ALS(筋萎縮性側索硬化症)

徳洲会の徳田虎雄氏が亡くなられた。長年、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患っておられた。24時間診療するという事を成し医療界の異端児と称され強烈な個性のある方であった。残念である。

前回、ステッフパーソンシンドローム(SPS)に罹っているセリーヌ・ディオンさんのコラムを書いたが、同じ様な病気のALSについて経験に基づいて述べていきたい。

この病気難病中の難病といえる。何しろ幾つもの病院を持つ方が治せなかったのだから、通常は不治の病とされている。

私がALSに出会ったのはかれこれ10年以上前になる。60代のご婦人であった。病院で診察を得て病名を知り、完治は難しく少しでも進行を遅らせたいとの思いがあって私のもとに来られた。

四肢(腕や脚)に萎縮硬直が起きていたが、まだ消化器には強張りがある程度で、回復させるに難しくはなかった。

3ヶ月程10日おきに来られ施術を行った。その間に萎縮していた筋肉は元に戻り、ある程度の不自由さは残っていたが通常の生活には差しつかえない程度に動けるようになっていた。

病状の状態が気になった彼女は病院に行き診察を受けた。

「良くなっています。ALSと判断した私の診断が間違っていたようです」

「と、担当医師に言われました」

それを聞いた私は

「然もありなん」

世界的にも治った例のない病気。治ってきていることを認めるより自分の診断に間違いがあったとした方が楽だったのだろう。

難病だけではない。糖尿病程度のものでも「固まった筋肉をほぐせば治る病気」といえば

「何を馬鹿なことを言っている」と非難の目を向けて来る。これまで学んできた現代医療の目線でしか判断できない気の毒な人たちだ。

「データを集めて論文を提出して証明したらどうか」

そのような助言をしてくれる親切な医師もいた。なぜ私の理論を解釈できない人々に、噛んで含むように教えなくてはいけないのか?水平思考を持たない人を納得させるような時間を私は持っていない。大切な残りの時間を費やす気は全くない。

そのよう無駄な時間を費やすなら400本あるオリーブの手入れをした方がまだましである。

 

これまで、持論と独自に編み出した方法で、治らないと言われている病気を改善させてきた事実は残っている。

これからも病気で苦しんでいる人を救う。それが私の喜びである。

件の女性は、遠距離を通って来るには経済的な負担が大きかったようだった。でもその努力ですっかり良くなり、完治状態では無いが、自分で治せる範囲になってきた。

「悪くなったら直ぐに来て下さい」と約して彼女の施術は終わった。

 

ALSの兆し

この病気は些細なことで起きる。自分のキャパシティを超えた無理な労働や作業、夜更かし、悪い姿勢、辛い物の飲食、これらは禁物。あげると切りはないが列記したことを注意するだけでも違って来る。

自分の四肢を抓って痛みを感じるか?感じないようだったら神経が麻痺している。筋肉の萎縮は神経の麻痺から始まっていく。このような人は要注意である。

 

2024/07/17

眞々田