PostureInstructionの発想

PostureInstructionの発想

人間、誰しもが、病気になったり、またそれまでにいかないまでも調子が悪いといったことは避けられないことです。

冨に近年、社会の変化と発展に、人間の身体がついていけないと言うような状況にあります。むしろこの現代社会の環境の中で、病気もせずに元気で溌剌と過ごすことの方が、難しいように思います。

病気や身体の不調になる原因にはいろいろなものがあります。直ぐに「ストレス」を代表にあげる方が少なくありませんが、決してそれだけではありません。

 ○食事によるもの

 ○環境によるもの

 ○気候によるもの

 ○生活(仕事)環境によるもの

等を挙げることができますが、最後に私は、一般の人がほとんど気付いていない「日常の姿勢によるもの」というのを取り上げていきたいと思います。それが大きなウエートを占めていると考えているからです。

食事によるもの

1960年代から日本人の食が著しく変化しました。それまでの日本食から欧米化した食事への転換でした。乳製品や肉それに加工食品、また農業も変化し、アメリカ指導のもとにつくられた農薬野菜の普及でした。現在のアメリカでは、農薬栽培は良くないことに気づき数十年前から、オーガニックな野菜作りに移行していっています。皮肉な話です。

 現在、ガン、脳卒中、心臓病、糖尿病、腎臓病などや、難病が非常に多くなっています。ガンに於いては、日本人の死亡原因の1/3を示しています。

 医学が進んだと言われていますが、これらの病気は1960年以前から比較すると、人口の増加を考慮にいれても驚異的に増えている病気です。

 女性の乳ガン、子宮ガン、男性の前立腺ガン、そして男女共に大腸ガン、肝ガンが異常に増えています。これらの原因は食を抜きにしては語ることはできません。

 食の正しい摂り方が問われて久しいのですが、いずれも対症療法的な考え方で進められています。もっと根本的なことからやり直す必要があります。(詳細はを参照)

環境によるもの

 二つ目にあげている環境汚染、大気汚染は、本人が気を付けていても、どうにも出来ないようなところがあり、ここで語るには次元の違いがあり、他で論じるしかありません。場所に環境汚染があり、対応できなければ、いろいろな問題は別として、取敢えず避難するしかありません。

気候の変化によるもの

 4番目にあげている、気候によるものについても、また違った時点で語るほかはありません。地球環境破壊、温暖化、現代人に突きつけられた問題は数多くあります。人類の知恵を駆使した地球規模の解決案を望むしかありません。

生活(仕事)環境によるもの

 一口に生活環境といっても、どのような生活が、身体のために良いのかという定義になると、長い説明を要することになります。悪い環境を挙げるなら、直ぐにシックハウスなどを挙げることができます。また一日中、陽の当たらない暗い部屋に住んでいれば、身体に異変が出るのは必然と言えるでしょう。

 働く人たちにとっては、その働く場の環境も問題になってきます。多分に仕事環境による影響が身体への負担を強いていることは事実です。

2,3年前に大きく取りださされたアスベストなどは、その建材を扱っていた職業の人たちには悲劇でした。また直接的ではなくても、そのような工事現場に携わっていた人たちにもその被害がありました。完全に被服されて、アスベストの粉塵が飛散していなければ、マスコミに取り沙汰されたような心配はないと思いますが、使ってはいけない建材の一つでしょう。

いろいろな公害を生んでいる企業で働いている人たちもいます。また働いている人たちは気付かずにいる場合も少なくありません。働いている環境を、よく見分する必要があると思います。

数多くの職種があります。特定の環境つくりを推奨することはできません。その場所において良い環境つくりをしていく他にはありません。

 しかし、職種に於いては、必ずしも良い環境を作り上げることが困難な職種もあることは否めないでしょう。

たとえば建築など、冷暖房、換気設備の完備したところで、基礎から造り上げていくこと等は到底できることではありません。また、粉塵なども避けることはできません。

 環境を思い通りにつくっていくことは非常に難しいことです。うまく対応していくほかはありません。

しかし、自分たちで自由になるものは、率先して良い方に変えていくことがベストでしょう。食事を変えることや、これから述べていく姿勢を正しいものにすることは容易にできることです。

