このコーナーは著書「MMS 真昭社」に記載されているものを抜粋して掲載してあります。リンクしてもつながらないものや治療法などについては、本を参照して下さい。
1. うつ病 | 2. てんかん | 3. 自閉症 |
1 うつ病
うつ病は心の病気とされ、西洋医学では精神医学の分野になっています。毎年罹患者が増え、うつ病による自殺者の増加と薬害と思える暴力も社会問題になっています。また、毎日うつ病患者がつくられているという医原病の一面もあります。
本当に、うつ病は、心の病気なのでしょうか?
●症状
悲壮感が中心となり、気分が落ち込み、いつも憂うつな表情になり活気が無くなってくる。考えをまとめられない、物忘れをするなどの思考能力の停止が起きる。それが進んでいくと、何もしたくない、考えない、などの活動意欲の低下が起きる。
身体的な症状としては、頭痛、肩こり、食欲不振、便秘、めまい、手足の震え、そして不眠がある。 (西洋医学)
●西洋医学的解釈
本態性。うつ病は内因性疾患と捉えている。以前は、持って生まれた素質によるものと考えていたが、最近では、環境的な要因もあるのでは?と見方が変わってきている。
●MMS解釈
西洋医学の言っている内因性疾患。どのような内因性疾患疾がうつ病をつくり出すというのでしょうか?説明がありません。推測の域を出ていないということでしょうか?よく理解できません。解らないものを追いかけても解決しません。
「眠れない」と言って、病院に行くと、直ぐに「睡眠導入剤」が出されます。「まだ、良く眠れない」と再院すれば、薬の量が増えたり、更に強い薬が処方されます。内因性疾患というなら、その内因性疾患を探すべきですが、その様子はありません。安易に薬が用いられています。
ある人が、うつ状態が日増にひどくなっていく同居している友人を見かねて、わたしに施術の依頼をしてきました。
最初は、「眠れない」というだけの症状で病院に行きました。そこで処方された薬を律儀に飲んでいたが、ますます不眠症になり、それを訴えると薬が増え、それまでに無かった症状が出てきました。頭痛、めまい、動悸と不安、パニック傷害、幻聴、幻覚、呼吸困難。うつ病です。
これらの症状、全て薬でつくられました。なんと⒛種類、一回に24錠、朝晩2回。どう考えても異常です。
友人、家族と協力して苦労して断薬をしました。ほとんどの症状が消えました。その後、肩、首のコリを取ってうつ病は治り、もちろん不眠症も無くなりました。
「眠れない」不眠という症状がきっかけで重篤なうつ病という病気がつくられていきます。睡眠導入剤の投与は明らかに間違いです。症状の章で述べているように、胸鎖乳突筋や棘上筋、のコリを解していけば不眠は直ぐに解決することなのです。自分でできる方法としてMMSテクニークを実践して、首筋のコリを解していくという方法もあります。
うつ病とは、肩や首が極度に固まってつくられる病気なのです。首が廻らず、肩には重い荷を背負わされ、脳には血液が流れず頭が働かない状態なってしまっているだけのことなのです。その状態で、気分良く過ごすことなどできません。行動力は落ち、気分は落ち込み、話すことも億劫になってしまいます。これが、うつ病の正体なのです。
物を考え理性的な判断をする。能動的に動く。それには、脳に潤沢な血液が流れていなければなりません。肩や首を固めていくと脳への血行障害を起こし、それができなくなります。
また、脳への血流不足をつくる主部位は胸鎖乳突筋ですが、この筋肉はさまざまな症状をつくっていきます。そして、ほんの少しの位置の違いで症状が変化します。
その他にも、棘上筋、胸骨舌骨筋、頭板状筋、頭半棘筋のコリがうつ病をつくっていきます。筋肉のコリ方は一様ではありません。いくつかの種類があります。うつ病の場合のコリは、締め付けるように硬く固められているのが特徴です。(コリの形態については{「筋肉の使い方育て方」真昭社}で詳しく述べています。)
思考能力の停止や活動意欲の低下は
棘上筋、胸鎖乳突筋、頭半棘筋のコリが原因です。これらのコリを取ることで、頭はスッキリとし、思考力が出てきます。滑舌も変わってきます。
