いやな頭痛、あなたはどうやって治していますか

頭痛、人間だけに起きるといわれています。我が家の犬や猫に聞いてみましたが、大した答えは得られず真意は分からずじまいです。頭を抱えて寝ている姿を見かけてはいないので、多分、頭痛はないのだろうと推測で きます。

頭痛は千差万別、人によっても違います。頭痛をつくる原因は多々あり、全てをつかむのは困難です。でも治すことはさして難しいものではありません。

何年も病院に通っているが「治らない」という人が私のところへよく来られます。薬を飲んで一時 しのぎに痛みをとることを繰り返していても、根本的に治せるものではありません。

頭痛の直接的な原因は、肩コリや首のコリに起因していますが、ただその肩コリや首コリをつくる 元には数 多くの原因が潜んでいます。

頭痛の原因は肩コリや首コリと短絡的に片付けることは、危険なことで注意すべきことです。

ではその頭痛を起こす病気についてふれていきましょう。

 突然くる激痛

(疑わしい病気 ; 症状 )

脳出血    ; 嘔吐、片側が痛む

クモ膜下出血 ; 嘔吐

高血圧性脳症 ; 血圧の急激な上昇、嘔吐痙攣

急性緑内障  ; 視力障害、嘔吐

 繰り返す痛み

(疑わしい病気 ; 症状 )

片頭痛    ; 拍動性の痛み

癲癇     ; 癲癇発作の後

褐色細胞腫  ; 動悸、高血圧

脳動静脈奇形 ; 嘔吐、意識障害をともなうことがある

群発頭痛   ; 拍動性の痛み

三叉神経痛  ; 触ると顔面の片面に鋭い痛み

舌咽神経痛  ; 舌根、咽頭部に鋭い痛み

冷飲食頭痛  ; 冷たい飲食をした時

 慢性の痛み

(疑わしい病気 ; 症状 )

高血圧性頭痛  ; 朝方に多い

頭蓋内圧亢進  ; 嘔吐

脳卒中後遺症  ; 痴呆、めまい

低酸素血症   ; 高い山に登った時

心因性の頭痛  ; ストレス

脳外傷後頭痛  ; 頭部外傷のあと

脳腫瘍     ; 嘔吐、しびれ、痙攣

慢性中毒    ; 一酸化炭素、鉛

薬剤性の頭痛  ; 経口避妊薬などの服用

側頭動脈炎   ; 高齢者に多い、側頭部の圧症

変形性???  ; 頭を動かすと痛む、むち打ち

慢性中耳炎   ; 耳の痛み、耳垂れ、難聴

虫歯、歯肉炎  ; 歯の痛み

眼鏡不適合   ; 目が疲れる

 発熱をともなう

(疑わしい病気  ; 症状 )

髄膜炎、脳炎  ; 嘔吐、痙攣、興奮する

脳腫瘍     ; 嘔吐、痙攣

かぜ症候群   ; 喉の痛み、咳、痰が出る

インフルエンザ ; 筋肉痛、関節痛

急性中耳炎   ; 耳だれ、耳鳴り

急性副鼻腔炎  ; 鼻汁

以上は講談社発刊の「家庭の医学」を引用させていただきました。

いろいろな頭痛があります。病気の症状として出てくるものが多いので、簡単に頭痛と考え、薬で症状を消そうとすると危険がともないます。頭痛の原因をつかむ必要があります。

それでは現代医学では頭痛をどのように捉え考えられているのか、またその治療法は、そして私のの捉え方と、頭痛をとる方法は。

現代医学のとらえ方

 慢性頭痛

慢性頭痛の90%近くを占めているのが、血管性頭痛と緊張性頭痛とされています。

血管性頭痛は血管が異常に拡張して周りの神経を圧迫して頭痛を起こすもので、筋肉の収縮によってつくられる頭痛であるとしています。

 血管性頭痛

血管の異常拡張が原因で、その引き金になるものは、セロトニン、ヒスタミンといった生体内の科学的な物質のほかに血管拡張薬の使用や????因子も関係しているとしています。

 緊張性頭痛

心理的、生理的、環境的要因が引き金となって、頭蓋骨についている筋肉が持続的に収縮するため に起こり、神経質、几帳面、完全主義などの性格の上に日常的なストレスが加わると起きる頭痛としています。