正しい姿勢

最後に「日常の姿勢」について述べていきます。常に良い姿勢でいることが、健康を守る上で非常に大事なことであることに、多くの人は気付いていません。
姿勢について何人かの人が書いています。私も手に取って何冊か読んでみました。
しかし残念ながら本質をついているものに出会っていません。
身体の故障については、単に肩コリや腰痛程度のことでしか捉えていません。そこには病気や症状がどのようにつくられていくのかが理解されていないからです。
 私は長年かけて、筋肉のコリが多くの病気をつくっていることを発見しました。
不治の病に近い病気も、治らないと言われる難病も、原因をたどっていけば筋肉の「コリ」によってつくられていて、その「コリ」を取ることによって治すことができるのです。
 筋肉の「コリ」をつくる原因はいろいろ考えられますが、日常に於ける悪い姿勢が「コリ」を一番つくっていると言うことができます。
 なら、日常生活における姿勢を根本的に見直し、「コリ」をつくらないようにすることが最も大事であると考えます。 
 年老いても姿勢の正しい人を見ると、近い将来、かくありたいと思うし、腰が
曲がり顔を前に突き出しているご老人を見るにつけ、「ああはなりたくない」と思います。
 老人なら「年を取ったのだからしょうがないか」という気持ちも起きるでしょうが、若い世代の人たちが、猫よりもひどく背中を曲げ、顔を前に突き出した姿を見ると「今の若い者は」と年寄り特有の小言を言いたくもなります。
 今から半世紀前、私の小学校時代、先生から「姿勢が悪い」などと、姿勢についてとにかくうるさく指導受けました。しかし今考えてみて、指導を受けた姿勢が、正しかったのかというと甚だ疑問が残りますが、そのお陰で常に姿勢について気を付けるようになりました。今の子供たちは、このような指導や注意は受けているのでしょうか?

電車の中でも、背中を丸くして夢中で携帯を使っている人たち、前にかがみこんで本を読んでいる人、首を極端に曲げて眠っている人、何と姿勢が悪いのでしょうか。
 寝て、起きて生活する、一日15時間から18時間起きて行動をしています。その長い間の時間、正しい姿勢でいるかいないかは、実は重要な問題なのです。
 悪い姿勢でいれば身体に負担がかかり、不具合をつくっていきます。知らず知らずに筋肉を固め、疲れや病気をつくっていきます。
 「肩が凝って辛い」「脚がむくんでくる」「とにかく疲れて積極的に動けない」
これらのほとんどを、姿勢を正すだけで解決してきます。
 現代の様式をつくっているものに、ファッションがあります。生活上の必要なアイテムの中に、ファッション性が盛り込まれ、味気のないものが美しく変わっていくことはとても良いことです。しかし根本が間違ってしまうと悲劇を呼びかねません。その一つの例を述べていきましょう。

