血液・甲状腺の病気

このコーナーは著書「MMS 真昭社」に記載されているものを抜粋して掲載してあります。リンクしてもつながらないものや治療法などについては、本を参照して下さい。

1. 高血圧症 2. 低血圧 3. 甲状腺炎 4. 甲状腺腫
5. バセドウ病 6. 動脈硬化

1 高血圧症

血圧とは、血管内を流れる血液が、血管壁を圧す力のことです。血圧は、動脈圧だけではなく静脈圧もありますが、一般的に血圧という場合は、上腕の動脈の壁を圧す力のことを指しています。通常血圧は上腕部で計測しますが、大腿部などで測ると腕に比べて数値が高くなります。
血圧は、心臓が収縮したときと、拡張したときでは、その数値に大きな差が出てきます。
血液を全身に循環させるために、心室が収縮して血液を圧し出します。このときの血圧を収縮時血圧と言い、血液が戻って心室が拡張したときの血圧を拡張時血圧と言います。一般的には、収縮時血圧のことを上の血圧、拡張時血圧を下の血圧と言っています。上の血圧と下の血圧の差を脈圧と言います。また、平均血圧という場合もあります。それは、脈圧を3で割り、その数値を拡張時血圧に加えたものです。
血圧は、からだを動かしているときと、そうでないときでは大きく差が出てきます。運動をしたり、極度に動いたり、また、興奮したときには高くなります。ゆえに血圧を測定する際は、少なくとも15分以上安静にした後に測るべきです。
1999年2月に世界保険機構(WHO)国際高血圧学会(ISH)によって新しい高血圧の定義が発表され、それ以前と比べ大幅に低く設定されました。それによると、収縮時血圧130以上、拡張時血圧85以上を高血圧と定められました。(それ以前の基準値は、収縮時血圧160以上、拡張時血圧95以上)これでは高いと2014年4月に新基準値が出されました。

日本高血圧学会の血圧分類
(世界共通の血圧分類)
収縮期血圧
(mmHg)
拡張期血圧
(mmHg)
正常域血圧 至適血圧 ⋖120 かつ ⋖ 80
正常血圧 120-129 かつ/または 80-84
正常高値血圧 130-139 かつ/または 85-89
高血圧 Ⅰ度高血圧 140-159 かつ/または 90-99
Ⅱ度高血圧 160-179 かつ/または 100-109
Ⅲ度高血圧 ≧180 かつ/または ≧110
孤立性
収縮期高血圧
≧140 かつ ⋖ 90

人間のからだの隅々まで血液を送るには、それなりの圧力を加えなければ届きません。ましてや血管は、太いものから毛細血管のように極細のものまであり、そして弾力性にとんだものもあれば硬化したものまであります。血圧は、自動調節機能によってコントロールされています。

原因

●西洋医学的解釈
病気などによって高血圧となる。原因が分かっている高血圧を二次性高血圧、病気となる原因が分からない高血圧を本態性高血圧という。
原因が分かっている二次性高血圧は、全体の高血圧の20%で、後は本態性高血圧である。

