真理は共通 難聴が教えてくたこと
「突発性難聴」とは、突然片方の耳が聞こえにくくなる病気です。現代医学では原因不明とされており、ウイルス感染や内耳の血流障害などが有力な説として挙げられています。
症状としては、
・突然片方の耳の聴力が低下する
・耳が詰まったように感じる(耳閉感)
・高い耳鳴りがする
・めまいやふらつきが起こる
などがあります。
治療としては、副腎皮質ステロイド薬による薬物療法を中心に、血流改善薬やビタミン剤の服用、十分な休息や睡眠が勧められています。
しかし、なかなか改善せずに苦労している方も少なくありません。特に片方の聴力が低下すると平衡感覚にも影響し、日常生活に支障をきたすことがあります。
起きている現象だけを見て、「耳だけに原因がある」と考えるのは自然なことです。しかし、視点を変えると別の解決の道が見えてくることがあります。
先日も難聴を抱え、不安そうに来院された方がいました。
「難聴になってしまいました。治るでしょうか?」
そう尋ねられた私は、
「難聴なら改善する可能性がありますよ」
とお答えしました。
そして硬くなっている両脚の筋肉をほぐし、続いて胸鎖乳突筋を緩めていきました。
施術後、
「左の耳をふさいでみてください」
とお願いすると、患者さんは素直に耳をふさぎました。
「聞こえますか?」
「はい。よく聞こえます」
「これで難聴はかなり改善していますよ」
すると患者さんは驚いた様子で、
「でも先生、耳には触れていませんよね。本当に良くなったのですか?」
と尋ねられました。
その後、中耳周辺の緊張を整え、再発を防ぐための注意点をお伝えしました。
なぜ耳に直接触れなくても変化が起きるのでしょうか。
MMS理論では、人間の身体を一つの循環系として捉えます。身体のどこかで筋肉が硬くなり血液循環が滞ると、その影響は離れた部位にも及ぶと考えます。
同じことは目にも見られます。
「目がぼやける」
この症状で悩んでいる方も少なくありません。
そのような場合でも、脚の筋肉や胸鎖乳突筋の緊張を緩めること
で、見え方が改善することがあります。もちろん、長年の癖によっ
て筋肉が固まっている方は、何度か施術が必要になる場合もあります。しかし、筋肉を固める生活習慣や身体の使い方を改めることで、改善が期待できます。
こうした例は難聴や視力だけではありません。
怪我などの直接的な損傷を除けば、多くの場合、症状が現れている部位そのものではなく、身体全体の状態が関係していることがあります。
血液循環が低下すると、血液の流れは緩やかになります。流れの勢いが弱くなれば、細い毛細血管の隅々まで十分な血液が届きにくくなります。
人間の機能は、血液によって運ばれる酸素や栄養によって支えられています。
耳に十分な血液が届かなければ聞こえにくくなり、目に十分な血液が届かなければ見えにくくなる。私はそのように考えています。
人はどうしても目の前で起きている現象に目を奪われます。そして、その現象だけを何とかしようとします。
しかし本当に大切なのは、現象そのものではなく、その現象を生み出している根本原因を探すことです。根本原因を見つけ、それを取り除くことができれば、多くの問題は自然に解決へ向かうのです。
真理とは、案外そのような単純なところに共通して存在しているのかもしれません。
2026/08/11
眞々田昭司







