スポーツは体に悪い

 

 少し体が衰えたりすると「運動不足」が原因と思う人が多いようです。「運動することは良い事」が社会の常識になっています。

  私の親友に、かつてラクビーでならし、母校の大学のラクビーの監督までした人がいます。

  20年程前の頃、二人で歩いていると

「お前遅いよもっと速く歩けないの」

などと言われたものです。当時の私の歩行スピードがそんなに他に劣っているとは思えませんでしたが、彼はあまりにも速いのです。

  その時代に私は彼に

「お前も現役を離れたのだから、もう少し筋肉を軟らかくしておかないと、歳を取って苦しむことになるよ。私の気功をやれよ」

と、勧めたものでしたが、鍛えて硬く締まった筋肉が彼の自慢、「気功なんというまどろこしいものは」私の忠告は全く無視されました。

  それから10年、彼は糖尿病と白内障、難聴の合併症に罹ってしまいました。

  白内障になると、夜などライトが眩しくて車の運転は出来なくなります。耳には補聴器、しかし、よく聞こえていないようで話は一方通行で、話が噛み合いません。近頃は認知症ぎみにもなっています。病気のオンパレードです。治してあげるから来いといっても要領を得ていません。l

  思わず友人の20年の闘病生活を話すことになりました。しかし、翻意はそこにありません。間違っている常識を少しでも変えたいからです。

 

った筋肉細胞は代謝が無くなり萎縮し、老化して変性していきます。神経伝達がなくなれば、脳へ正しい情報が届かず体の自動調整機能は狂ってきます。この様な状況が続けば病気になっていきます。

 

私の友人は、長年のラクビー生活で筋肉を必要以上に鍛え、それを放置した為に、糖尿病や合併症、認知症(現在初期)その他の諸症状つくってきてしまいました。スポーツをして健康的であったは

スポーツは体に悪い

  私もかってテニスに夢中になった時代があり、そこそこのプレイヤーになりました。8年間インストラクターをし、マイコートを持ち、スポーツは楽しいし健康的であると思っていました。持病の腰痛もテニスの逆療法で克服したと思っていたからです。

  しかし、その自身も、激痛を伴った腰痛の再発で見事に砕かれました。

  「やり過ぎた。スポーツは体に良くない」筋肉を硬く固める事が体の不具合をつくっていく。それが運動やスポーツであれ、仕事であれ、手段は何であれ、とにかく筋肉を固く固めることがいけない。その事が解ったのです。

 

  筋肉の中には神経や血管が通っています。筋肉が硬く固まると、その収縮で血管や神経を圧迫してしまい、血管は圧し潰され血液が流れなくなります。神経はシナプスが動かなくなり神経伝達ができなくなり、麻痺もしてきます。

 

  血液の届かなくなってしまずの人の結果なのです。

  スポーツをしたら、全ての人が病気になると言っている訳ではありません。しかし、硬い筋肉を持った人、あるいは必要以上に鍛えてきた人が、より一層高いリスクを背負うことになります。

 

  激しいスポーツをしている人、走っている人、これらの人の顔や肌を良く観察してみてください。

  黒褐色な肌にはシミがあり艶がありません。老化して精気がありません。無知な人は、その様な人を見て「健康そう」と思ってしまいます。

 

  社会保険に介入している会社なり組織は、定期検診が義務付けされています。この検診は、病気を早期発見し、また未然に防ぐことを目的として、医療費の軽減を図ったものですが、豈(あに)図らんや目的とは違い膨大な医療費を生む道具となってしまいました。

  定期検診を行っていても病魔は突然襲ってきます。病院で検査をして問題が無いから健康であるという考え方は間違いです。検査が正しいとは限らないからです。

 

  スポーツは楽しいものです。やっていると何もかも忘れて夢中になってしまいます。終った後、固まった筋肉を充分に解すことをすれば良いのですがなかなかそこまで気が回りません。スポーツを始める前に準備体操を行う人は多いのですが、終わった後に筋肉をケアすることをする人はほとんどいません。この事がしっかりとできれば少しはスポーツをしても良いと考えます。しかし、現存する準備体操やケア方法は間違っています。何故なら、鍛えれば強くなる、健康になる、と、いった考えの持ち主がつくったものだからです。

 

既存するトレーニング方法や筋肉理論は間違っているものばかりです。特に一流選手のものにはそれが目立ちます。一流選手の天性のもっている運動能力でつくられたものが多いからです。

  正しい筋肉理論とその使用法、そして、筋肉のケア法がしっかりしていれば、いつまでも健康でいられる為のスポーツに変化していきます。

  詳しくは私の著書「筋肉の使い方育て方」をご覧下さい。