●MMS解釈
血圧とは、流れている血液が、血管壁を外に圧し出そうとする圧力のことです。血管に何の支障もない場合、血管壁に与える圧力が収縮時に於いては≧140が正常であると、日本高血圧学会が新基準を定めました。
血圧は何故高くなるのか?このことが解らなければ高血圧症は治せません。
腹直筋、股関節、腸腰筋、棘上筋、胸鎖乳突筋(図2)などの筋肉にコリをつくると、その筋肉の中を通っている、またその下や脇を通っている大動脈や小動脈の血管を、筋肉のコリの収縮が圧迫し狭めてしまいます。その狭められた血管の中を血液がスムースに通るには、圧力を上げなければなりません。高い圧力の血液が狭められた血管を通ったとき、その先の血液は、強い流れとなって先に進んでいきます。その強い流れの血液は高い圧力をもって血管壁を圧すことになります。
庭にホースで水を撒く時を想像してください。ホースを右手で持ち先を人差し指と親指で軽く摘まみ、水を左の掌に当ててください。その後、人差し指と親指に力を入れホースの先を潰します。そして左の掌に当ててください。かなり強い圧力を左の掌に感じるはずです。
ホースを血管と置き換えて想像してください。人差し指と親指は、血管を取り囲む筋肉のコリとすれば、その先の血液の流れは急になり圧力が高くなった血液が血管壁を圧迫します。これが高血圧です。
以上から高血圧は、原因である筋肉のコリを解し血管への圧力を解除すれば治っていくものなのです。
血圧は通常上腕で計測しています。その上腕に流れる手前の部分の棘上筋や胸鎖乳突筋にコリをつくり上腕動脈を圧迫し狭めると、強い流れとなって上腕の血管壁を圧迫します。
心臓から、下半身に流れて行く下降大動脈と、心臓から上に向かい上腕動脈と総頚動脈の二系統に分岐されます。これらの動脈が高血圧に大きな影響を与えます。
上腕動脈と総頸動脈の丁度分岐点に棘上筋があります。そこを固めコリをつくると上腕動脈と総頸動脈を圧迫します。そして上腕に強い流れの血流をつくっていきます。また、胸鎖乳突筋の停止部分を固めると総頚動脈を圧迫していき頭部への血流を阻害します。そして頭部に流れが少なくなった分だけ、上腕に強い圧力の血液が流れ込むことになります。それらが上腕の血圧をあげていきます。これが、一般的な高血圧の正体です。
ここで逆に、上腕への流れが阻害されて、頭部にその分圧力の強い血液が流れこんだらどうなるでしょうか?その分、脳動脈に負担がかかっていきます。更に、胸鎖乳突筋などにコリをつくっていれば、そのコリが血管を狭め、急激な血流をつくり、脳動脈を襲うことになります。脆(もろ) い血管は破れて脳出血が起こし、脳動脈に瘤があれば破れてクモ膜下出血に、また血栓があれば、急激な血流が細い血管に血栓を流れ込ませて脳梗塞をつくっていくかも知れません。脳卒中などの病気のリスクが高くなります。
高血圧の正体はまだ他にもあります。下半身を流れる太い下降大動脈の血流を阻害することが起こったとき、心臓は、血液をからだの全体に流そうと圧力を上げていきます。その高い圧力の血液が前述の上腕に流れれば、更に血圧は高くなります。血圧計の数値は異常を示すでしょう。
因みに、下降大動脈を狭める部位は、左右の脚に分岐する部位にあたる腹直筋です。また、分岐した後の大腿動脈を圧迫するのは、腸腰筋や股関節のコリになります。

●心拍数の差
心拍数の値によって、高血圧をつくっている原因が、単数の部位か複数の部位かを探ることができます。心拍数が70前後の場合は、棘上筋や胸鎖乳突筋のコリが原因で高血圧をつくっています。しかし、80とか90またそれ以上の場合は、複数のコリが起因していると思えば良いでしょう。それは以下のような理由からです。
各所に血液の通りにくい場所があれば、自動調節機能は心拍数をあげ血圧を高くして血液を流そうとします。原因が単数であれば、心拍数をあげる必要がないからです。

●治療法
腹直筋、棘上筋、胸鎖乳突筋のコリは、高血圧の施術する上で重要な部位になります。また、上腕や腸腰筋、股関節そして大腿のコリも原因の一つになります。施術者とすれば、これらの部位のどこに原因があるかを掴むことがスタートになります。
一般的なケースの場合を例に取れば、まず、棘上筋、胸鎖乳突筋のコリを取り、腕を解していきます。次いで、鳩尾下の腹直筋、腸筋を解し、更に、腸腰筋、股関節、恥骨周りを解し、脚を解していきます。水筋肉になっている場合は、仙棘筋から始めることです。以上を繰り返していくと血圧は低くなっていきます。ただし、施術の終えた直ぐ後の測定では高い値を示すことが多いことも認識しておいてください。
降圧剤を服用している場合、施術で血圧が正常値に近くなることが確認できたら薬を中止してもらうことが必要です。あくまでも患者さんの意思で行ってもらうようにすることです。病歴の長い人や、強く固めている人は、筋肉が元に戻りやすいので根気よく施術を続けることが必要です。1、2回の施術後、数値が下がっても、また元に戻ることが多いので、適切な数値を確保できるまで施術を続ける必要があります。また、MSテクニークを指導することも必要でしょう。