棘上筋や頭半棘筋のコリは、極端に行動意欲を奪っていき、頭が「ボッ」とし、頭の中で物事を組み立てること等ができなくなります。
胸鎖乳突筋の停止部分のコリは、咬筋や頬筋も固めていき、滑舌を奪っていき「ぼそぼそ」と話すようなしゃべり方になっていきます。
うつ病の身体的症状も特別なものではありません。症状の項で述べている原因と何ら変わりません。
頭痛は
棘上筋や胸鎖乳突筋、頸板状筋、頭半棘筋のコリが原因。
めまいは
胸鎖乳突筋、頸板状筋、頭半棘筋のコリがつくります。
手足の震えは
胸鎖乳突筋の起始部と手足の筋肉のコリ。
食欲不振は
胃や腸と心窩部のコリが原因。
便秘は
大腸や直腸、腸腰筋などのコリ。
以上のような身体的な症状も、その原因である筋肉のコリを解していけば解消されます。何もかも一緒にしないことです。
人は、正常な思考力が働いてまともな対応ができます。思考力が落ちれば、それまで何の問題もなく処理できていたものができなくなってしまいます。些細なことも考えて整理することが億劫になります。それを要求されればイライラしてきます。
また、思考力の低下は、さまざまな出来事に対応できなくなり、どうして良いか分からず不安をつくっていきます。不安は心拍数をあげ、動悸もつくります。
胸鎖乳突筋の停止部を固めていくだけで、視力や聴力も落ちてきます。さらに硬く固めていくと幻聴や幻覚が起きてきます。それは、通常余程のショックや強い刺激がないとつくられませんが、抗うつ剤はいとも簡単それをつくり出します。
覇気がなくいつも暗い人に接したとき、「あの人の性格」、「性格は変えようがないもの」と誰もが思っています。しかし、固まった肩や首のコリを取ってあげるとそれまでの態度が一変してきます。
肩や首が固まっている人にとっては、肩に10kg程度の荷物を負わされているようなものです。毎日重い荷を背負っていて明るく元気にいられるでしょうか。また、脳への血流が悪くなっていて考えることができなくなった人が、行動的になれるでしょうか?
「直ぐにキレる」そのような人も、胸鎖乳突筋のコリを取って血行を良くすると穏やかになってきます。直ぐにキレるのも、理路整然と対処できないからで、その場から「早く逃げたい」と、豹変するのです。
自殺願望も無くなります。また、自殺願望は抗うつ剤がつくっていることが多いのです。それは、抗うつ剤がさまざまな筋肉を固めコリをつくっていくからです。胸鎖乳突筋のコリが取れればすっきりとし、理路整然と考えられるようになるので、自殺したいなどという気持ちが無くなります。
対人恐怖症も
胸鎖乳突筋のコリを取っていくと、思考能力が回復し、人に対して冷静な対応ができるようになり、怖さが無くなり普通に接しられるようになります。
不眠も
胸鎖乳突筋、頭半棘筋、頭板状筋などのコリを取り、脳への血流を良くしていけば、直ぐに安眠できるようになります。要するに血行不良で眠れなくなるのです。
●何故、睡眠導入剤がうつ病をつくっていくのか
安易な睡眠導入剤の使用は危険です。睡眠導入剤は、全体の血流を
落として西洋医学でいう副交感神経状態をつくろうという薬です。
睡眠導入剤を服用すると筋肉が硬く固まっていきます。筋肉の収縮が血管を圧迫して狭めるために血流が落ちてきます。人が寝ているときには心拍数も少なくなり血流が落ちているものです。その状態を無理やりつくろうとするのが睡眠導入剤です。睡眠導入剤を常用すると耐性ができて効かなくなってきます。そして、更に強い薬や量を増やしていくというパターンになります。全身の筋肉が、ますます硬く固まっていきます。特に棘上筋、胸鎖乳突筋、頭半棘筋、頭板状筋などが固まりうつ病がつくられていきます。
また睡眠導入剤は、腎機能を落とし水筋肉をつくっていきます。ただ単に筋肉に触れてコリが無いと判断してはいけません。
うつ病は、決して心の病気ではありません。「心の病気」などと難しくし、精神的なものと捉えているから治せない病気になっているのです。
どんな優れた人でも、他の人の心の中を覗くことなどは不可能です。せいぜいできて推測するだけです。
