オプジーボを助ける
本庶(ほんじょ)佑(たすく)先生がノーベル医学賞を受賞した。近頃のニュースといえば殺人事件や引退騒ぎの二ユースが多いが、誇りに思えるニュースはうれしい。私たちを歓喜させてくれる。湯川博士の受賞から何人になったか覚えてないが、こんなニュースは毎年聞きたいものである。
ガンの特効薬として数年前に出てきた「オプジーボ」。いくら悪い細胞でも、これ以上自己の細胞を攻撃しないという働きがある。その抑制を取り限りなくガンを攻撃していくというのが、本庶先生の開発されたものだ。これを基につくられたのがオプジーボで、新しいガンの治療法しての免疫療法を確立した。その功績に与えられたものであるという。
オプジーボの治療は当初3500万円程度掛かった。あまりにも高額な薬として騒がれていた。現在では半分程度になっている。
だがその高額な薬を使用したからといって全てうまくいく訳ではなく、効く人(20%)と効かない人がいるという。そして副作用はないのか?費用対効果も考える必要がある。
現在西洋医学のガン治療といえば、
手術
放射線治療
化学療法(抗がん剤)
の3点セットだった。だがこれらの治療法には多くの欠点があり、手放しで喜べるような治療効果が出ていない。そこに無害(?)に近いと言われる免疫療法が現れたことは無条件に歓迎したい?
これまでにもガンの免疫療法というのがいくつも現れたが、どれも満足させてくれるものはなかった。そしてインチキが多かった。そこにこのオプジーポが現れた。救世主に成り得るのか?
実験室の中でガン細胞に与えたときは完璧に近かった。しかし、実際に投薬をされると、効く人と効かない人が出てくという。どこかに問題がある。その問題を解いていこうと思う。
少しガンについて勉強してみよう。
生まれたばかりのガン細胞は1/1000㎜程度である。仮に2ヶ月で倍になると考えると、1㎜になるには40ヶ月(3年4ヶ月)かかる。1㎝になるには60ヶ月(5年)かかると計算されている。そしてそこには10億個のガン細胞が集まっている。この辺でガンであると発見される。現在ではもっと小さなガンでも発見されている。
さて、ガン細胞が単体でいる時点でオプジーボが使われれば、100%の効果があると思われるが、10億個も集まっているガンにはとても効くとは思えない。何故なら、硬くなっているガンは石のように固まって血液が流れていない。免疫=血液である。持論でいえば、血液が流れていないからガンができるのである。
「ガンは血液が好きだ」という人がいる。ガンの周りには血液が一杯集まっている。これを勘違いしているのではないのか?
しかし、この血液は循環を失ったうっ血した血液の集まりであり、その血液の中に存在する免疫細胞が大きくなったガンを食べて小さくしていくとは考えられない。
免疫が発揮されるのは、その患部に血液が流れていることが絶対条件である。しかもきれいな血液が循環していなくてはてはならない。
ガンの周りの筋肉は硬くなっている。硬くなった筋肉はその収縮する働きで、静脈の毛細血管を潰して血液の流れを堰(せ)き止めている。
圧力のある動脈は多少潰されかかっても圧力に負けずに血液を送ることができるが、圧力のない静脈が潰されれば血液は循環されずにそこに留まってしまう。つまりうっ血である。うっ血して腐りかけた血液の中に免疫力がある訳がない。
血液の循環を阻害しているのは「筋肉のコリ」である。硬くなった筋肉のコリをほぐしていけばすぐに血液は流れていく。ガンの治療はまずここからである。
次に石のように硬くなっているガンを解して、幾らかでもその隙間から血液が流れていけば免疫細胞が働きだす。それを繰り返すことでガンは小さくなっていく。このことで私はガンを小さくしている。
血液が流れているところにオプジーボが入っていけば、かなりの効果が期待されると考えらえる。効くとか効かないということは無くなるだろう。
多くの医師や学者さんは、血液の循環については考えていない。心臓が止まって血液が流れなくなれば、哺乳類の生命は終わってしまう。血液の流れが一番大事なことは習ってきたはずだ。しかし、遠くで燃えている火事のような関心のなさだ。
知って欲しい。正しい血液循環がなされれば病気は予防され、ほとんどは治っていく。
血液の流れを阻害しているもの。それは筋肉のコリである。難しく考えずにごくシンプルに考えてみてはいかがですか。
ただ、筋肉のコリを解すには技術が必要になる。単純に圧したり揉んだりしても解れない。却(かえ)って逆効果になる。そこが難しいところかもしれない。
2018年10月5日