●根本を正す治療が必要
西洋医学では、原因の解っている二次性高血圧は「全体の20%」であるとしています。単純計算すれば80%は原因不明ということになります。
しかし、原因の分かっているという二次性高血圧、その原因というのがほとんどが病気です。いろいろな病気が高血圧をつくる。これを肯定した場合、原因と言われている病気になったら高血圧になるはずですが、「なる場合とならない場合もある」とも言っています。これをどう贔屓目(ひいきめ)にみても病気を原因とすることはできません。これらを考えると、西洋医学は、高血圧の原因を理解していないと言えます。
病気から高血圧をつくるとしたら、病気を治さなければ高血圧も治らないことになります。
降圧剤を10年、20年と飲み続けている人が日本には800万人もいます。「治った」という話を聞きません。現代医療で高血圧は治りません。考え方が間違っているからです。
降圧剤は字義のように圧力を下げる薬です。筋肉が固まりその収縮によって狭められた血管の中を、血液を通さなくてはならないのに、単位血圧を下げれば、からだの隅々まで血液を通すことができなくなります。筋肉細胞に栄養素が運ばれなくなり、細胞は老化してしまいます。
薬を飲み続けることで何事もなければ良いのですが、事実はそうではありません。医原病をつくり出していきます。
長年薬を飲み続ければ血管はボロボロになり腎機能を壊します。その結果、透析を受けざるを得なくなった人も多くいます。その場だけの数値を繕う姑息療法のツケを払うことになります。
降圧剤を飲む、飲ませるという患者と医師。その双方で責任を取ってくれれば良いのですが、実際はそうではありません。責任を取る必要のない無関係な人が税金という形で70%以上の医療費を払っていることになります。
2006年の高血圧罹患者総数は796万7000人でした。現在ではその数が更に増えています。そして、その人たちが使っている年間医療費は1兆8830億円です。膨大な医療費です。
数値だけを下げるという安易な姑息療法が、膨大な医療費を浪費させています。姑息療法が生み出した公害と言えます。治療者は、高血圧を治せる正しい治療法を身に付けてください。

2 低血圧

低血圧とは、血圧が正常値を下回っている状態です。しかし、基準は存在しません。

●症状
頭痛、片頭痛、めまい、倦怠感、食欲不振、吐き気、腹痛、便秘、下痢、息切れ、動悸、不整脈、発汗、冷え、乗り物酔いなどとさまざまな症状がある。(西洋医学)

原因

●西洋医学的解釈
本態性低血圧と二次性低血圧がある。二次性低血圧は、急性と慢性に分けている。

●MMS解釈
低血圧の原因も筋肉のコリですが、局部的なコリが原因となっている高血圧とは異なってきます。
低血圧の場合、からだ全体が締まったように固まっています。(水筋肉になっている場合は触れて軟らかい。)
締まって固まったような筋肉が、全身の血管を圧して内腔を狭め、血流を落としています。一部分の血管の通りが悪いなら血圧を上げれば通りが良くなりますが、全身の血管が細く固まっていたら圧力をあげてもうまく流れません。それを推して無理に圧力を上げればポンプである心臓が壊れてしまいます。自動調整機能は、全血管内の血液量とそこを通る血液の流れを制御していきます。これが低血圧の原因です。
もう一つ原因があります。胸鎖乳突筋を固め、肋間筋にコリをつくり腹直筋までを固めると、心筋を圧迫し心臓の動きを抑えてしまいます。正常なリズムで動くはずの心臓がゆったりとした動きしかできなくなってしまうために起る低血圧です。
低血圧の人が抱えているさまざまな症状。これらの症状は低血圧がつくる訳ではありません。
低血圧になるような状態のとき、当然、諸症状をつくる部位も固まっています。それが症状をつくるのであって、低血圧が症状をつくるのではありません。各症状について症状の章で述べているものと変わりありませんが重複して説明していきます。
頭痛、片頭痛、めまい
棘上筋や胸鎖乳突筋、頭半棘筋のコリが原因。
食欲不振、吐き気、腹痛
腹直筋の心窩部、腸のコリが原因。
便秘、下痢
大腸、股関節、腸腰筋のコリ、回盲弁のコリが原因。
息切れ、動悸、不整脈
腹直筋の心窩部と胸鎖乳突筋の起始部分のコリが原因。
発汗、乗り物酔
胸鎖乳突筋のコリが原因。
冷え
全身の筋肉のコリが大きく影響します。
手先の冷え
鎖乳突筋、棘上筋、上腕、前腕(図2)のコリ。
足先の冷え
腸腰筋、股間、大腿部、長趾伸筋、長指伸筋(図7)が原因。
倦怠感
水筋肉が原因。肋間筋、胸鎖乳突筋のコリも原因をつくります。
血圧が低いからさまざまな症状が出るという考え方は間違いです。以上のようなコリが原因なのです。

3 甲状腺炎

西洋医学では、甲状腺炎を急性、亜急性(あきゅうせい)(急性と慢性の中間)、慢性に分けています。急性化膿性甲状腺炎は細菌によるもの。亜急性甲状腺炎は、ウイルス。慢性甲状腺炎は、自己免疫疾患がもたらすものとしています。

