待ちくたびれた報道
今日の産経新聞の第一面に「抗がん剤効果少なく」という見出しが躍っていました。「これで人々は苦しまなくて済む」人々に取って朗報というべきものです。(この記事について新聞各紙が掲載しています。詳しくはそれをご覧下さい。また、MMSホームページ上にも掲載しておきます)
記事では、「効果少なく」「高齢者」としています。もし、これらの言葉が入っていなかったら、これまでに抗がん剤治療を受けている人たちや、受けて亡くなっている人の家族に相当の打撃を与えてしまっていたでしょう。その配慮がこの記事にうかがわれます。
政府の発表の真意は「高齢者だけに関わらず、抗がん剤は効果がない。効かない」ではなかったかと思います。
現代医療のガンの治療と言えば、手術、抗がん剤、放射線。どれもその効果は期待できるものではありません。特に抗がん剤治療は、患者さんを苦しめるものです。抗がん剤治療を受けて亡くなられた市川團十郎さんの「無間地獄」という言葉がわたしの耳を離れません。
抗がん剤治療を受けると、体が硬く固まります。それが血管を圧迫して血行不良をつくり、そのために筋肉細胞は老化し萎縮していきます。血行不良の顕著な例は頭皮の脱毛です。血液が流れなくなるから髪の毛が抜けるのです。
筋肉が萎縮すれば体が小さくなります。体全体が萎縮して小さくなる訳ですからガンも小さくなります。それをどう勘違いしたか「ガンが縮小した」と軽薄な医師たちは捉えていたようです。
これだけではありません。筋肉の萎縮が神経を圧迫して強烈な痛みを作ります。抗がん剤治療を受けていなければ、ガンでは痛みはありません。ただし、手当をしなければ大きくなってそれが支障をきたし生命を危うくします。
抗がん剤治療を受けた人の末期は悲惨です。痛くて痛くてのたうち回り、泣き叫ぶ人もいます。その痛さから逃れる為に強力な鎮痛剤を打つしかなくなります。それは極端に寿命を縮めていきます。そのような人を沢山みてきました。
「死を早める薬を打って何が緩和ケアだ」と、何度憤ったことでしょうか。
ガン患者さんに「抗がん剤を打たなかったら大きくなって取り返しがきかなくなりますよ。それからでは遅いですよ」と、半ば脅しつけて強硬に抗がん剤治療を勧めてきた人たち、「あの薬は実は効果がなかったんですよ」というつもりでしょうか?藁をも掴む思いで来た人たちを無間地獄に追い込んで、良心の呵責を感じなくてすむのでしょうか?
現代医学は、有力だと思っていた治療法の一つがなくなりました。緩和ケアではガンは治ってはいきません。これからどうするつもりでしょうか?それはわたしの考えることではありません。
安心して下さい。
現在、わたしの下には、抗がん剤治療を拒否し、ゆっくりと治していこうとする人たちが増えてきています。
その方たちの何れもが、元気で健康的で、とてもガンを患っているとは思えません。そして徐々に治癒に向かっています。莫大な費用はかかりません。自分でも治す意思を持って行動を起こしていけば早く治っていきます。
ガンの治療について詳しくは、わたしの著書「MMS」をご覧ください。ホームページにも関連のコラムがございますので、参照して下さい。
2017年04月27日
ニュース抜粋
抗がん剤、高齢患者への効果少なく 肺がん・大腸がん・乳がんの末期は治療の有無で生存率「同程度」 政府など調査
政府と国立がん研究センターが、高齢のがん患者に対する抗がん剤治療について「延命効果が少ない可能性がある」とする調査結果をまとめたことが26日、分かった。調査を踏まえ、厚生労働省は年齢や症状に応じたがん治療のガイドラインを作成する方針。今後は、患者の生活の質(QOL)向上も踏まえて効果の高い治療法を推進し、高齢社会におけるがん治療のあり方を検討する。
国立がん研究センターと厚労省、経済産業省が主体となり調査を実施した。平成19年から20年に同センター中央病院を受診したがん患者約7000人のうち、70歳以上の高齢者約1500人が対象。がんの種類別に、抗がん剤による治療を中心に行った場合と、痛みを和らげる「緩和ケア」に重点を置いた場合とで、受診から死亡までの期間(生存期間)を比較した。
その結果、主に肺がん▽大腸がん▽乳がん-で末期(ステージ4)の高齢患者の場合、抗がん剤治療の有無にかかわらず、生存率は同程度にとどまった。抗がん剤治療が明確な効果を示さない可能性があるという。
例えば肺がんの場合、生存期間が40カ月以上のグループは抗がん剤治療を受けなかった患者のみだった。同様に75歳以上で見た場合、10カ月以上生存した人の割合は、抗がん剤治療を受けなかった患者の方が高く、生存期間も長かった。このため、肺がんでは抗がん剤治療は5年生存率に効果を示さない可能性があると指摘した。胃がんと肝がんについては高齢の患者数が少なく評価を見送った。
政府は調査結果を基に、年齢や症状ごとに適切な治療を行うための診療プログラムの作成を図る方針。抗がん剤治療の副作用で苦しむ患者のQOL改善に役立てる考えだ。