メタボリック症候群という語彙が出来て久しい。語源はよく分からないが、メタとは越えるという意味であるような記憶がある。

中性脂肪、コルステロール、動脈硬化、高血圧症、全て持ち合わせています。と言っても自慢にならない。

かくいう私も成りかけた時期があった。現在はどうにか脱してすこぶる健康的に生活している。

メタボリック症候群からの脱出劇を演じている人は少なくない。メタボという格子の中に捕らわれて上手く脱出できずにいる人が多い。

体重を落とそう。痩せようなどのモテベーションを持つと、始めるのは運動と食事制限という二つのセットメニューである。しかし大体に於いてこの二大セットには失敗している。

「スリムな身体になるには」で書いているが、特にメタボリック症候群の特有の腹部の膨満は、運動しても食事制限してもなかなか取れない。

12月26日付けの読売新聞に、膨満や便秘を解消する方法は腸を揉むことであるというような記事があった。なかなか良い所に着目している。(どこかで私の本を読んだのかな)良いことなのだが、全ての人に出来る訳ではない。特にメタボリック症候群の真っ直中にいる人には通用しない。何故ならあの厚いセルライトの壁を通過して腸を揉むことは到底出来ることではないからだ。指がはじき返され敗残の将となるのが落ちである。

メタボリック症候群を改善するには、運動はあまり役に立たない。運動しても脂肪を燃やしてくれる身体でないからで、まずこれを改善させなければいけない。

膨満した腹部の表面は、脂肪の層で厚く覆われている。これを取らなくてはいけない。気を送り優しく解していけば取れていくのであるが、この方法は一般的ではない。

少し痛いが手に掴んで5、6秒軽く握る。これを続ける。しかしあまり多くを掴もうとするのは得策ではない。やってみれば分かる。「焼け火箸を付けられたような痛み」があると表した人がいたがまさにその痛みである。でもそれにも負けず頑張ると結果が出てくる。お風呂に入って行うのも一つの手である。この層が薄くなってくれば、腸に触れることが出来るようになる。

腸は蠕動運動を常にしていなければならないが、メタボリック症候群になるとこの動きがかなり阻害されてしまう。腸の癒着が原因であるが、これを剥がすように揉み解すのは、やはり一つの手である。我々施術者では、気を送りながら引き手を用いて解していけば難なく取れる。

腸が動いてくると、消化吸収が正常になってきて腹周りが少しずつ落ちてくる。このような状態になってから気功をすると痩せてくる。週1キログラムずつ体重が落ちていった人が私の教室には沢山いる。

以上のようなことと、セットにして欲しいのが私の「ママ先生のお勧める食事法」である。HPに掲載しているので是非実践を。

メタボリック症候群のチエック

臍周りの周囲が男性は85センチメートル、女性は90センチメートルを越えた場合に、以下の項目に2つ以上チエックが入った場合メタボリック症候群になり1つの場合は予備群となる。

中性脂肪  150以上。

コルステロール値 40以下。

脂質を落とす薬を飲んでいる。

血糖値 110以上

血圧  拡張期血圧130収縮期血圧85以上

降圧剤を飲んでいる。