3-1急性甲状腺炎

細菌が甲状腺に入って炎症を起こして化膿していく感染症。小児に多い病気です。(西洋医学)

●症状
喉に痛みが起き発熱する。首の左右に甲状腺の痛みが起き、腫れてくる。首を動かしたときや何かを飲み込んだときに痛みが強く出る。

原因

●西洋医学的解釈
細菌が梨状窩瘻(りじょうかろう)(からだの中にある小さな菅)を通って甲状腺まで侵入して炎症を起こし化膿する感染症。

●MMS解釈
胸鎖乳突筋や胸骨舌骨筋にコリをつくって甲状腺の筋肉が緊張しているとき、たまたま細菌や塵などが甲状腺まで侵入してきた場合、からだにその細菌と同種の細菌がいない場合、筋肉は異常な反応を起こし固まっていきます。そして炎症を起こし更に腫れてきます。(炎症については、1-6参照)また、細菌や塵を排除しようと痰が出てきます。
体内には40兆の微生物や細菌が住んで居ると言われています。からだに細菌などが侵入してきても、体内にその細菌が居れば、からだにとって馴染みの細菌なので反応しません。
甲状腺に細菌が入ってきても同じことで、体内にその細菌と同種の細菌が居れば、筋肉は異常反応をして固まることはなく何事もなく済んでしまいます。

3-2亜急性甲状腺炎(ド・ケルバン甲状腺炎)

甲状腺に炎症が起きる病気です。この病気も、30代~40代の女性に多いようです。

●症状
風邪と同じような症状があり高熱を発する。倦怠感や筋肉痛を伴い、動悸や発汗がみられる。(西洋医学)

原因

●西洋医学的解釈
本態性。ウイルス感染の可能性がある。

●MMS解釈
胸鎖乳突筋、胸骨舌骨筋のコリが原因です。それらのコリが甲状腺を圧迫し炎症をつくっていきます。
高熱や発汗
胸鎖乳突筋の中央部のコリが原因。
倦怠感や動悸
胸鎖乳突筋の起始部のコリが原因。また、水筋肉をつくっている場合にも倦怠感がつくられます。
首筋の腫れや甲状腺の炎症
胸鎖乳突筋のコリが原因です。
何故、胸鎖乳突筋や胸骨舌骨筋を固めてしまうのでしょうか?人それぞれです。顎を突き出すような悪い姿勢常に首に力を入れる人などは固まりやすくなります。女性の首筋の筋肉は弱いので固まっている人が多いのも事実です。

●治療法
まず、仙棘筋、腎臓を解し、棘上筋、胸鎖乳突筋、胸骨舌骨筋を解していきます。

3-3慢性甲状腺炎(橋本病)

この病気は、橋本策(はかる)(1881~1934)博士が発見した病気で、橋本博士の名をとって橋本病言われています。
調査では、この病気の発症率は特に女性に多く、しかも40代、50代の人に多いようです。

●症状
甲状腺が腫れる。両方の甲状腺が硬く腫れることが多い。喉に圧迫感や異物感を感じる。甲状腺が腫れていても症状のない人もいれば機能障害をもつ人もいる。(西洋医学)

原因

●西洋医学的解釈
慢性甲状腺炎を自己免疫によって甲状腺に炎症を起こす病気。

●MMS解釈
顎を出すような悪い姿勢を続けている。寝返りをうつときなどに首の筋肉を使っている等々、常に首に力を入れる癖をもっている人は、胸鎖乳突筋や胸骨舌骨筋を固めてコリをつくってしまいます。コリをつくった状態をそのままにしていると、コリが進行し甲状舌骨筋を固めていきます。それが甲状腺を緊張させ、腫れて大きく硬くします。そのコリの状態によって機能障害が起きてきます。

4 甲状腺腫

甲状腺が腫れて大きくなったものです。甲状腺が全体的に大きくなったものを、瀰漫生(びまんせい)甲状腺腫と言い、バセドウ病や慢性甲状腺炎に多くみられます。

原因

原因は慢性甲状腺炎と同じです。

5 バセドウ病

血液中の甲状腺ホルモン(チロシキン、トリヨードチロニン)が増えて、さまざまな症状をもたらす病気と西洋医学では定義しています。

●症状
体重の減少がみられる。甲状腺ホルモンが活発になるとアドレナリンが出て、心臓の働きや神経が興奮するためにエネルギー消費量がアップし、食欲が増すにも関わらず急速に体重が減少してくる。
動悸、息切れ、多汗、疲れる、脱力感、微熱、神経過敏、不眠、月経異常、下痢、排便回数が増える。眼が飛び出してくる。(西洋医学)

