いよいよ1870万人

(2009年 日本)

前回の発表より4年で250万人が増加した。前回の発表では1620万人。1999年では1370万人。1999年から2004年までの5年間に250万人が増加した。1年間50万人の増加率。今回の発表は4年間の集積、ゆえに62.5万人増えた計算になる。

何故、年を越すごとに患者数が増えているのだろうか?4年前の発表後のある講演で、私は5年後には1800万人を超すという発言をした。残念ながら現実はそれを上回る数字になっている。この4年間に糖尿病の治療に進歩はなく、病気は治らず、新しい患者が増え続けたということがこの事実から読める。しかし皮肉なことに対症療法が効果をそうし、糖尿病での死亡数が少ないために罹患者の数値の増加を助長した。

毎年50万人の増加が、4年間で62.5万人に増えていく。次の5年後はどのように変化していくのか?私は面倒な数値を算定できる数学者の頭脳を持っていない。

罹患者の増加は、国民の総医療費の増加に繋がる。現在推定約1000万人(日本)の罹患者がいる。その医療費は7兆円をはるかに超えている。逆接的にいえば、糖尿病を治せば年間7兆円浮くことになる。

私の処へも糖尿病の人たちが来る割合が増えた。殆どの人たちは長い糖尿病生活を持っているが、私の施術と気功法で糖尿病が改善されている。友人は私の食事療法と気功法で数値を下げ、インシュリンを断ち切った。

私の気功の基本となる。「座式八段錦」は全ての病気を克服するためにつくった気功だが、この気功で多くの人が糖尿病を克服している。

現代医学では、糖尿病を治すことが出来ないことが数字の上で証明された。投薬だけに頼り血糖値の数値を下げるという目先の対症療法では糖尿病は治らない。

検査の結果、インシュリンの出が悪い、人口のインシュリンを打つ。こんな対症療法では治るわけがない。インシュリンを出す膵臓の機能を高めるという本質的な治療がなければならない。

入院して悪くなった

ある人が私に「糖尿病を治して欲しい」とクリニックに来た。数回の施術後、掛かり付けの有名な病院で検査した。あまりにも結果が良いので、「入院して一気に治そう」という医師の奨めで入院した。教育入院が始まった。そこでは、糖尿病の知識や、普段の生活の仕方、運動の仕方などを、分刻みのカリキュラムで指導された。10日間の入院を経て私への報告は、「先生また数値が200を超えてしまいました、ヘモグロビンも増えてしまいました、どうしましょう。何とか治してください。」この人の入院は何だったのか?折角良くしたものを、誤った考え方と間違った治療法で悪くした。

現代医学の投薬治療法では糖尿病は治らない。結果がはっきりしている。無意味な食事療法、運動療法、薬餌療法、その全てが間違っている。無知な医師は、歩くなどの運動を意味なく勧める。脚や腹部の筋肉が固まっている人が歩いたら、脚の筋肉は益々硬くなる。歩いた後、検査をすれば少しの数値は下がる。しかし徐々に病気は深刻になっていく。

糖尿病とは

まず現代医学の見解から知ってみよう。

糖尿病とは、糖代謝の異状から起こる病気。糖質、脂肪、たんぱく質、無機質、ビタミンを五大栄養素だが、その内の糖質は食べ物の中に含まれ、大きなエネルギーの元になる。

糖質は口から胃を通り、腸で単糖類に分離されて血液へ吸収される。その後肝臓にいき、ブドウ糖に変えられる。ブドウ糖を単に血糖ともいう。

ブドウ糖は、血液によって身体中の細胞に運ばれる。細胞の中には様々な代謝系があり、エネルギーをつくる。あまったブドウ糖はグリコーゲンに変えて貯蔵される。血液で運ばれたブドウ糖は、筋肉や脂肪組織の細胞に取り入れる時、インシュリンというホルモンが必要となる。

インシュリンは膵臓から分泌される。インシュリンの産生や分泌の不足で、肝臓からブドウ糖の産生が高まり、血液の中にブドウ糖が溜まり、ブドウ糖の量が増えてくる。これを糖尿病状態という。

