エセ気功にご注意
週刊新潮からの引用
先週、小林麻央さんがお亡くなりになってしまいました。まだ若く、子供さんも小さく、多くの人の涙を誘いました。今、わたし達にできることは、ご冥福をお祈りするだけです。
現在、複数の乳ガン患者さんをみています。その方達全員が、病気になる前よりも健康的で元気一杯です。ガンも徐々に退縮していっています。
麻央さんを「助けてあげたい」と何度思ったことでしょうか。しかし、縁がありませんでした。
「麻央さんが民間療法をやっていた」週間新潮の中吊り広告で見つけました。早速、週間新潮を買い求めました。それを抜粋した記事が上記にあるものです。
記事にあるような、この手の気功には虫酸が走ります。何とも稚拙で理論も何も存在しません。
「気、波動を用いて、免疫力をアップさせる」人が実感として感じ取ることが難しいものを用いて、もっとらしい理屈がつけられています。記事で言っているように 、正に「エセ」でしかありません。
波動という言葉は、24、5年前に流行った言葉で、非常に胡散臭いものがあります。波動を用いたという治療法が沢山出てきましたが、どれもまともなものはありませんでした。今は廃れて存在しないでしょう。
気功についても、病気を治すようなものはなく、いづれも高額な料金を要求するもので、詐欺まがいのものが多かったのです。
わたしはそれを嫌い、そのような気功と一線を画する意味で「新気功」と名付けました。
ガンの治療をする。それにはしっかりとした理論とそれを裏付ける治療法がなくては成り立ちません。他の病気に付いても同様です。
エセ気功師は、免疫などを持ち出していますが、免疫がガンに有効であるはずがありません。そもそも免疫力とは、外部から侵入してくるもの、例えば細菌やウイルス、そして、異物、毒物から守るための力です。自分の体でつくったガンに免疫が働くとしたら、免疫という定義を変えなくてはいけません。
エセ気功師は、現代医学でも訳の分かっていない免疫などを持ち出して、騙しのテクニックにしているだけなのです。
気を放っただけでは免疫力はまず上がりません。気を受けると気持ちよくなることがあります。また、痛みのある症状が一時的になくなることもありますが、病気を治していけるものではありません。
「気でなんでも治る」と、マインドコントロールされたり、信じやすい人がプラシーボ効果によって軽い症状がなくなることはあるかも知れませんが、万人に共通するものではありません。
気功は自分で行い、体質改善を図るための道具にすることは良いことです。但し、正しい気功という条件があります。気を人に発して、それだけで治癒させる能力はありません。
心汚い偽気功師を信じてはいけません。
みなさん、くらぐれもご注意ください。