 心理的な要因とは

思うことでつくられるもの、人との付き合いや家庭問題、さまざまなことがその要因となります。

 生理的要因とは

肉体疲労、睡眠不足、長時間の同作業や姿勢。情勢の場合、月経前、更年期障害。

 環境的要因とは

雨が降る前の気圧の変化、騒音、光、異臭、大気汚染など。

 群発頭痛

夜間または朝方に片側の目の痛みや、前頭部の痛み、結膜の充血、涙、鼻汁、鼻閉、顔面紅潮などが起こり、5分から2時間くらい毎日、一回あるいは数回繰り返し起こりもの。

 緊張性頭痛

激痛、圧迫感をともない、頭が締め付けられたようになるものです。

 現代医学の治療法

首や肩の運動をし、精神的にリラックスすることで、全身の力を抜いて肩、首筋を伸ばしたり回したりすること。これらの方法で治らないときは薬物療法を行い、鎮痛薬、抗不安薬、筋弛緩薬を処方する。

群発頭痛や緊張性頭痛では生活上の工夫が必要としています。

以上は現代医学が捉えている頭痛の考え方です。症状や部位による頭痛のとらえ方は参考になるものですが、根本的なその要因となるものはわかっていないといったのが現状でしょう。

血管性頭痛の場合のなぜ血管が異常に太くなるのか、これが解らなければその要因をとることはできません。 ただ麻痺させ痛みを感じさせなくしたり、筋弛緩薬などの薬で筋肉や血管を弛緩させるだけでは根本的な解決にはなりません。

私の考え方

なぜ頭痛が起きるのか、原因はいくつもあるとしても、その直接的原因は肩コリや首のコリに起因します。発熱するのも同じ部位から起こります。

血管が異常に太くなるといわれる血管性頭痛は、肩や首に筋肉の太めの動脈の周りにコリができると、そのコリが動脈を圧迫し、動脈を細くしてしまいます。太い血管とから流れてきた血液が細くなった血管を流れると流れに速度がつきます。するとその先に流れる血流は早い流れとなって、細い血管(毛細血管)に流れていきます。動脈には圧力があるので、細い血管は許容以上の血液が流れてきたために太くなります。

毛細血管が太くなるとその間に挟まれている神経を圧迫することになります。それが痛みを作ることになります。頭痛の原因となる肩コリや首のコリは様々な所につくられます。ただ単に肩や首といった広い範囲では説明できません。ほんの数ミリずれても頭痛の起きる場所が変わってきます。

また病気の前触れとしての頭痛では、その病気によって場所、部位が変わってきます。経験的には部位によって病気を知ることはできます。

頭痛の原因となる要因をとっていくと、病気も治っていきます。まだ発症していない、脳卒中などはその典型的なものです。脳卒中は首のコリが主原因ですが、頭痛をとれば、脳卒中の原因をとることにもつながります。

緊張性頭痛のように、筋肉自体が収縮緊張してつくる頭痛も直接的には肩や首のコリが原因です。血管性頭痛のように一部分が緊張してコリを作るものと、大きな部分で緊張をつくるものとの違いといえます。

髄膜性頭痛は脳隋液が流れずに溜まり頭部を膨らませ、その結果そこに挟まれた神経を圧迫して痛みを作るものですが、常に新しいものと古いものを入れ替えるためにつくられている脳隋液がスムースに流れていれば頭部に溜ることはありませんが、その随管をつぶして流れを妨げているものに原因があります。多くは首の付け根の付近の筋肉のコリが原因です。人によって微妙な位置のずれはありますが概ねこの付近のコリをとると頭痛がなくなります。

人はいろいろなものに反応して体に緊張を作っていきます。心理的なもの、生理的なもの、環境的なものに反応して緊張し固くなっていきます。この緊張や固くなることは人によって違ってきます。Aという人は緊張してしまうが、Bという人は緊張をしないということで一律ではありません。これが人によって病気をつくる人と、また様々な病気を生み出すことになります。

頭痛をもたらす嫌な音も、聞く人によっては快いものに聞こえる場合もあります。悪臭にしても言えます。悪臭と思っている人と、良い匂いだと感じる人では違いが出ます。

生活上の嫌なことでも緊張して固まってしまう人と、平気でいられる人の違いがあります。

筋肉の緊張と固めることが病気を作ります。その典型的なものが頭痛でしょう。形に現れるので対症しやすいとも言えます。

治療法

頭痛の原因となっている、コリをとることです。コリは様々な所につくられますので、一概に場所を特定することはできません。その点が難しさかもしれません。

ただしコリをとろうと、むやみに圧したり、揉んだりすることは危険です。注意深くその原因を探り対応していくことです。また、ただやたらと強く圧したり、揉んでもコリは取れるものではありません。むしろ更に固めることにもなります。