心臓病を克服しませんか?

 

三大疾病というのをご存知ですか?ガン(悪性新生物)・急性心筋梗塞・脳卒中のこと三大疾病といっていて、日本人の死亡順位ワースト3になっています。特にガンや心臓病は治らない病気とされています。

朗報と言えるのかどうか分かりませんが、

人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した「心筋シート」を、重症心不全患者の心臓に移植し、機能を改善させる治療について大阪大の澤芳樹教授(心臓血管外科)のチームは20日、臨床研究の実施を学内の審査委員会に申請した。

iPS細胞を心筋細胞に変化させてシート状に加工し、心不全患者の心臓にはり付け、安全性や効果を確かめる。

澤教授らは、心筋シートを心臓の働きが低下したブタに移植し、改善させることに成功している。チームは国内の移植医療で心臓の提供者不足が深刻化していると指摘し、「今回の研究が重症心不全の新たな治療法となる可能性がある」としている。

という21日の産経新聞に掲載された記事の一部を抜粋してみました。

要するに、心不全を起こした患者さんに、IPS細胞でつくったシートを心臓の上に貼り付けると心臓の動きを助けて改善されていくというもののようです。確かに画期的な研究開発かもしれませんが、わたしには何かが違うと思えるのです。

わたしのもとに来られる方は様々な病気を抱えていらしゃいます。それが一つの病気が増えることがあります。先月は心臓病の方が二人見えられました。仮にOさんとYさんにしておきます。

Oさん

「拡張性心筋症で罹患歴7年、とうとう飲む薬が無くなりました。一度、心筋梗塞で倒れました。今は心不全で一息に5メートル歩くのがやっとです。足は浮腫んでパンパンです。」

Yさん

「足は浮腫み、階段を登ると息切れがします。病院に行ったら、冠動脈が詰まっているから心臓にバイバスを通すか、ステントを入れるしかないと言われてしまいました。手術をしたくありません。」

わたしには難しい医学書は理解できませんので、家庭の医学書を開いて、OさんとYさんの病気を調べてみると、結果や症状は書いてあるのですが大元の原因については記載されていません。例えば動脈硬化が原因としていてもその動脈硬化はどうしてつくられるかの記載は全くありません。つまり原因は不明なのです。

現代医療は、原因は解っていないが表面に現れた症状に対し患者の苦痛を除いていく。と、いう療法です。これを対症療法といいます。そして、現代医療では、ほとんどの病気について対症療法を施しています。

しかし、原因が解らずじまいで治療をすれば、患者さんは大きなリスクを背負い、治るか治らないかの賭けをしていることになります。これで良いのでしょうか?

心臓の動きが悪くなってきた。その動きを補助するものを付けて補おう。これがIPS細胞を使ったシートの役目のようです。でもこのシートで心臓を治していくのではないようです。動きの悪くなった心臓はそのままです。それでは心筋の代謝は悪くなり老化していくばかりです。

何故、動きの悪くなった心臓を元のように動きの良いものにしようという発想が起きないのでしょうか?

治らない、治せないと諦めているのでしょうか?古代から現代と続いている医療は投薬治療法です。その域から出た試みが成された事実は確認できません。それゆえに「薬で治せないものは治らない」という考え方になってしまうのでしょう。

「冗談じゃない。手術や放射線があるよ」

と、いう人がいるかも知れません。手術は悪い部分を取ってしまうこと、放射線は焼き切ってしまうことです。共に治すことではありません。治すというのは、元の正常な状態にすることです。

心臓病には、いくつかありますが、Oさんの病気に付いて述べていきましょう。

拡張性心筋症。心臓の左心室が肥大し、心筋が伸びて薄くなり、血液を送るポンプ力がなくなってしまう病気です。

拡張性心筋症ついてgoo ヘルスケアから引用してみましょう。

‘先に述べたように、この病気の原因もはっきりわかっていません。これまでの研究では、ウイルス感染、遺伝子異常、免疫系の異常、アルコールのとりすぎ、妊娠などが関係しているらしいことがわかっています。複数の修飾因子(高血圧症、動脈硬化、感染、薬物など)が絡み合って病態を複雑にしていることも少なくありません。’

gooの筆者は西洋医学者だと思いますが、はっきりと原因が解っていないと明記しています。病気の原因が解らないまま治療が続けられているのです。これが現代医療の現状なのです。

拡張性心筋症の原因についてわたしは以下のように捉えています。

心筋が何の理由もなく拡張してしまう訳はありません。理由が存在します。

心臓の上側には全身への血液循環をする為の血管が取り付いています。それ故に、心臓が上に拡張していくことはありませんが、下には、そのようなものがないので、下に拡張していきます。

何故下に拡張していくのでしょうか?

