むかし流儀

 

「馬鹿野郎、見ていろ。こうするんだ」

「理屈をいうのは10年早い、見て覚えるんだ。技は盗め」

「死ぬまで勉強だ」

かつての徒弟制度では、「見て覚える」ことが基本であり、丁寧な説明やマニュアルはほとんど存在しなかった。そのため、技術習得には長い時間を要したが、自ら観察し考え、身体で覚えることで、確かな技術と応用力が身についていた。

一方、現代の教育や指導はマニュアル化・言語化が進み、効率的に見える反面、自ら学び取る力や応用力が育ちにくい。教えられたことは再現できても、少し状況が変わると対応できず、常にゼロからのスタートになってしまう傾向がある。

この背景には、一方通行型の学校教育があり、「主体的に学ぶ姿勢」や「現場で応用する力」が十分に養われていないという問題があると指摘している。

実際に、松下幸之助や本田宗一郎のように、高い学歴に頼らず実践の中で力を身につけ成功した人物も存在する。

また、筆者自身の経験として、独学で構造計算を習得し、現場の危険性を見抜いて是正した結果、同様の構造で事故が起きた事例と対比し、実践的に学び取る力の重要性を示している。

総じて、真に必要なのは「教えられること」ではなく、「自ら学び取り、応用する力」であり、昔ながらの学び方にはその本質が含まれていると結論づけている。

2026年4月12日

眞々田