現代人に多いこの病気。女性を不安におとし入れています。

その原因は?

改善させる方法は?

この病気を知る前に、先ず月経の仕組みを知る必要があります。

月経

生まれたばかりの女子の卵巣には、約10万個の原始細胞が蓄えられていると言われています。思春期になり、卵胞を刺激するホルモンの働きによって、いくつかの細胞が同時に成長します。
このうちの最も早く成長した細胞の膜が破裂して、中に入っていた卵子が卵巣の外に飛び出します。これが排卵です。

卵子はラッパのような形状をしていて、卵管采に拾われて卵管内に入り、そして子宮に入っていきます。その間に精子がいる場合は授精が成立し、受精しない場合は子宮を通りぬけて体外に排泄されます。排卵は毎月1個だけつくられます。

排卵前、卵子を包んでいる卵胞は卵胞ホルモンを分泌しています。いわゆるエストロゲンです。排卵後の卵胞は黄体という内分泌線に変化して黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌し始めます。子宮の内側は子宮内膜という粘膜で覆われています。

卵胞ホルモンと黄体ホルモンは子宮内膜に作用して、受精した卵子が着床しやすいように、子宮内膜の厚みを増していきます。受精した場合、子宮内膜は厚みを維持したまま受精卵を育むベッドとなります。そして受精が成立しなかった場合、厚い子宮内膜は不要となり子宮からはげ落ちることになります。これが月経という生理になります。

 子宮内膜症

子宮に血流が不足すると、子宮自身が冷たくなり、硬くなっていきます。精子を受精するには、その環境が必要となります。しかし硬く冷たい子宮内膜の状態ではもちろん精子は着床できません。

子宮内膜は28日周期で作りかえられますが、子宮の内膜が硬く固まっていると、破れることができず。月経が思うようになりません。その状態が長い期間続くと、古くなってしまった血液を何とか 外に出そうとする働きが起こってきます。子宮が駄目なら他の場所に子宮内膜と同じような似た環 境をつくり、古い、ホルモンの膜を処理しようとする生理が働きます。しかし外に排泄することができないので、それが溜まってしまいます。そして大きく膨らんできて炎症を起こしていきます。このときに周りの筋肉を圧迫し痛みをつくります。

この間に子宮内膜が破れ、古いものが排泄されれば、一端止まりますが、子宮への血行が悪く、子宮内膜が硬くなって固まってしまえば、また同じことが繰返されることになります。しかし前につくられた疑似子宮が大きくなりそこでは処理できなくなると、また別の場所につくり始めます。これが子宮内膜症であると私は考えています。

悪い姿勢が女性の病気をつくる

現代女性の姿勢が、50年前の女性とは大きく変わっています。腰を反らし、下腹を前に出している姿になっています。古くはマリリンモンローの腰をくねらせて歩く姿を記憶していますが、この姿勢が、多くの不都合をもたらすと考えています。腰を反らせば、腎臓を圧迫し、その下の腰から澱部の筋肉を固めることになります。これは便秘の原因に繋がります。便秘が続けば、子宮などのある下腹を固めていきます。また下腹を前に出しているので、常に腹部を引っ張った状態にあり、下腹の動きを悪くして、下腹を固めていくことになります。

また、薄着で、臍を出しているような衣装にも問題があります。これでは下腹が冷えるのは当たり前で、そして冷たい飲み物を飲んでいれば、腹部が固まり女性特有の病気を作ることは、容易に想像できることです。

shikyu

治療と改善法

子宮内膜症の治療では、子宮周り、つまり下腹の血液の流れをよくして、まず下腹を温かくしていきます。

子宮の血液の流れが悪くなると、当然のように卵巣まで硬くなってしまいます。ますます受精しにくくなります。この状態になると下腹部に痛みが出てきます。痛みだけを取ろうろうと、薬を飲むこと は好ましくありません。薬の効果で麻痺させ痛みを抑えるというのは、痛みをつくっている筋肉を 一層固く硬直させ、更なる痛みを作ることになります。

