「免疫力を高めて病気を防ごう」この手の本が書店の棚を賑わしている。「免疫力を高める食事法」などという本もある。食事を選ぶことで本当に免疫力が高まると思っているのだろうか?思っているから書くのであろうが、本質的に身体のしくみを理解していない。世の中の風潮として、何か飲めば治る。食えば治ると勘違いしているようだ。 免疫力を高めるには  免疫のしくみや働きについては免疫学者に任せるとして、ここではどの様にしたら免疫力が高まるかを論じていく。

免疫力を高めていくには、以下の要素がある。

① 造血を正常にする。

② 血行をよくする。

この二つの要素が全てといってよい。

造血

①のいかに血液の造血を正常にするかだが、まず血液は何処で造られるかを知る必要がある。現代医学では、骨髄、しかも長骨の骨髄で造られるといっている。長骨とは手足などの骨である。これは一般的な常識になっている。しかしそれは間違っている。血液の造血は、骨髄ではなく腸管で造られる。

血液は骨髄ではなく腸管から造られると主張した学者がいた。千島喜久夫先生だが、この説を私は支持している。

本当に長骨の骨髄で造られるとしたら、手足のない人は血液が造られないことになる。戦争や事故あるいは糖尿病などで四肢を失った人もいる。その人たちは血液が造られないことになる。矛盾が生じている。もし骨髄で血液が造られるとしたら私の手の届く範囲ではなくなる。

19世紀のフィルヒョーの学説が21世紀の今日まで何故か守られるよう大事にされてきた。

骨髄で造られるという間違った学説を肯定していたら「いかに良い造血をできるようにするか?」という問題をここで提起できない。気は骨の中まで届く。しかし一般の人は私みたいに気を操れない。「気を使って造血しろ」では話にならないだろう。

千島先生の腸管説を肯定して話を進めていくと簡単に解決していく。つまり腸管を正常な状態に保つことで良い血液が造られていくからだ。正常な腸管とは、柔らかくぜん動運動を能くし、代謝の良いものである。

この様な腸管になっていれば血液の成分も バランス良くなる。そして更に良い食べ物を摂ることで良い血液が産まれてくる。しかしいたずらに油濃いものや肉、乳製品などを摂ると血液が汚れてくる。良い食べ物を摂っていくことは良い造血をしていく条件ではある。が、即「免疫力を高める食事法」とすることは間違いである。まず「腸が正常である」という前提条件が必要なのである。また食事法で免疫力を高められとするなら、腸管造血説を知るべきである。

血行

②の血行は、良い血液を造る上でも最も重要である。例えば、何処かにうっ血している部位があったとする。そこはうっ血している訳だから古い血液が停滞している。それが時折本流に流れ込む。きれいな血液に汚れた血液が混じれば全体の血液が汚れていく。川の流れと同じことである。汚れた古い血液はさらさらとした赤血球や白血球を粘着性のある汚いものに変えていく。そしてバランスも狂わす。故に血液の正常な流れは免疫力をあげる重要なファクターになる。

そしてバランスの良い血液が造られたとしても、まず免疫を必要としている部位に届かなければ何の役にも立たない。

「ガンは免疫力の力で退治」と格好の良いタイトルの本もあるが、この著者も本質が分かっていない。ガンは血行不良がもたらす病気だ。細胞に血液が流れなくなるからガンができていくのだ。その血行をよくすることをしないで、いくらガンに効く薬や良い食事を摂ってもその部位に届かなければ意味をなさない。頭の良い人たちの考えることは理解しがたい。  まず良い血液を造れる様にする。そしてその血液が全身に流れる様にすることである。それが免疫力を高めることである。

バランスの良い血液は、異物を退治する最良の武器であるが、その武器が必要としているところに届かなければ何ら意味のないことである。

最後に、薬やサプリメントを飲むことは免疫力を高めることにつながらない。薬もサプリメントも人間にとっては異物である。異物を飲んで免疫力を高めるなど愚の骨董である。

改善法

私の気功である座式八段錦と立式の気功を行ってもらうことが必要だ。そして呼吸法も加えていく。2、3ヶ月もすると驚くほど血色が良くなる。

食は私の薦める食事法を実践していただくことだ。