原因が解らなければ病気は治らない
「原因があって結果がある」これはジェームズ アレンの言葉である。私の好きな言葉で、コラムにも度々この言葉を登場させていただいている。
全ての現象に原因が存在し、それによって結果が生じていく。正にその通り。結果が瞬間に現れる訳では決してない。しかし、多くの人は結果を重要視する。病気に於いては特に顕著で、結果を排除したがる。
頭痛一つでも原因を探ろうとせずに痛みだけを取ろうとする。そして頭痛薬を飲む。だけど薬の効き目がなくなれば、また頭痛が起きる。こんなことを繰り返している。あなたはどうだろうか。
心不全になりかけている。薬だ、カテーテルの手術だ。と、結果を追いかけている。心不全になってしまう真の原因は解っていないようだ。これでは治らない。
心臓が動かなくなってしまう最大の理由は、動かすための血液の不足、心筋を圧迫して動きを妨げているコリ。この二つだ。
血液を運ぶ血管が詰まった。直ぐに人工のチューブを入れるようとする。(これは対症療法)その前に、詰まった原因を確かめることだ。
「何故詰まるのですか?」
「動脈硬化です」
動脈硬化の理由も分かっていない現在、動脈硬化と言うのはあまりにも稚拙。
血管を潰すものは何か?多くは肋間筋や腹直筋のコリ。肋間筋は冠動脈を直接圧迫して潰し、腹直筋は心臓を下に引っ張り冠動脈に圧迫を与え潰している。
動きを阻害しているのは、腹直筋のコリや胸鎖乳突筋の起始部のコリ。腹直筋のコリは、心臓を下に引っ張り、胸鎖乳突筋の起始部のコリは、心筋を上から押さえ付けて動きを抑えてしまう。これらが心不全をつくるファクター。取り除けば心不全は治る。
心臓病と言われれば難しく考えてしまいがちだが、コリを取れば治るという単純なことなのだ。
先日、大杉漣さんが急逝心不全で亡くなられた。多くのファンは唖然するしかなかった。もう、あの名優は帰ってこない。ただご冥福を祈るだけ。
「大杉漣さんは、亡くなる前に腹痛を訴えていた。」というニュースを聞いた。これから推測すれば、腹直筋が何かの刺激を受けて急に収縮して心臓を下に引っ張り動きを止めた、と考えられる。固まった腹直筋を解せる人がいたら治せていただろう。
ガンが発見された。手術でガンを切除。放射線でガンを焼き切る。抗がん剤でガンを固めて小さくする。現代医学が誇る三大治療法。でも、ガンになってしまったからだのことは全く考えていない。だから再発してしまう。
ガンを取ってしまえば終り。は、あまりにも単純思考。これだからガンが再発する。
ガンの治療で大切なことは、今後、絶対にガンをつくらない身体にすることだ。それを済ましてから治療をしても決して遅くない。ガンの本質的な原因を理解すれば納得できるはずだ。
病気の治療で最初にすることは原因を掴むこと。結果をを弄(いじ)くっても治らない。分厚い家庭の医学書。そこに病気の原因を載せて欲しい。