もし、仮に心の病気であったとしても、睡眠導入剤やうつ病の薬が心の病気に効くとは思えません。
厚生労働省によると、1996年のうつ病罹患者数は43万3000人。2011年の調査では、95万8000人と2倍以上増えています。何故こんなに増えたのか?賢明な読者ならお分かりのはずです。
2 てんかん
「脳のニューロンの過剰な興奮によって生ずる反復性の発作」と西洋医学では定義しています。
脳や神経ということになると難しい病気になってしまいます。しかし、もっと単純な病気なのです。
●症状
西洋医学はいくつかの症状に分けています。
1 大発作
意識障害を伴う全身痙攣発作、舌を噛む、尿失禁などの症状がある。
発作がおさまると、息を一度に吐き出すので、口中に溜まった唾液が吹き出るので、泡を吹いたように見える。
2 点頭てんかん
半年から1年位の乳幼児に起こるもので、脳に何らかの障害を持つ発作で、急に首を折り曲げるのが特徴。
3 小発作
数秒から数十秒意識が無くなり動作が止まってしまう。目をパチパチさせる。4歳から6歳頃に多い。
4 ミオクロニー発作 矢立発作
ミオクロニー発作は、体や手足をピクピクさせる。矢立発作は、力が抜けたように倒れ、意識を失うなどの発作を起こす。
5 精神運動発作
まず、錯覚や幻覚、夢幻状態になり、唇や口を動かす口唇部自動症が起こる。そして同一行動を繰り返し、見ぶり自動症を起こすが覚えていない。
6 自律神経発作
自律神経症状を主とする発作で、胸痛発作が突然起こり短時間で治まる。頭痛発作は、あちこち痛むことが多く、その他には、顔のほてり、動悸、吐気が起きる。
7 知覚発作
手足の痺れ感、ふぁっと浮いた感じ、視野の半分がぼやける。急にめまいや妙な匂いがしてくるなどがある。(西洋医学)
●西洋医学的解釈
大発作や小発作については、原因は不明だが、遺伝ではなく軽度の環境変化や刺激でも容易に痙攣を起こすような素因をもった人が、何らかの要因でなる病気である。
●MMS解釈
西洋医学で述べている症状は、結果を現したものです。多種の症状をもったものを、てんかんと一つに括るには問題があります。区別しないと説明し難いのかも知れませんが、一つひとつの症状について分けて原因を探っていくと解りやすくなります。
・1の場合
胸鎖乳突筋、腹直筋、咬筋、顎筋などが一気に固まることで起こる症状です。常時、胸鎖乳突筋、腹直筋、咬筋や顎筋が固まった状態にあるとき、些細な刺激でこれらの筋肉が同時に一瞬にして固まってしまいます
痙攣は、胸鎖乳突筋などの筋肉の圧迫で一時的に迷走神経が遮断され、筋肉がその緊張に応じて勝手に動きだすもので、神経の情報伝達などが正常に脳にフィードバックされていれば起きる症状ではありません。
舌を噛んでしまうのは、舌の筋肉が緊張し伸びたままになったところを、脳の指示を受けていない咬筋が動き噛んでしまうためです。
尿失禁は、腹直筋が一瞬に固まったとき、その収縮が膀胱を圧する為、に尿が出てしまうのです。
頻繁にてんかんを起こしている人を観察すると、あきらかに胸鎖乳突筋を固めていることが分かります。その首を少し横に向けただけで、腹直筋が固まっていきます。連動してしまうのです。この場合、胸鎖乳突筋に刺激を受けると、直ぐに腹直筋を緊張させるという連動が癖になってしまっているからです。胸鎖乳突筋と腹直筋の硬直を取り除けば、発作も、勿論失禁もなくなります。
・2の場合
首の座っていない乳幼児に起こることで、胸鎖乳突筋や頭板状筋などの筋肉が固まっていて、何かの刺激によって頭を支えている筋肉に力が入らなくなったときに起こります。二つの筋肉のコリを取っていけば治ります。脳の障害ではありません。
小さな子供にはコリなどないと考えてはいけません。大人と変わりありません。
・3の場合
胸鎖乳突筋などが一瞬緊張し脳への血流を遮断する為に起こる症状です。
・4の場合
胸鎖乳突筋の硬直が手足の筋肉を刺激して連動を起こすためです。そして、胸鎖乳突筋の強い硬直が神経を圧迫して遮断したとき、急に力が抜けて倒れてしまいます。意識が無くなるのは、血流を遮断したときで、ときには、神経と血流を同時に遮断することもあります。