ハイヒールは最悪の履物

 現代女性にはなくてはならないものの一つにハイヒールがあります。このハイ
ヒールが現代女性の身体を壊しています。
 ハイヒールは16世紀のフランスに始まっています。その原型となったのはチョビンと呼ばれた履物で、のちに改良されて現在の形になったと言われています。
日本には明治初期に輸入されました。
16世紀のフランスでは、街の中に汚物が溢れていました。それは窓から汚物を捨てていたためでした。その街を歩くときに、ドレスが汚れないようにと高い踵の靴が重宝されました。
 現在では、女性の背を高く見せ、反身にして美しく見せるものとして絶対的な人気を得ていますし、ハイヒールを履くことが公式の場の礼として半ば常識化しています。
 しかしこのハイヒールが、現代女性の身体を壊していることに、多くの人は気が付いていません。
ハイヒールの弊害として、よく知られている例は外反母趾ですが、外反母趾なら痛みがある、形がよくない程度のことで、命に別条はありません。
しかし、ハイヒールを履くことによって、腸や腎臓を固め、いろいろな病気の原因をつくっていることが、分かってきました。
女性特有の病気の生理不順、生理痛、便秘、子宮内膜症、それに腎不全や腰痛といった病気がつくられていきます。また不妊の原因などもつくられていくと考えられます。
 ハイヒールを履くことで、まず足首を痛めます。次に脛、脹脛、膝、大腿部、股間、そして澱部、腎臓を圧迫し腎機能を落としていきます。その結果むくみが出てきます。
 長期間、履くと前記部分の筋肉が硬く固まり、血行障害が起き、代謝不全とまでいかなくても代謝機能が衰えてきます。何より太腿の筋肉を固め硬くします。
その結果カチンカチンで太くなった太腿をつくることになります。格好よく細くて長い脚をつくろうとするのと逆の結果になります。皆さんご存じですか。
 ある50代の女性の例を述べてみましょう。両足、特に右足が締め付けられるように痛み、向きや体重のかけ方によっては激痛が走っています。医師には、脊椎管狭窄症と診断され、手術を勧められました。ただ痛みが脊椎にあるのではなく、脚にあるので医師の勧めには従えずに私の所へ来られました。
 最初に診て、脊椎に問題があるとは思えませんが、身体が右に傾いていたので、脊椎軟骨を右に押しつぶしていることは見て取れました。レントゲンで見れば、脊椎軟骨の右側が欠損しているようになっていました。しかし、脚の筋肉が、全体がきつく締まったように固まっています。特に膝から下は、筋肉が骨化したよ
うに固まり、麻痺していました。これを1ヶ月ほどの時をかけ解していくと、痛みが生じ、そして大腿部にも痛みが出てきました。
 最初は脚の表面には痛みはありませんでした。恐らく神経が麻痺し、痛みを感じていなかったものと思われます。次に大腿部を解していくと、今度は脚の付け根に痛みを感じるようになりました。
 筋肉が固まると、解し、また固まり、それをまた解すという繰り返しが行われてきました。筋肉のコリは何層にもなっていて、解しても中の中が出てくるといった感じです。現在ではかなり解れてきており、もう少しで治っていくものと思っています。
 この女性は、身長が170㎝あり、別にハイヒールを履く必要はないようにも思えるのですが、30年以上のハイヒールの愛用者でした。男性には理解できないところがあります。
 長年の、前のめりの姿勢が、徐々に脚を固めていったのです。そして子供にも恵まれませんでした。ハイヒールは不妊にもなりやすいのです。
 近頃男性の靴にも少し踵の高くなった、前のめりで履くものが出てきています。
ただ「格好いい」というだけで、このようなものをつくり販売していくというのはどうかと思いますが、選ぶ方にそれなりの見識があれば良い訳で、履く履かないは自由です。

ローヒールも身体に悪い
 ハイヒールだけではありません。「踵が低いから大丈夫」と思っている方には注意を喚起します。
 3㎝ほどのローヒールでも、踵がピンヒールになっている場合、むしろハイヒールより身体に与える影響は悪いものです。
 ハイヒール場合、重心が前にかかっていますが、ローヒールは踵にかなりのウエートがかかります。体重を細いピンで支えることになり、非常に不安定になります。
 よく、踵が片方に曲がってしまっていて、そのために踵を捻って歩いている方を見かけます。「あんな思いをして何で履くのだろう」と思ってしまいます。捻るたびに身体を変形させていきます。その結果は腰痛などを招きます。また股関節から腸腰筋を固めていくので、生理痛、子宮内膜症などの女性特有の病気もつくっていきます。
 踵が太くしっかりとしたものなら、それほどの不安定感はありませんが、ピンヒールが最悪なのです。また、そのピンヒールが、その人のクセで片側が減って傾いていても平気で歩いている方がいます。身体の歪みを更に助長していきます。
 また、パンプスならまだしもサンダルでは細いひもで脚にひっかけているようなもので、不安定を助長します。身体のことを考えると最悪の代物です。踵に止めるはずの帯が外れて、まさにサンダルのように引っかけて、しかもピンが曲がっていて、身体をくねらせて歩いている方を見かけました。自分の身体を痛めつけているとしか思えません。体調不良が起きても当然ですが、体調不良の原因がシューズに原因があるとはだれも考えません。

