正に細胞が腐った臭いです。「お爺ちゃん臭うから嫌」などと特に若い人からは嫌われてしまう。

また「お父さん臭くて嫌」などと娘さんから敬遠されたことはないだろうか。

この臭いを消そうと、石鹸などが発売されている。香水も同じ様なもので、出た匂いを消そうとするもので根本的に解決はしない。洗剤メーカーや化粧品屋さんが考える発想でしょう。

香水の誕生は、その昔、ヨーロッパでは一つの部屋に用便を足す場所があった。その臭いが染み込んでしまうのと、食生活の悪さから出てくる体臭を、他の強烈な臭いでわからなくするという目的でつくられたと聞いた。

ある臭いを消す、あるいは判らなくするというのは、これは現代医療が得意とする対症療法と同質です。

洗面所が匂う。すると市販されている脱臭材や消臭材を買ってきて置く。何で匂いの出る元を正そうとしないのだろう。

脱臭材も消臭材も、臭いに敏感な私にとってはつらい。作られた臭いは出来るだけ敬遠したい。たまたま乗り合わせたタクシーの中の消臭材の匂いで閉口したことがある。

タクシーでは無理かもしれないが、何で臭いの元を取ろうとしないのだろう。

人間の臭い。本来、無味無臭が良い。ではどうして体臭が出てくるのか。

臭いの原因

まず、

食べ物によるもの。

消化器系の機能低下。

血液の滞り。

この三つが考えられる。

ニンニクやらっきょうまたクサヤなどを食べればたちどころに臭いとして出てくる。酒の臭いもそうだ。私自身は体臭のない方だがこれらの食品を摂った時には匂ってしまうので、日頃、その時間や場所に考慮している。

二番目の消化器系機能低下だが、「あなた、匂うわよ。胃が悪いのではない?」などという会話が日常的に聞かれ、これは比較的知られてはいる。

だがこれは胃が悪いわけではない。まず食道と胃の接点にある噴門弁の周りの筋肉が硬くなるとバルブの機能が衰え、締まりが悪くなり、空き放しの状態になり、胃や腸の臭いが逆流して口臭となって出てくる。

大腸や小腸が固まり、ぜん動運動がなくなり消化機能が落ちてくると、長時間腸の中で食べ物が留まると、有機発酵し、その臭いが身体の表面に出てくる。この臭いを持つ人は多い。腸の固まりを取って柔らかくし、ぜん動運動を闊達にするとこの臭いは消えていく。

三番目の臭い。これが加齢臭をつくる。筋肉が固まり、血液の流れを悪くして、無数の場所に鬱血をつくる。するとその部分の血液が腐り、それが他の血液と混じり全身を廻る。その臭いが体表に出てくる。

加齢臭をなくす

全身の筋肉をほぐし血行をよくしていくと消えてくる。

私のところに来られる年輩の方で、現在臭いを放つ方はいない。最初は鼻をそらしたいような臭いの持ち主もいたが、施術を繰り返す事で血行が良くなり臭いが消えていった人たちだ。

治すポイントは胃腸を正常にすること。でも薬を飲むことではない。固まって動かなくなった胃腸を動かしてあげることでしか解決しない。

次は首筋のコリを取ることだろう。臭い元は胃腸と首筋のコリといって過言ではない。これを万全にすると臭いは消えてくる。そして更に全身の筋肉のコリを取れば、肌も若返ってくる。

先輩や同輩諸君、臭いのないすっきりとした老人でいて欲しい。