読者から「本に書かれている場所を、近所の施術所に行ってコリを取ってもらったが、一向に治らない。何か違っているのだろうか?」というような質問をよく受ける。

病気の原因は「筋肉のコリ」とは私の持論である。年月を経て経験を重ね理論を確固たるものにしてきた。

私のクリニックには、現代医学に見放された人たちが数多く来る。絶望視されている病気も「筋肉のコリ」を取ることで解決している。

病気を治すには、病気の原因を作っている部位を見つけることから始まる。

同じ病気でもその原因か違っている。一つとして同じことはない。そのためにマニュアルが作りにくい。

研究者的な立場から言えば、病気を治すことに飽きることはなく、常に新しい部位との対峙だ。しかし、現代医学のように頻繁に新しい発見はない。病気を治す真理は一つ、

病気は「筋肉のコリ」でつくられるである。

20年来変わりはない。

しかし前述の様な質問を受ける。

私は以下の様な要因があると考えている。

○そのコリは病気をつくっているものか?

○コリが本当に取れているのか?

コリなら何でもよいと言う訳ではない。痛みのある場所にコリがあるといってそれを取っても解決しない場合が多い。それでは対症療法である。重要なことは、痛みをつくっているコリを取ることである。

現在、何人かの弟子がいる。私が簡単に見つけているいる「コリ」を彼らにはなかなか見つけられないことがある。20年以上の経験の違いと簡単には言い切れない。

同じ病気でも病気をつくっている原因は、人によって異なってくる。「この病気はここだ」と括れない。即、原因を探り当てるには、充分な理論を持つこと。そして感性も必要だし、インスピレーションも必要だ。

質問者が治らなかったのは、原因のコリを探せなかったのではないだろうか?

また、探り出せていたとして、そのコリを取る事ができたのだろうか?である。

私の弟子の中には、指圧や整体の経験者が何人かいる。長い経験を持つ者もいる。

しかし彼らに、全てのコリを取る技術があるのかと言うと疑問が残る。「コリを取れば良い」といっても、コリを取ることはそう簡単な事ではない。

コリを取る専門家であるはずの、指圧師や整体師。でも一般の整体や指圧、揉み療治でコリは取れない。それが現状だ。

圧されたり、揉まれたりして気持ちの良いというのと、コリを取る事は全く違う。

この様な発言をしたら、お叱りを受けるだろう。でもこれは現状である。

中には優れた施術者の方も居られる。その方々は笑って許してくれだろう。

しかし昨今、2ヶ月程度の研修を経ただけで、実践で施術している人たちが多くいる。筋肉のコリはそう簡単に取れる事ではない。

筋肉のコリを取ることは難しい

筋肉が緊張し硬く固まり、元の状態に戻らなくなったものが「コリ」である。

コリは取るというより解す(ほぐす)といった方が良いのかもしれない。このコリを解すには、そのコリに刺激や緊張を与えずに解す必要がある。

筋肉は刺激や力を加えられると、それに反応して緊張して硬くなる特徴がある。極端に言えば、五感で感じる全てに反応する。

色、触感、臭いなどにも反応し緊張する。そして悪い「思い」も緊張をつくる。

施術を受けるとき、触れられただけでも緊張する。しかし触れ方がその人にとって不快でなければ緊張はつくらない。

好きな人や嫌いな人に触られたら必要以上に緊張する事は誰でも経験している事だろう。ましてや力など加えられればそれに反発し、筋肉が緊張し硬くなる。

指で圧す、手で揉むといったようなはっきりした力ではなく、ちょっとした刺激でも緊張し硬くなってしまう。たとえば電気治療器のような刺激。湿布の刺激。

電気治療器の刺激は常に筋肉に微妙な刺激を与える。その刺激が筋肉を緊張させていく。常時緊張が加えられると筋肉は硬くなってコリを作っていく。刺激を加えられているとき、「気持ちがよい」という感覚があるので、解れていると思いがちだが実は勘違いなのだ。

湿布でも同じ様な事が起こる。メンソールなどの微少な刺激を受け筋肉が緊張する。暖かくなるのは筋肉が刺激を受け炎症を起こしているからだ。湿布しても治らないのはそのせいである。暫くして治るのは自分の治癒力によるものだ。

筋肉のコリは、筋肉に刺激を与え緊張させてしまうような方法では取れない。

単に、力で圧す指圧や整体そして揉み療治では筋肉のコリは取れない。いやむしろ筋肉がさらに緊張し硬くなりコリを助長させてしまう。施術を受けている時、筋肉に適当な刺激を受けているので気持ちが良くなる。でもその後筋肉は硬くなる。

施術後、痛くなったり、強ばったりするのは「揉み戻し」と言われるものである。最初に施術を受けた時より筋肉のコリは硬くなってしまう。

本当にコリが取れていくような施術を受けた場合、揉み戻しは起おらない。また以前より硬くなることは絶対にありえない。施術を受けら場合、これを目安にされると良いだろう。

優れた指圧師や整体師は、揉み戻しを起こさせずにコリをとる方法を身に付けているものだ。

読者には、このような技術を持った施術者に施術を受けることをお勧めする。安易に力任せに行うような施術を受けると、病気を悪化させることにもなりかねない。またいたずらに各所にコリを作ることにもなる。注意が必要である。

①コリを解すには緊張を与えないこと。

②緊張を与えてもその筋肉に反応させない  ようにする技術。

この二つがないとコリは解れない。人のコリを取るのは難しいことなのである。

「そんならどうしたらいいの」そのような人には私の気功をお勧めする。病気の予防と病気になってしまった人の為に作った気功である。

この本当にコリを取れる方法を用いて、病気の原因である「コリ」を取っていけば必ず病気は治癒されます。