まず下腹の腹筋を緩め、大腸、回腸の平滑筋を緩めます。そしてその下にある血管を軟らかくしていきます。直接、子宮、卵巣、そして内膜症が出来ている部分を軟らかくしていくと、大方は内膜症に変化が出てきて、小さくなってきます。

充分、子宮や内膜症の部分が緩んでくると、突然出血することがありますが、これは子宮の内膜が破れたこ とによって起こります。出血が数日、時には1週間も続いたという例もあります。そしてそれが起こると、子宮以外につくられていた疑似子宮の内部にあったものが、子宮を通して排泄されます。このときも出血します。時にはチョコレート色した、あるいは黒くなったゼリー状のものが排泄されることもあります。

薬で排卵を抑えて、子宮内膜症にならないようにするというのは、単なる対症療法です。また薬で抑えること をすれば、根本的な生理が狂ってくることになります。また、早急に手術をして取ってしまうということも疑問を 感じます。出来た部分をとっても、子宮内膜症をつくってしまう身体を治しているわけではないので、また同じように作られることになります。

重複しますが、この病気を治すには、まず子宮を温かく血の通った状態にすることです。それには子宮への血液の流れを正常にすることでしょう。

子宮の血流を抑えてしまっている部位にはいくつかあります。まずこれらを知る必要があるでしょう。

① 大腸が固まっている。

② 膀胱が固まり、いつも張っている。

③ 股関節の筋肉が固まっている。

④ 恥骨周りの筋肉が固まっている

⑤ 下腹全体が冷たく固まっている。

これらの部位の「コリ」がどう影響するのかを述べていきます。

①まず、大腸が硬く固まっている場合、便秘になっているケースが最も多くみられます。大腸の固まりが子宮への血管を押しつぶし血行不良をつくります。大腸を緩め便秘を解消させると、血行が良くなり、子宮の部分が温かくなってきます。

②膀胱が固まり、膀胱炎になったりしている場合もあります。この場合も大腸の影響が考えられます。また尿道口を固めている場合もあります。そして「パンパン」になった膀胱が、子宮への血管を 押しつぶし血流を妨げているケースもあります。

③股間は血管の最も多く集まった場所ですが、ここが固まっていても、子宮への血流を妨げることになります。股間の部分に「コリコリ」とした固まりが見られます。

④恥骨の周りの筋肉が固まっている場合もあります。脚への血管や神経が集まっているところですが、子宮への血管もあるところです。ここの筋肉をほぐすことも忘れてはなりません。

⑤先ず下腹に手を当てて、冷たいと感じた時には、腹部を軟らかくほぐすことが最初に行うことです 。ただ、自分自身で下腹に手を当てても、手が冷たく、下腹が冷たく感じない人もいるので、手の暖かい人に触って貰うことをお勧めします。

以上のような部位を改善させると、内膜症をつくっている部位が徐々に小さくなってきます。そして出血を通して外に古い血液が排泄されます。治癒するまでに、不規則な出血がありますが、心配しないことです。内膜症 が治れば自然と規則正しい月経になってきます。

 食事による影響

子宮内膜症の病気になる方のほとんどが、肉や乳製品を多く摂取していることがわかっています。

筋肉を硬くする食品があります。肉、乳製品、チョコレート、ケーキ類、パン、米これらは筋肉を 硬くしていきます。これらの食品を摂り、過労働、過運動、全く動かない、などの生活をしていると、内膜症の原因となる部位の筋肉を固めていきます。

 食事療法

生野菜を中心とした食事法をお勧めします。肉や乳製品、パン、ケーキ類はご法度です。炭水化物は控えるとよいでしょう。

 治療法

先ず股間にあるコリを取っていきます。そして腹部。

股間には無数の血管が通っています。

子宮動脈、静脈の流れを阻害している箇所の「コリ」を取っていき子宮への血流を良くしていきます。

次は下腹部のコリを取り、腹部の血行をよくしていきます。

内膜症が出来ている部位のコリを取っていきます。

これらのことを行っていくと内膜症は改善されていきます。

姿勢を正すことも重要です。