自己治癒力とは私が最初に言った言葉であると思っている。通常は自然治癒力といっている。その違いは大いにある。
通常、病気になったら自然に治す力、即ち自然治癒力が出て治っていくと多くの医者や学者は考えているようだ。怪我をして傷が付いた。それが治っていく。まさに治癒力の力ではあるが、病気の場合に当てはめて考えるといささかおかしい。
人がこれから病気にまさになろうとしている時、病気になりきるまで治癒力は働かないのだろうか?そのようなことが考えられるだろうか。それまでに何とかしようとする働きがあるはずだ。
人間には常に自分の身体をコントロールする機能がある。その内の一つの治癒力は、具合が悪く不都合を生じてくるものを常時修復して元の良い状態に戻している。それが自己治癒力である。病気になったら自然と出てくるという治癒力とは違っている。
一部の部位や複数の部位の治癒力が衰えた時、あるいは無くなった時に病気になるというのが私の考え方である。また全身の治癒力が働かなくなったときには死をむかえる。
人間の治癒力は自然に出てくるものではなく、その時点で自己が持っている治癒力である。そしてそのときの状態によって強弱もある。これは20年以上も前に思いついた自説である。
人間の創造主である神が、精巧な人間の身体を創った。そのときに病気にならないような治癒力を授けてくれた。具合が悪くなった部分を修復してくれるメカニズムである。またなったらなったでその治す力も与えてくれた。だから神が創ったルールに従っていれば治癒力が出てくる。ただ現代人はそれを忘れている。先ずその方法を学ぶ必要がある。
病気になった人に、自然に出てくる治癒力を期待してもそれは上手くいかない。多くの場合体力が衰え、いろいろな機能が落ちているからだ。だから病気になったのだ。
「痛い部位がある時、薬を投与し、痛みを取ってあげれば痛みから解放され治癒力が出てくるので病気が治っていく」とある医師がその著書で語っていた。
また、薬という毒薬を飲んだときにそれを何とか解毒しようとする働きが出て、その力が病気を治していくと考えている人もいるようだ。
確かに薬にはそのような部分がある。しかしそれは非常に難しい技ではなかろうか? 人それぞれ身体は微妙に違っている。また状態も違う。その微妙な違いを調整して薬を選ぶことが出きるのであろうか? 出来ているのなら現代に病人はいない。当たるも八卦当たらぬも八卦で薬が処方されている。これが現実のようだ。薬療法で完治する。宝くじに当たる様なものではないだろうか。
このようなことを言っても薬を飲めば治ると思っている薬信奉者には通じないかもしれない。
一方、薬は良くないので「自然治癒力を高めて病気を治す」ということを主張する人も多くいる。でも大体に於いて、その方法たるや発想に乏しく稚拙である。彼らは決まって食事療法を唱える。選んだ食事を摂れば良くなると思っているようだ。AさんとBさんがいて同じ食事を摂ったとしてもそれぞれ身体への影響は違うことに気づいていない。
食べ物が身体に入っていくと、先ず胃に入り、十二指腸、小腸と進んでいく。そして消化と吸収が行われていく。そして消化されたものは大腸を通って排泄される。でもこの課程、全ての人共通ではない。特に小腸の働きだ。小腸が癒着し動きの失った様な腸は正常な消化吸収能力を欠いてしまう。だから食事を考えるよりも先にこの腸を正常にして置くことが大事なのである。そうすれば良い食事が身体に有効に働く。そして治癒力も高かまっていくだろう。
この事を現代医学はどう捉えているのだろうか?私の情報のライブラリーの中には、現代医学が腸を正常にする方法を持っていると記憶してはいない。腸を正常にするには薬を飲んでも解決しない。それには直接固まった腸を解す技術が必要だ。
何かを飲めば治る。良いものを食べれば治るという単純発想だけでは病気は治らない。先ず具体的に原因を正す事が必要なのだ。
免疫力
免疫学は近年急激に進歩したと言われている学問である。現在、猫も杓子も「免疫力を高めよう」と言っている。書店には免疫に関する本が多数並べられている。お馴染みの免疫学のスター達があまり代わり映えしない論理を述べたてている。
免疫力も自己治癒力の一つである。この免疫力を正常にしておくには、腸を常に正調にしてバランスの良い血液の生産をさせる事だ。そして血液の汚れをつくる鬱血をなくし、筋肉を柔らかくして毛細血管の全てに血液が流れるようにすれば良い。
しかし免疫学のスター達の考えは違う。そしてその人達の免疫力を高める方法というのにはいささか興ざめする。流石学者さん達。出ている結果に対しての論理は素晴らしい。赤血球が何パーセントで白血球が何パーセント。でもその状態にするにはどうするのか?それは教えてくれない。あったとしてもその方法は稚拙で、創造力が欠除している。
人間は機械ではない。一定の法則を持たない。常に一定でない。釈迦の解く無常である。人それぞれであるし、人は時間によっても違う。その時の状態によって違うのだ。
免疫力を失った人の改善は人によって違ってくる。失う原因をつくった部位を修復し、正常にしていくことだ。この原因を探すことができなければ免疫力を高めることなどはできない。
自己治癒力は何故衰えるのか?
自己治癒力の低下や不全を作る原因は「筋肉のコリ」である。それが一部か全身かはそれぞれである。だからこの「筋肉のコリ」を取り、良い食事をし、心静かにしていれば必ず自己治癒力は蘇ってくる。
具体的に自己治癒力を回復させるには
筋肉のコリをつくると、その収縮によって血管が狭められる。神経も圧迫される。それによって血行障害がもたらされる。神経の働きである命令と情報収集も正常でなくなる。血行障害は代謝を阻害し臓器の機能も衰えさせる。当然ホルモンのバランスも狂ってくる。神経の狂いは、脳へ正しい情報が届かなくなり、細胞に狂った命令を送ることになる。これではいくら創造主が創った精巧なプログラムも狂ってくる。
自己治癒力を失って病気になったら。まず固まった筋肉を解すことだ。
だが困った事がある。コリを取ると簡単に言っても、これがなかなか取れない。単純に揉んだり、圧したりすれば逆により強く固まってしまう。気持ち良いのはその時だけで、揉まれたり圧された分筋肉はそれに反発し、後に強く固まってしまう。コリを取るには技術が必要である。
随意筋のコリは概ね直接解す事が出きる。しかし不随意筋のコリを取るには技術が必要であるし、解す事が難しい部位もある。
でもこれにも神は解決方法を与えてくれている。それは良い思いを持つ事。良い呼吸をすることである。
薬を飲んでも自己治癒力は付かない。むしろダメージを強くする。例をあげれば、ガンになって抗ガン剤などを投与することだ。著しく自己治癒力を損ねる。ガンという目先の疾患に囚われて身体全体を考えない愚者の行為である。抗ガン剤を打って90%以上治癒されると言うなら認められる。しかし多くの人が亡くなってしまう。余程身体が丈夫な人しか助かっていない。
日々自己治癒力を高める。そしてそれを維持する。とても難しい事だが健康でいる為の方法である。
2010/05/20
改善と施術法については、弟子と会員のページに記載する予定。