原因

●西洋医学的解釈
本態性。自己免疫説が有力としている。

●MMS解釈
胸鎖乳突筋や胸骨舌骨筋、甲状舌骨筋のコリが原因です。これらのコリを取り、甲状腺腫を解していくと、甲状腺ホルモンの分泌は正常になり、心臓の働きや興奮した神経も治まってきます。
「甲状腺ホルモンが異常に分泌されてさまざまな症状が出る」と、ホルモンの異常と症状を一緒に考えると、この病気も理解し難い病気になってしまいます。
眼球突出の原因
胸鎖乳突筋や胸骨舌骨筋のコリが、動眼動脈などを阻害して血液循環を悪くすると眼球が硬くなり突出していきます。胸鎖乳突筋、胸骨舌骨筋のコリを取り、突出している眼球を解していけば、眼球は通常の位置に戻ります。
二重に見える
眼輪筋のコリが原因です。
動悸、息切れ
胸鎖乳突筋の起始、腹直筋の心窩部のコリが原因です。
多汗、微熱、不眠
胸鎖乳突筋の中央部のコリが原因。(図4)
疲れる、脱力感
胸鎖乳突筋のコリと仙棘筋、腎臓のコリが原因。
神経過敏
胸鎖乳突筋のコリが原因。
月経異常、下痢、排便回数が増える
下腹部のコリが原因です。
手の指の振るえ
胸鎖乳突筋の起始部に近い神経叢のコリや上腕二頭筋などのコリが原因です。
瞼の震え
眼輪筋のコリが原因です。
症状によって以上のような原因があります。原因を取れば治ります。

6 動脈硬化

動脈が年齢とともに老化し、弾力性を失い硬くなり、動脈内にさまざまな物質が沈着して血管が狭くなって流れが滞る状態を西洋医学では動脈硬化と言っています。

原因

●西洋医学的解釈
動脈硬化には、アテローム性粥状(しゅくじょう) 動脈硬化、細動脈硬化、中膜硬化などの硬化があり、主はアテローム性粥状動脈硬化である。
粥状動脈硬化とは、粥状(アテローム)の隆起(プラーク)が発生する状態で、隆起が長い時間をかけて大きくなり血液を流れなくしたり、隆起が破れたりして血管内で血液が固まり、動脈の内腔を狭めて血液の流れを塞いでいくのを粥状動脈硬化という。

●MMS解釈
粥状を起こすのは、動物性脂肪の多く含まれている悪玉コレステロール。それが動脈硬化をつくる。また、中性脂肪も動脈硬化をつくると西洋医学では言っています。まず、この考え方では動脈硬化は防げないでしょう。
動脈も毎日つくり替えられていきます。つまり代謝が行われているのです。それが滞ることで動脈は老化して硬くなります。つまり動脈が硬化していくのです。
大動脈、小動脈、細動脈は筋肉に囲まれ、毛細血管は、筋肉の中に配置されています。動脈が代謝するにも血液が必要です。その血液を送る毛細血管が動脈につながっています。動脈の中を流れている血液では用を足しません。
血管を取り囲んでいる筋肉が硬く固まりコリをつくったとき、コリの収縮が、動脈につながっている毛細血管を圧迫し、血液を流れなくさせます。そのことで、血管は代謝ができなくなり、老化し硬くなっていきます。このことが全身に及びます。
また、動脈は血圧によって常に少し動いていますが、筋肉が固まって血管を圧し潰せば動けなくなります。動脈が動くことで血管の内腔に脂肪や血栓が付着しませんが、それができなくなれば、脂肪やコレステロールが付着して内腔を狭めていきます。これが粥状硬化の原因です。筋肉を解すと同時に中に配置されている血管も解していくと血流が良くなり、しばらくすると動脈硬化は無くなっていきます。
心臓の冠動脈の動脈硬化
腹直筋(心窩部)胸鎖乳突筋の起始部のコリが心臓の表層を圧迫して、冠動脈を代謝のための血液を運ぶ血管を圧迫して潰し血液の流れを阻害するために冠動脈硬化が起きてきます。
脳動脈硬化
胸鎖乳突筋、頭半棘筋、頚板状筋などのコリが脳動脈の代謝を衰えさせ、時間の経過とともに動脈硬化がつくられていきます。
西洋医学はアテローム性粥状動脈硬化を主原因として、コレステロールの存在を云々しています。
MMSの動脈硬化理論なら、コレステロールをコントロールするために使われる薬は全く必要ありません。莫大に使われている医療費の削減につながっていくでしょう。