現代人の間違った姿勢

 現代人の男女を問わず、もちろん女性の方が多いのですが、腰の上を反らし、お尻が反対方向に出て、上半身の重心が後ろにあり、倒れないように胸部の位置で前に曲がってバランスを取っている姿がほとんどです。女性のこのような姿勢を見て、美しいと感じている人も少なくはありません。モデル誌などを見ると圧倒的にこの姿勢です。
 私には偏見があるのかもしれませんが、何と不自然な、身体に悪い姿勢をしているとしか思えません。腰の上を反らすことで腎臓を圧迫し腎機能を落としていきます。胸部を前に曲げることで、胸部を圧迫、呼吸をしにくくさせ、背筋を固めていき、肩の凝りや首のコリをつくっていきます。
 この姿勢が、座った時にもつくられます。椅子に座って前かがみに胸を曲げ、デスクに肘をつき、顔を前に突き出してパソコンの画面を見るという風になってきます。
 現代人に「うつ病」が多くなっているのも、この姿勢がつくっているのではないかと私は思っているくらいです。
 うつ病は、肩コリと首コリでつくられていると言って過言ではありません。数多くのうつ病患者さんを治癒させたきました。世間的に言うような、精神的な病気では決してありません。肩や首が固まってしまい、夜は眠れず、頭痛やめまい、ひどくなれば幻聴までおこしていき、自由が利かなくなった身体でいれば、精神的にも参ってしまいます。
 考えもなく何気なくつくられている姿勢が、いろいろな病気をつくっていきます。典型的なものは、頭痛、偏頭痛、肥満、うつ病です。肩コリや首コリは病気ではありませんが、慢性の肩コリや首コリをつくっていきます。特に女性の方に多いのは、生理痛や便秘などで、これらも姿勢の悪さでつくられていきます。

パソコンの普及が悪い姿勢をつくりあげた

 姿勢を悪くしているものに、パソコンの普及があると考えられます。私は、パソコンを30年以上前から使っていますが、機能の変化は著しいものがあり、いまさら語る必要はないでしょう。
 30年前、パソコンを持つ人は少なく、多くの事務は「手書き」で処理されてきました。私は建築家でしたから、図面を書くのに勿論手書きで行ってきました。
図面を書くデスクは、立てて書くのが主流でしたが、その前の時代は、机の上に製図板を乗せ、やや傾斜をつけ、T定規と称するもので書いていました。製図板が立っているので、椅子に座っていても自然と背中が真直ぐになります。猫背に背を曲げて書くことの方が不自然で、必然と良い姿勢になっていました。一般的な事務仕事では、机は水兵になっているので、下を見るには首を単に下に曲げてしまうので、一般事務仕事の人の方が、姿勢が良くなかったように思います。
 近年、あらゆる世界でパソコンが使われてきました。使わない仕事がないくらいでしょう。通常パソコンは机の上に置かれます。置かれたパソコンの画面は垂直にあります。近頃は画面の角度を変えられるものも出てきましたが、垂直の画面を見るには、覗き込むようにしないと見えないということが起こりました。
 通常の机の高さは72から73㎝ですので、パソコンの画面を見るには、背中を曲げ、首を突き出すようなポーズをとらなくては見ることが出来ません。
 このことによって、最悪の姿勢が形つくられていきました。この姿勢は、背中を固め、首を固め、肩コリをつくります。また胸を圧迫するので呼吸をしにくくしてしまいます。これでは身体は固まってしまいます。どんな病気がつくられても不思議ではありません。
 左の写真の女性の姿勢は一見よさそう見えます。しかし背中が反り、脚を組み、しかもデスクより高くなっています。腰と肩に負担がかかり、腰痛を引き起こしていきます。
パソコンの機能の進歩ばかりに気を取られ、人間工学的には無視されて、開発されてきた弊害です。

