乳ガンはこうしてつくられるVOL.2

 

前回、乳ガンについてのコラムではかなりの反響をいただきました。

「先生、私、重い物も持たなかったし、姿勢も良くしていたつもりなんですが何でこんなに肩が凝ってしまうのですか?」

常々この様な質問を受けます。

「あなたと寝食を共にすれば何が原因なのか探る事ができるでしょうが」

こんな風に答えるしか無かったのですが、最近に至って「間違いなくこれが原因」と言えるものに気付きました。予々(かねがね)「こうだ」思っていても、「間違いない」と確信を持つに至るには時や経験が必要です。

私のもとには様々な病気や疾患を持った方が来られます。病気や疾患を治すには、固まった筋肉を解していけば良いのですが、折角解した筋肉が元の硬い筋肉に戻ってしまいます。それが問題なのです。戻らなければ重篤な病気も短時間、短期間で治す事ができるのですが、なかなかそうは行かないのが現実です。

何故、折角解した筋肉が元のコリ状態に戻ってしまうのでしょうか?

筋肉には、元の状態に戻るという特性がありますが、それとは別に、生活習慣(癖)が元に戻してしまうのです。

自分の癖を認識する人はほとんどいません。その癖が、知らず知らずに筋肉を固め病気をつくっているのです。その癖が問題なのです。

乳ガンの原因は肩コリと首のコリにあると前回のコラムで書きました。その肩コリと首のコリをつくる素は何なのか?勿体ぶらずに紹介していきましょう。

(

モデル写真はガンとは関係ありません。)

写真は女性がベットに寝ている姿です。ごく普通に寝(な)されている姿勢ではないでしょうか。

上の横臥姿勢の写真では、肩を上げて(首をすくめて)両手を合わせる様に胸を抱えて寝ています。ここに問題がありました。の状態を続けていると、上腕や僧帽筋の下層にある棘上筋が固まってしまいます。

下の仰臥姿勢の写真は万歳をして寝ています。腕を上げて寝た瞬間は、腕も肩も楽です。しかし、5分もすると肩が痛くなります。

万歳が何故いけないのか?腕を上げて万歳まですると、上腕の三頭筋と肩の棘上筋を使っているのと同じ状況になります。立って腕を上に差し上げていれば分かりますが、その姿勢のままで5分間立っていられる人は少ないでしょう。寝ているから腕や肩の重さが無いだけ立っている時より、そのままでいられる時間が長いだけの事です。万歳をして寝ていれば、当然上腕や棘上筋は固まってしまいます。

「覚えていますか」

胸鎖乳突筋や棘上筋を固めると、乳房に血液を送っている内動脈や外側動脈を潰して乳房への血流を悪くしてしまう事を。

乳房に血液が流れなくなれば、代謝が無くなり、また、細胞は栄養素を吸収できず飢餓細胞となりガンに発展していきます。

肩を上げ万歳して寝ていると全員が乳ガンになってしまう。とは言いません。高いリスクがある事は承知していて下さい。

 

肩上がり寝方の改善

誰でも持っていると言われている癖、取るのは難しい。

「普段の姿勢を直すだけでなかなか直しきれなくて苦労しているのに、寝ている姿勢を直すなんてことできるの?」

この疑問は当然。でも、起きている時に直せない癖より寝ている時の癖を直す方が簡単かも知れません。

こうやるのです。

「肩を上げない、腕を上げない…」と寝る前に20回程度口に出し唱えてから寝るのです。この事によって自分に暗示が掛かります。

私が考案した療法に「思い込み療法」と言うのがあるのですが、いろいろな病気の改善法で、かなりの効果があります。しかし、何事も三日坊主では駄目で、直るまでやることです。

直ったことを確認するには他の人に見てもらうのが簡単ですが、強い思い込みをすれば大丈夫です。ふと、目を覚ました時などに肩が上がっているかどうか、確認できるようになります。上がっていれば、また言い聞かせて寝る事です。

是非試して下さい。