ、倦怠感・疲労は腎臓や肝臓機能の低下と筋肉コリによる全身血流不良(水筋肉)が原因です。
・便秘や下痢、腹痛は別の章で解説している通り、腸の筋肉コリが原因となります。
・症状は病気の結果ではなく、原因部位の筋肉の緊張によるエリテマトーデスに関連する症状は、その原因となる筋肉や膠原繊維のコ
リの位置に応じて発生し、ケースごとに症状が異なるのは原因部位の違いによるものです。
症状だけをまとめて病気の特徴とすると本質を見誤るため、症
状も原因の筋肉の状態と一緒に考える必要があります。
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治療法
まず、筋肉と膠原繊維のコリを丁寧にほぐし、血液の循環を回復させることが必要です。
特に膠原繊維のコリを解消することが重要で、その後に下の筋肉の粒状コリを取っていきます。
血流が正常化すれば、炎症反応は自然に治まり、症状も改善していきます。
- まとめ
全身性エリテマトーデスは、筋肉のコリと膠原繊維の異常な収縮が重なって血液循環を妨げ、さまざまな症状や臓器障害を引き起こす病態です。血流を改善し、筋肉と結合組織のコリを解消することが根本的な治療につながります。
8-6 強皮症
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西洋医学的解釈
強皮症は、皮膚が硬くなり、透明なシリコン樹脂を塗ったようにテカテカと光沢を帯びる特徴的な皮膚硬化を伴う膠原病の一つです。
結合組織に炎症と変性が起こり、最終的には繊維化が進み、皮膚だけでなく血管、関節、消化管、肺、心臓、腎臓など全身の臓器に病変が及びます。
女性の罹患率が男性の3~4倍で、20~40代に多いとされています。
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MMS理論による病態の解釈
原因と発症メカニズム
強皮症の原因は慢性関節リマチと似ており、筋肉量が少なく非力な女性や男性が、無意識に力を入れて日常生活を送り続けることで筋肉が固まり、コリを形成し、それを放置することで膠原繊維が収縮したままとなり、周囲の筋肉を引き締めて固めていきます。
筋肉のコリと膠原繊維の硬化
筋肉のコリが強まると血管を圧迫し、血流が妨げられます。代謝不良により筋肉は老化・萎縮し、膠原繊維も萎縮しながら硬く張っていきます。
初期は骨格筋表面の変化ですが、放置すると血管や内臓にまで影響が及びます。
皮膚の光沢(テカリ)の原因
皮下の筋肉が固まり固形化し、その下の筋肉は水を含んだ「水筋肉」となります。これが皮膚のテカリや浮腫(むくみ)を生じさせます。
腎臓をほぐして水筋肉を除去し、硬くなった筋肉を解すことで皮膚の光沢は消えていきます。
浮腫の進行と痛みの発生
浮腫が進行すると、未濾過の血液や原尿が筋肉内に圧力をかけ、関節の強張りや痛みを引き起こします。
腱が固まると、手首や足首を動かした際に硬い腱同士がぶつかり音が出ることがあります。
関節や筋肉の硬化の症状
首や肩を回す際に音がするのは、硬い筋肉同士が擦れ合うためです。消化管も硬直すると、嚥下障害や消化不良、便秘・下痢な
どの症状を引き起こします。
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治療法
浮腫の除去
浮腫がある場合は、脚の大腿直筋、外側広筋、内側広筋、臀部、半腱様筋、膝下の長趾伸筋や足首周辺を解し、股関節や腸腰筋もほぐして血流を回復させます。
長期間の浮腫は時間がかかり、干からびた静脈も丁寧にほぐす必要があります。
・腕の筋肉のほぐし
胸鎖乳突筋、棘上筋、三角筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋、肩関節の順にほぐし、前腕の屈筋・伸筋も解していきます。
・胸部のケア
外肋間筋、内肋間筋をほぐし、固形物の嚥下困難がある場合は胸鎖乳突筋の起始部のコリを解消します。
・内臓のケア
心臓は心窩部と腹直筋を軟らかくし、腹部の固くなった筋肉をほぐして腸を優しく動かすように解します
膠原繊維へのアプローチ
筋肉表面から徐々に深層へとほぐしていき、気を送りながら膠原繊維の束を少しずつバラバラにしてから、その下の筋肉を解きほぐします。
・代謝促進
骨格筋がある程度ほぐれたら、仙棘筋や腎臓をほぐして代謝を促進させ、胃腸のケアも行います。
・血管のケア