・5の場合
胸鎖乳突筋や頭半棘筋などを固めると、幻覚、幻聴や錯覚を起こします。そして、咬筋などが痙攣すると口の自動症が起こります。無意味な行動や同一行動を起こすのは、胸鎖乳突筋の収縮による圧迫で、頸、顎にある迷走神経が遮断され、運動、知覚が途切れたときの症状です。
・6の場合
腹部の筋肉が一瞬固まり、その収縮が神経を圧迫して痛みをつくります。その収縮が取れたときに痛みは無くなります。
頭痛は、胸鎖乳突筋のコリが原因。
動悸、吐き気は、腹直筋の心窩部の硬直が原因です。
・7の場合
手足が痺れるのは、胸鎖乳突筋の起始に近い部分が硬直して起こります。
「ふぁっ」と浮いた感じになるのは、胸鎖乳突筋の停止の部分(耳下)が固まったときに起こります。
視野の半分がぼやけるのは、眼輪筋のコリが原因。
急にめまいが起きるのは、胸鎖乳突筋と頭半棘筋、頭板状筋の硬直が原因。
妙な匂いというのは、皮膚や筋肉が硬直して固まり汗腺が開き放しになったとき、筋肉の中に含んでいる排泄水や体脂肪などの匂いが出てくるからです。
3 自閉症
幼い子などに多くみられる重篤な精神的障害と言われています。大部分は生来性(生まれつき)で、時には2歳から3歳になって症状が出てくるといったケースもあるようです。
●症状
極度の孤立、周囲の人たちと交わろうとしない。そして周りの状況の変化を極端に嫌い、自分のやり方の固執するのが目立つ。言語発達が
遅れることもあるが、周りの人と会話はせず、独り言のようにつぶやいたり、おうむ返しに質問に答えたりする。
遊びなども人に交わろうとせずに、自分流で、おもちゃを持ったり人形を持ったりなどのことはせず、一つのことにこだわって遊んでいる。
知能は普通よりやや劣っている。(西洋医学)
●西洋医学的解釈
脳の機能的障害とみる見方はあるが、現在のところ原因は不明。
●MMS解釈
棘上筋、胸鎖乳突筋、頭半棘筋、頭板状筋などのコリが原因で、脳へ充分な血液が流れず、脳の働きが悪いために起こる病気です。
人と交わり会話したり、遊んだりすることは、いろいろな部分の脳が使われます。それを補うには潤沢な血液が脳に流れていることが条件です。それが滞ればどこかの部分の脳の機能が衰えてしまいます。機能が衰えた脳では、いろいろな情報を整理して瞬時に動くことなどできなくなります。それで、自分の殻に閉じこもってしまうのです。
幼児が、肩や首が固まっているとは一般の人は想像もしません。しかし、生まれた時から固まっている人は少なくありません。ゆえに、この病気に生来性が多いのも、赤ちゃんの時から、棘上筋、胸鎖乳突筋、頭半棘筋、頭板状筋などが固まっているからです。
これらのコリを取って脳への血流を良くしていくと、社交性が出てきて人の会話に加わったりしてきます。また、徐々に頭脳も発達し、少し遅れても1年もすれば普通になってきます。
●治療法
棘上筋、胸鎖乳突筋、頭半棘筋、頭板状筋のコリを取っていきます。幼児の場合、痛くしたり、動けなくしたりして施術をすると直ぐに嫌われ施術ができなくなります。幼児を施術できる範囲で自由に動けるようにしてコリを取っていかなくてはなりません。かなり高度な施術が必要となります。
例1 フランス人 パリ在住 女子 当時4歳
2歳のころから自閉症であることが分かったようです。いろいろな病院を転々としたが、結果は変わらなかった。
最初に彼女に会ったとき、人に交わろうとせずに、一人で何かを持って動かしていました。早速、施術を始めましたが嫌がろうとせずに素直に受けてくれました。
棘上筋、胸鎖乳突筋、頭半棘筋、頭板状筋のコリを取っていくと、気持ちが良いのか、中間は寝ていました。2時間の施術を終えて、彼女は立ち上がると「ママ」と呼んでお母さんのもとに駆け寄りました。初めてのことだったようです。それから「お腹が空いた」などと甘えていました。このことも初めてでした。
3月後、再び施術をしましたが、その時は普通の子供のようでした。幼稚園にも行っていました。しかし、ときどき自閉症になることがある状態でした。2回目の施術を終えてからは普通の子供になったようです。