電磁波がどう身体に影響を与えたのか

 液晶画面の普及する前、一時期、電磁波の身体への影響をうるさく言われてきましたが、どのような理由で、人間の身体に悪影響を及ぼしていくのかの本質は考えずに、対症療法的に電磁波を防御する前掛けみたいなものがつくられました。
 人間が、電磁波、電波などを受けると、その刺激によって筋肉が緊張します。
それが長時間続くと、筋肉が固まったままになり、コリがつくられていきます。
パソコンの場合、特に身体の前面に電磁波を受けるので、腹部、胸、首筋などに筋肉が緊張していきます。そのことによって、パソコン病みたいなものがつくられていくのです。
 そして、それをさらに助長するのは、背中を曲げ、首を前に突き出し身体を固めた姿勢です。電磁波の刺激を受けても、柔らかい身体ならば固まることはありませんが、固まった身体では、緊張した筋肉を緩めることができずに、更に固まってしまうのです。
 「調子が悪く、病院に行って検査してもどこが悪いのかが分からない、しかし仕事もしなくてはならないので何とかして欲しい」ある人が私の施術を受けることになりました。
 誰が見ても、目の下にはクマができ、疲れが溜まっているのは分かるほどでした。「仕事はと尋ねると」コンピュター関係のソフトつくりをしているとのことでした。
 施術後、すっきりとして、前の表情が取れ嘘のようになりましたが、また同じようになってしまうことを思い尋ねました。
 聞いたところによると、仕事場は地下で、全く窓がなく、あまり広くない部屋に20人位働いているということでした。全員がパソコンを前にしているということでした。
これを聞いたときに、「当然」という答えしか言えませんでした。たまたま、この方は経営者だったので、「もっと窓があって開閉できる部屋に変えた方がよいでしょう」と提案をしました。その後、事務所を移転したという話を聞きました。
 電磁波は部屋に停滞します。時々、窓を開閉することが必要です。いくら身体が丈夫でも、小さな部屋で20台ものパソコンを使用していたのでは、電磁波に身体はボロボロになってしまいます。
 このような極端な話ではなくても、時々、パソコンから離れ、窓を開放するなどをしないと、電磁波で常に身体を刺激され固まってしまいます。窓を開放することが出来なければ、せめて喚起をよくすることです。時々パソコンから離れ、身体を動かした方が作業の能率が上がります。
 まとめてみましょう。

 ・窓を開け換気を良くし、部屋に電磁波がこもらないようにする。
 ・時々パソコンから離れ、身体をうごかすこと。

ある女性の例

作り話ではありません。現実の話をしていきましょう。
 丸の内に勤める25歳の女性のお話です。何とも言えない体調不良。そして首筋や顔に吹き出物が出て、皮膚科に行っても治らない、化粧でごまかしてはいるが憂鬱で仕方がない。近頃はどうも鬱状態になっている。やる気もなくなって、とにかく一日中だるい。
 仕事における環境は、執務中数台のPCに囲まれている。歩く姿は格好よくちょっと低めのハイヒール。
 典型的な働く現代女性といった感じです。私のクリニックのデスクに座ってもらって、仕事中の状態を仮想していただきました。予想した通り、身体を固めてしまう姿勢でした。肩が固まり、そのコリが取れずにどんどん固まり丸くなってしまっています。いわゆる「おばさん肩」という状態です。背中も丸くなってしまっています。
 脚は大腿部の筋肉が硬く固まり、太く硬くなってしまっています。「もっと足を細くしたいの」彼女の願望です。踵を上げ、爪先で立っていれば大腿部の前面が固まるのは当たり前です。脚を長く細めに見せようとして、踵の高い靴を履くのは逆効果になります。

 悪い姿勢で一日中仕事をし、踵の高い不安定な靴を履いている、それが彼女の体調不良をつくっていました。何回かの施術で体調不良を治しましたが、悪い姿勢をつくっていればまたすぐに戻ってしまいます。姿勢の指導をし、靴を出来るだけ踵の低い安定したものに変えてもらいました。また食事指導も行いました。
近頃は、勿論吹き出物もなく肌も白くなってきました。そして脚もすっきりしてきました。

Posture Instructerの発想

現代人の病気や体調不良、もっと極端に考えるとすれば鬱病などは、姿勢の悪さからつくられているといっても過言ではありません。姿勢を正すだけで、病気や辛い体調不良を50%は軽減させられると考えます。
特に若い世代の姿勢の悪さは、目に余るものさえあります。姿勢に関して誰も何にも言いません。このまま放って置いたらますます助長されていきます。
 一時的に疎まれてもこの際苦言を呈していこうと思いました。それがPostureInstructerの発想です。
今後、この分野をしっかりとした、学問としてつくり上げていこうと思っています。たとえば、そのような姿勢をしていると。こんな病気になってしまう。あるいは症状をつくり、やがて病気になってしまいますよ。
 まだあります。その姿勢だと力が入らず、倍以上のエネルギーをロスします。正しい姿勢にすると、半分の力やエネルギーで済みます。
 これらのことを分かりやすく説明し、そして正しい姿勢をつくれるインストラクターをつくり上げていきたいと考えています。
 姿勢を正すだけの専門家は未だいません。人口の半分以上は姿勢の悪い人で溢れています。早くそれらの人を楽にしてあげられるような、専門家をつくっていきたいと思っています。