筋肉全体を揉みほぐし、筋肉内の血管も解すことが重要です。
・継続した施術が必要
一度柔らかくなっても止めると元に戻るため、繰り返し施術を
継続することが必要です。
8-7 強直性脊椎炎
- 西洋医学的解釈
強直性脊椎炎は、HLA-B27という特定の遺伝子抗原を有する人に発症する自己免疫性関節炎であり、仙腸関節や脊椎の椎間関節に炎症が起きるリウマチ性疾患とされています。炎症は関節周囲の組織を骨化させ、最終的には脊椎が癒合・強直することからこの名称がつけられています。西洋医学では、ステロイドや鎮痛薬などの対症療法が主体であり、根本治療は確立されていないとされています。
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MMS理論による病態の解釈
発症の原因と背景
強直性脊椎炎の本質は、無理な運動や冷え、力を入れ続ける生活習慣によって筋肉のコリが慢性化し、膠原繊維が収縮したまま固まってしまうことにあります。この結果、筋肉は引き締められ、硬直し、やがて痛みを伴う運動障害や強直へと進行していきます。
たとえば、サッカーを熱心に行っていたある患者は、冬でもショートパンツでプレーしていました。運動後に筋肉を解すこともなく、冷えた筋肉がそのまま硬直。特に仙棘筋や脊柱起立筋、脚部全体が異常に硬くなり、骨化が進行していました。
このような筋肉のコリは、解さずに放置すれば膠原繊維による強固な締め付けが進み、背骨に沿った全身の筋肉が連鎖的に硬化していきます。その影響は、胸鎖乳突筋、腹直筋にまで及び、呼吸困難や心不全様症状を引き起こすことさえあります。
サッカーに典型的な筋肉の固まり方
右利きの選手は、右脚でボールを蹴る際、左脚に重心をかけて立ち続ける姿勢を取ります。この姿勢が左脚の仙棘筋に過度な負荷を与え、局所的な硬直をつくります。また、ランニングによる衝撃は、着地の際に反力が下腹部や仙骨筋に集中し、繰り返すことで筋肉を棒で突いたように硬直させていきます。
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症状
・背中や腰の痛み、強張り
・脊柱起立筋、仙棘筋のコリによるものです。
・倦怠感
水筋肉化した筋肉が血液循環を阻害し、体を重くし、疲労を生みます。
・肩甲骨周辺や頸部の痛み
胸鎖乳突筋、棘上筋、棘下筋などのコリが関連しています。
・呼吸困難や動悸
胸鎖乳突筋や腹直筋が固まり、胸郭の可動域が制限されることで起こります。
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治療法
基本方針
まず、痛みを緩和し、水筋肉を解消することが最優先です。多くの患者は西洋医学的治療(ステロイド、消炎鎮痛剤など)を受けており、薬剤の副作用によって腎機能が低下し、体内に水分が滞留して水筋肉となっています。
この水筋肉を解消するには、薬の中止と腎機能の回復が必要ですが、それは本人の判断に委ねるしかありません。
治療の流れ
・脚部の施術(基礎)
大腿部、臀部、下腿部全体の筋肉を徹底的にほぐすことで、下半身の血流を回復させます。変化が現れたら、仙棘筋と腎臓を解します。
・胸鎖乳突筋の施術(上体)特に起始部をうつ伏せや横臥位で丁寧に解します。頸部や顔面の循環が改善し、呼吸が楽になります。
各部位の痛みに応じた施術(局所対応)
・腰痛:仙棘筋、仙骨筋、中殿筋
・背部痛:脊柱起立筋
・肩甲骨:棘上筋、棘下筋
・呼吸困難:腹直筋と胸鎖乳突筋起始部
タッチの選択
硬い筋肉に対しては、「ストロングタッチ」よりも「**メルトタッチ(気を送る柔らかい接触)」**の方が安全かつ効果的です。
再発防止と継続
完治には時間がかかるため、定期的な施術の継続が必要です。
柔らかくなったからと施術を中断すると、すぐに元に戻ってしまいます。状態に応じて施術者を変えることも一つの有効な方法です。
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まとめ
強直性脊椎炎は、決して「治らない難病」ではありません。
根本原因である筋肉と膠原繊維の強固なコリを適切に見極めて解していけば、自然な回復と機能改善は十分に可能です。難解な医学用語や複雑な理論ではなく、からだの声と物理的現象を丁寧に観察することが、真の治療への道を開きます。
8-8 サルコイドーシス
- 西洋医学的解釈