糖尿病は血糖が高いということで起きる病気の他、恐ろしい合併症を引き起こす。糖尿病性腎症、糖尿病網膜症、糖尿病性神経障害の三つは糖尿病三大合併症といわれている。

以上は現代医学の糖尿病の見解だ。

眞々田論

現代医学では、インシュリンの出が不足し、糖尿病になるとしている。膵臓のランゲルハンス島B細胞が障害され、インシュリン分泌されなくなる。その原因はウィルス感染や自己免疫反応と考えられている。と彼らの理論は難しい。

膵臓の機能低下は、膵臓への血流が不足し、硬くなり正常に動かなくなるために起こる。何の臓器でも同じだが、臓器自身への血流が途絶えれば、代謝がなくなり老化する。
膵臓を正常にさせるには、血流を良くするしかない。血流が途絶えている理由は、膵臓の周りの筋肉のコリが血管を狭め、血流を阻害しているためだ。周りの筋肉のコリをとり、膵臓に血液を流し、硬くなった膵臓を解していけば正常になる。そしてインシュリンの出も正常になる。

糖尿病の原因となるのは、インシュリンの出の問題よりも、運動量の多い、脚や腕、また脳への血行不良が原因である。身体中の筋肉細胞は、血液から運ばれてくる、酸素やブドウ糖を得て、それをエネルギーとして動いている。そのブドウ糖の吸収は、筋肉細胞にあるブドウ糖を吸収するためのレセプターからインシュリンが放出され、血液の中に含んでいるブドウ糖をキャッチする仕組みだ。

筋肉にコリをつくり毛細血管を狭めると、筋肉細胞に血液が流れなくなる。筋肉細胞に血液が流れてこないのだから、当然ブドウ糖を吸収することは出来なくなる。筋肉細胞は栄養不足となり老化する。

脚、腕、脳などのブドウ糖を多く消費する部位に血液が流れにくくなると、血中に含んでいるブドウ糖はその分消費されなくなる。例えば血流が100あった部位に、50しか流れなくなったら、その分余ってくる。そしてそれが血中に残ることになる。その時点で血液検査をすれば血糖値が高いことになる。

この状態を改善せずにそのままだと、筋肉細胞はブドウ糖を吸収できないので、栄養不足となり老化し硬くなり、益々筋肉細胞への血流不足が起こる。レセプターも老化しブドウ糖を吸収する能力が衰えることになる。

筋肉への血流不足からブドウ糖の需要が少なくなれば、正常時のインシュリンは必要なくなる。その情報を基に自律神経が働き、インシュリン産生を抑えることになる。膵臓からのインシュリンの分泌が減るのは、需要と供給の関係と言えるわけだ。正常時のインシュリンの分泌量を目安として、出が少ないと判断するのは間違っている。

現代医学の治療法では、インシュリンを投入するが、それが筋肉細胞に中に入りレセプターから人工インシュリンが放出されてブドウ糖が吸収するとは考えられない。何故なら血流が滞っている場所にインシュリンが届くはずがないからだ。インシュリン療法は、単に血中の中のブドウ糖を減じているだけにすぎない。それで血糖値が下がっても意味がない。これでは一生涯治らない。人工インシュリンを打ち続けることになる。各部位の筋肉のコリを取り、血行不良を正して血液を正常に流せば、膵臓に問題がない限り、インシュリンの分泌は正常になり、糖尿病は治る。

糖尿病をおこす部位

糖尿病は、筋肉細胞への血流不足が主原因である。糖尿病の人は一般的に顔色が黒ずみ、肌に艶がない。あるいは肥満系で肌は白く筋肉がブヨブヨしている。これは腎臓の機能低下が原因だ。ましてやインシュリンを投与は腎臓を壊していく。

罹患暦のある人の脚は、触れると硬く、弾力がない。脛が痩せ、足の爪が変形し、爪がなくなっている人もいる。ひどくなると壊疽もある。肌はカサカサに乾燥し、剥けて白い粉を発している人もいる。

頸筋が固まると顔がくすむ。血流不足と腎臓の機能低下が原因。腎臓を解し首筋のコリをとると、瞬時に顔色は変化し綺麗になってくる。

肌のくすみを日焼けと勘違いをして人もいる。また遺伝的に黒いという人もいる。毎日、太陽を浴びて仕事をしている人でも、肌の露出していない部分は白いはずだ。

糖尿病の人でも、肌のくすみがなく白い人も多い。それは腎機能が衰え水筋肉(詳細は水筋肉の章を参照)になっているからだ。ブヨブヨの筋肉の中にコリが隠されている。水筋肉を正すとコリが現れる。それが血行不良をつくっている。