心臓は胸の中心よりやや下側にあります。大人の拳大の大きさの臓器です。心臓の下には、腹直筋という太い筋肉があります。その下方には肝臓や腸などが付いています。

全ての筋肉はコリをつくって固まると、収縮したり、萎縮したりします。腹直筋(腹筋)を固めると収縮して心臓を下に引っ張ります。上方で拘束されている心臓が下に引っ張られれば下に延びていきます。これが心筋が拡張していく原因です。

正常な形で動いている心臓が下方に引っ張られれば動きが悪くなります。誰が考えても容易に想像できることです。

腹筋の収縮によって、心臓を覆っている筋肉が下に引っ張られると、心臓の表面にある冠動脈が、その圧力で狭められ細くなってしまいます。また、心臓に上にある肋間筋(肋骨と肋骨の間にある筋肉)まで固まれば、その収縮によって心臓を上から圧迫することになります。冠動脈は圧し潰され狭められてしまいます。また冠動脈が代謝する為に必要な血液を運んでいる血管までを圧し潰してしまいます。

冠動脈も古い部分は捨てられ新しいものに変わっていくという代謝が行われている訳ですが、代謝のための血管が潰され血液が流れなくなれば代謝不全が起こり、冠動脈は老化してしまいます。血管が老化するのですから動脈硬化も起こってきます。

その状態が長く続けば、冠動脈に弾性が無くなり潰れて詰まりをつくっていきます。

Yさんの場合、腹筋のコリが心臓を下に引っ張り、心筋の動きが制御され、同時に呼吸筋の動きがセーブされていました。必然として、心拍数は減り、呼吸困難つくりました。

医師の多くが、呼吸困難になると心臓の影響と考えているようですが、間違いです。呼吸困難をつくるのは、腹筋と首の両側にある胸鎖乳突筋の起始(スタートの部分)のコリが原因です。この筋肉を固めると、呼吸筋が上に上がらなってしまい呼吸ができなくなります。

そもそも、心臓内科と呼吸器科が分かれているのが間違いです。心臓疾患の原因も呼吸困難の原因も同じところにあるのです。

たっぷりと食事をした後動き、息切れをしたことはありませんか?満腹状態のとき、胃が膨張し腹直筋を上に圧しやります。呼吸するには、呼吸筋が膨張して息が吸え、収縮して息を吐くことができます。普通の動きをしているときには呼吸量は少なくて済みますが、急に動いたりすると大きな酸素量が必要となります。そして、大きく呼吸しようと呼吸筋を大きく動かそうとしますが、腹直筋がじゃまをして呼吸筋の動きを阻害してしまうために呼吸できなくなり呼吸困難が起こり息切れを起こします。それが心筋に影響を与えるので心拍数が上がり動悸が起きたりします。

食事を摂った後休憩をする。そのことには意味があるのです。胃に入った食べ物が咀嚼され腸に移動していけば心臓の下、つまり鳩尾下の膨らみが取れてきます。そうなれば、呼吸筋や心筋を束縛すものがなくなり、呼吸も心臓も正常に動き始めるのです。

脚の浮腫の原因

心不全などの心臓の病気と判断した医師たちは、脚の浮腫みも心臓の動きが悪くなって起きるとしています。本当にそうでしょうか。

絶対量の血液の流れが不足したのに、何で浮腫が起きるのでしょうか?矛盾した話です。血圧が低くなるから浮腫が起きるという理論は、無理矢理論です。

現代医療は浮腫の原因も実は解っていないのです。原因が解っていないから心臓という誰が見ても難しいものにその罪を押し付けてしまいます。心臓は冤罪(えんざい)を強いられているのです。現代医療で浮腫を取る方法としては、利尿剤を投与するかドレーンを付けて抜くという些末な療法しかありません。

「浮腫(むく)みまで俺のせいにするな」と、心臓が 叫んでいます。浮腫みはこんな理由で起きるのです。

腎臓は血液を浄化するための臓器で、循環されてきた血液を浄化し、生かせるものは再利用し使えなくなったものを小水ととして排泄させていきます。それが、腎臓を動かすための血液循環が悪くなると腎臓の機能が衰え悪いものを小水として処理できなくなってしまいます。すると、それが体内の筋肉に戻ってしまい筋肉に含まれてしまい、水筋肉状態となってしまいます。

また、筋肉が硬くなってコリをつくると、静脈を圧迫し、狭めたり潰したりします。圧力をもった動脈は血管を多少圧迫されても平気ですが、静脈にはほとんど圧力がありませんので、ほんの少し血管を狭められただけで流れ無くなってしまいます。その時に、動脈からどんどん血液が流れてくれば血管は膨らみ、それが筋肉に浸透していきます。筋肉は膨らんで浮腫みになっていきます

これが浮腫みの正体です。ゆえに、腎臓を柔らかくし固まっている脚などをほぐしていくと浮腫みは無くなっていきます。だから、心臓病の特徴である浮腫みを心臓の所為にしてはいけないのです。

浮腫みの原因は腎臓障害と筋肉のコリです。Oさんは、固まった腎臓を解した後、脚の筋肉、鼠径部の筋肉を解すことで脚の浮腫みが無くなりました。

Oさんは、2日間2時間ずつの施術を受けて、呼吸は正常になり、脚の浮腫みも消え、心臓も正常に鼓動を打って帰っていきました。

7年間の治療で徐々にひどくなってきたものを、正しい原因を掴んで適切な治療を施したことで、4時間で回復してきました。

一端固めた筋肉は、悪い状態の方に戻る習性を持っています。Oさんがこれですっかり治ったとは言えませんが、何度か修正することで治っていくと思います。

Yさんは、体全体の浮腫みがなくなり、息苦しかった呼吸も正常になりました。冠動脈を正常にするには代謝を何回か繰り返さなくてはなりませんが、そう長い時間費やさなくても回復していくことでしょう。

2017年7月25日

眞々田昭司