サルコイドーシスとは、類肉腫(肉腫に似た肉芽腫)が全身の
さまざまな臓器にできる疾患であり、原因不明の慢性炎症性疾患とされています。特に肺、心臓、肝臓、目、皮膚などに病変が起こることが多く、虹彩炎、網膜炎、皮膚の紅斑や結節(しこり)が特徴的とされます。
発症年齢はおおむね40歳以下に多いとされていますが、その原因は解明されておらず、「本態性疾患」と分類され、治療は対症療法が主となっています。
- MMS理論による解釈
病気の本質とコリの正体
MMS理論では、**サルコイドーシスの「肉腫」**とは、筋肉のコリが変性・硬化した結果であり、身体の物理的現象として理解すべきものと考えます。
筋肉細胞は、栄養不足(飢餓状態)や強い圧迫・刺激を受けることで変性し、芽のような小さな組織塊をつくりはじめます。これが次第に成長して**米粒大や小豆大の「粒状のしこり」**を形成し、まとまることで「肉腫」として現れてきます。
これらはあくまで筋肉の異常なコリが長期間放置された結果であり、がんや自己免疫の異常とは異なる、物理的・構造的な変化とと
らえるべきです。
コリの発生と病変のメカニズム
胸鎖乳突筋の関与
本疾患における最も重要な要因は、胸鎖乳突筋の深部にある強固なコリです。この筋肉のコリが、頭部や顔面への血流・神経伝達を
阻害し、さらに内臓や皮膚に至る広範な筋肉や筋膜に影響を与えま
す。
特に、以下のようなメカニズムで病変が発展していきます。
・血流が長期間阻害される
・筋肉が飢餓状態に陥る
・筋線維が変性し、「芽」のような塊が生まれる
・小さなしこり(結節)を形成
・それが成長し、肉腫として認識される
サルコイドーシスの症状とコリの対応
目の症状(虹彩炎・網膜炎)
・原因:胸鎖乳突筋の上部、耳介の後方に強いコリがある
・施術:胸鎖乳突筋のコリを重点的に解し、内眼角〜額部〜側頭部への血流を改善
皮膚の紅斑・結節
・原因:結節の真下にある筋肉が締まり、血行不良となり肉腫化
・施術:胸鎖乳突筋を解したのち、結節部位周辺の筋肉を解しながらしこりを緩めていく
肺・心臓・肝臓など内臓の病変
・原因:胸部・腹部の筋肉に広範囲なコリが形成され、各臓器の血流を阻害
・施術:胸鎖乳突筋 → 胸部(肋間筋)→ 腹直筋 → 腹斜筋 →腸腰筋 → 背部筋群の順に段階的に解していく。
-
治療法(施術の実際)
・胸鎖乳突筋のコリを徹底的にほぐす
ここがサルコイドーシスの「起点」となる部位です。
・施術姿勢は仰臥・横臥・うつ伏せを組み合わせ、起始部・停止部を丁寧に解していく
・病変部位の筋肉を解す
結節部のコリがある場合、まずその周辺の筋肉の締まりを緩める。コリが軟らかくなってきたら、軽くつまむようにして二方向から気を送るようにほぐす
あくまでデリケートタッチで行う。強圧は逆効果
・腹部・内臓周辺のコリの処理
・腹部に病変がある場合、腸の周囲の筋肉を移動させるようにほぐす
・肝臓・心臓周囲は、腹直筋・肋間筋・心窩部の施術を中心に行う
- まとめ
サルコイドーシスは、原因不明の全身性炎症とされ、「難病」との印象が強い病気ですが、MMS理論から見ればその正体は特定部位に生じた強固なコリの連鎖反応です。
このコリは確かに普通の筋肉の硬直とは異なり、変性を伴っていますが、施術によって順を追って解していけば、コリは確実に軟化・消失していきます。
難病とされているからといって、諦める必要はありません。本当の原因を見極め、それに沿って身体を整えていけば、回復への道は開かれていきます。
締まったように固まっています。それが血行不良を起こして、
特のコリを形成していくと考えられます。
ジェンナー(1749から1823)
イギリスの医師、牛痘にかかったものは痘瘡にはかからないということに着目して主当方を発明した。予防接種の創始者。
パスツール(1822~18885
フランスの化学者、細菌学者、乳酸菌、酪酸菌などを発見し、発酵、腐敗が微生物によって起こることを証明した。弱毒化した培養
菌によって免疫を得る方法を発見し、狂犬病ウイルスを発見してワクチンによる予防を成功させた。
ベーリング(1854~1917)
ドイツの細菌学者で、北里柴三郎と共同開発で破傷風血清を発見し、ジフテリア血清も発見し、血清療法を創始した。
メチニコフ(1845~1916)
ロシア生まれのフランスの動物学者。細菌学者。海産動物の食菌作用の研究で細胞の食作用を発見した。炎症を食細胞の消化機能に基ずく生体の防御機能見る免疫学説に発展させた。