糖尿病を改善するには、まず主要部位の筋肉を解し血流を正常にする。それでほとんどが解決する。

脚は、人間の身体を支えて動く。エネルギーを一番費やす部位である。次は頸筋である。頸筋は脳へ血液を運ぶ道筋。この部位を固めれば脳への血液が不足する。そして働きが悪くなってくる。

以下のような症状がある場合頸筋が固まっている。

○ 記憶力がなくなった。 昨日やったことが思い出せない。物事が覚えられない。

○ 機械やビデオなどのマニュアルの理解力がなくなった。

○ 目が悪くなった。

○ めまいや立ち眩みがする。

などの症状。糖尿病から白内障や緑内障などを合併症起こすといっている。それは間違っている。血中の中の糖分は毛細血管を詰まらせるが、頸筋のコリが目への血流を悪くすれば眼球は老化するそれが白内障だ。緑内障は眼球に栄養を供給す眼房水の流れが滞るために起こる。

治療法

糖尿病の治療法は、運動と食事と言われている。しかしこれにはいくつかの問題を含んでいる。

筋肉にコリをつくり固まっている身体は運動すればするほど固まっていく。いきなり散歩やウオーキング、ストレッチを行ってはいけない。まずコリを解してから動くことだ。しかも身体に優しく動かしていかなければならない。これを私は優動と称している。コリを取り脚や腹部を柔らかくしてから散歩するのはとても良い。

コリを取ろうとすると、まず指圧やマッサージに頼ろうとするだろう。残念ながらこれらの施術ではコリは取れない。むしろコリを助長させる。筋肉を圧したり揉んだりすると、それに筋肉は反発する。強く圧されればそれに対応して固まる。施術を受けている際は気持ちの良い。だからコリが取れると錯覚するが、実は逆のことが起きる。中には名人の施術者がいる。その人たちの施術を受けるのは賛成である。

固まった筋肉は優しく動かし徐々に解していくことだ。私の気功法はそのために作られている。そして糖尿病にはとても有効である。

半身浴や足湯なども有効と考えがちだが、熱いお湯に3分以上浸かっていると、むしろ筋肉は硬くなる。筋肉は冷やしても暖めすぎても固まっていく事を知って欲しい。

コリを取って柔らかくなった筋肉で身体を動かせば、血糖値は下がってくる。

糖尿病の原因は筋肉のコリ

「コリ」は動脈や静脈、そして毛細血管を狭め流れを妨げる。血液は心臓から動脈を経て、毛細血管に流れる。そこで毛細細胞から細胞が糖分を吸収し、また糖分を燃やす酸素を得て、不要なものを老廃物として捨て、静脈の毛細血管に流れていき、肺に戻る。

動脈には圧力があるが静脈にはない。そのために少しの詰まりでも流れがストップしてしまう。筋肉のコリによって静脈が詰まると、先が詰まっている毛細血管には血液が流れていかない。栄養を吸収できない細胞は老化していく。そして硬くなって固まっていく。悪循環が始まる。糖尿病は「筋肉のコリ」が原因といって過言ではない。

食事は

食事療法は私の食事法をお勧めします。「ママ先生のお勧め食事法」をご覧ください。

糖尿病は食事療法だけで治癒しない。食事によって一時的に血糖値が下げるのは正に対症療法で、何を食べても血糖値が上がらないようにするのが本物の治療。しかし治療中は糖分を押さえた食事を摂ったほうが早く治せることは事実だ。

糖尿病の人は、骨格筋だけではなく、血管や腸などの筋肉も老化していく。それらを綺麗に新しいものに蘇生させるためには、生野菜を中心とした食事を摂っていくのがベストである。

対処療法や姑息療法でなく、根本を治していく療法が次世代の医学。それが私の医学。貴方には、治療法を選ぶ選択権がある。病気を正しく理解し、適切な治療法を行ってください。

2008 8/27

2010 7/20 加筆訂正