リウマチを治しましょう(ならないために)
膠原病の一つで難病指定されている病気で、罹ってしまったらなかなか完治しない病気と言われています。
つい最近、発症して5年経過した40代の女性が来られました。私が幾つもの難病を治している事を知っている人の紹介でした。
5年前に発症してから薬を飲み始め、2年前から本格的に投薬治療が施されてきました。週1回リウマチ治療薬の注射を受け、他の日はステロイド剤を主に5種類の薬を飲んでいますが、手首、股関節、背中などの関節部の痛みがひどくなり、腕や脚が動きにくくなってきたので、MTXや生物学的製剤の治療を始めようとするところでした。
何故リウマチになるのか
現代医学の学説を理解しようと努めましたが、私の現能力では理解し難く、持論を持って説明していきます。ですから出版されたりしている文献とは大いに異なってくると思いますのでその点を先ずご理解下さい。
要するにリウマチとは、筋肉を取り囲んでいる膠原線維が硬く固まってしまっている状態で、運動障害と神経障害を起こしている病気です。膠原線維とは、コラーゲンでできている線維で筋肉を覆っています。この膠原線維が収縮して複数の筋肉を使うことができるのですが、収縮は得意でも伸張は不得意な線維で元の状態に弛緩するまでには相当の時間が必要となります。ですから使いすぎたり強い力を入れたりすると固まってしまう欠点を持っています。
膠原線維が固まればその下にある筋肉は押え付けられ同時に固まってしまいます。固まればその中に含んでいる毛細血管は押しつぶされ血液循環が損なわれます。筋肉細胞に血液が流れて来なくなれば、細胞は代謝がなくなり、老化します。それが進めば萎縮していきます。萎縮は神経を圧迫し痛みをつくります。
ゆえに、リウマチを治すには、固まって硬くなった筋肉と膠原線維を解していけば良い訳です。即時に圧迫されていた神経が解放され痛みが無くなります。また血液循環も良くなるので代謝が進み正常な筋肉細胞に戻っていきます。
どうしてリウマチに
1 重いものを長時間持っている。
2 力を入れるクセを持っている。
3 体を冷やす。
4 スポーツなどで鍛える。
5 寝相が悪い。
といろいろです。
リウマチに罹る人の割合をみると圧倒的に女性が多く、男性には少ない病気です。それは筋肉量に比例します。
筋肉量の少ない人が重い物を持ってしばらくいれば筋肉や膠原線維は固まってしまいます。それを解さずにいればますます固まり萎縮していきます。それがある時間を経てリウマチになっていきます。
体を冷やしても同様に筋肉は萎縮し固まってしまいます。「温泉プールだから大丈夫」そんなことはありません。体を冷やしてしまいます。
スポーツで鍛えても筋肉は萎縮し固まってしまいます。寝相にも注意です。
リウマチを治すには
現代医学の治療は主に投薬治療。薬で治るのでしょうか?
筋肉や膠原線維の病気ですから、固まって萎縮している筋肉や膠原線維を解していけば治る病気です。
リウマチの重要ポイントは、胸鎖乳突筋とその起始、棘上筋で、後は症状の出ている部位の筋肉と膠原線維を解していくことです。
冒頭に出てきた女性は、1回目の施術では痛みがなくなり、次回までに少し戻りましたが軽いものでした。後は2年以上飲んできた薬の効能が切れるまでの戦いです。そんなに難しくありません。
重篤なリウマチの人の例を紹介しましょう。15年越しのリウマチ歴の持ち主です。年令は50代後半の女性です。
痛み止めのロキソニンを携行して飲んでいました。成人なら駅から2分で来られる私のクリニックに10分以上も掛かりました。
手、手首、脚の膝とくるぶし周りに強烈な痛みが走り、薬の影響によるものとみられる浮腫みがありました。丸太ん棒のような脚は重く歩くのが困難でした。
浮腫みを取らないと筋肉を解すことは出来ません。浮腫みをつくる大元はステロイド剤系の薬です。まずその断薬でした。ステロイド剤の断薬は難しいと言われているようですが、出てくる症状を頻繁に取ってしまえばさほど苦しまずに薬を断つことができます。
2ヶ月を過ぎた頃には浮腫みがすっかり無くなり、そこには痩せ細って萎縮した筋肉がありました。それを解すごとにリウマチは改善されていきました。
徐々に痛み止めの薬も断つようにし、6ヶ月を過ぎる頃、痛みもなくなり、体を軽く動かせるようになりました。痛みのために泣いて暮らした生活から解放されました。7ヶ月でリウマチから「さようなら」です。
多くのリウマチ患者さんをみていますが、諦めなければ必ず治る病気です。軽いものなら2、3ヶ月を要すれば回復していく病気です。
眞々田昭司