スマホがリウマチをつくった

 

スマホの電磁波がリウマチをつくる訳ではありません。そのスマホを扱っている時の姿勢が病気をつくっているのです。

電車の椅子に座っている7人の内の6人がスマホを操作しています。異常な光景です。そういう私もiPadを使ってこの文章を書いているのですから「何をかを況(いわ)んや」ですが、7人の内の一人は首をうな垂れて寝ています。これも最悪な姿勢です。

「皆さん忙しいそうだな」そう思い盗み見してみると、殆どの人がゲームをしているようです。将来の日本が心配になります。

 

さて、本題を進めていきます。リウマチの起因をつくるものについては、前のコラムで述べていますが、そこでは述べていない、首を極端に曲げている姿勢がリウマチの起因となることを皆さんにお伝えしたいのです。

首を前に曲げて作業していたり寝ていたりすると、首の胸鎖乳突筋や頭半棘筋を固めていきます。4、5分の短時間なら問題も少ないのですが、長時間その姿勢でいると大変な事になってしまいます。

しかし、寝ている時間の姿勢をコントロールするのは至難の技?普通に考えたらとてもできる事ではありませんが、ある方法を用いれば割と容易(たやす)くできてしまうのです。

 

わたしの所に来ている患者さんの中に、いつも首の後側の胸鎖乳突筋、頭半棘筋や肩の棘上筋を固めている人がいます。それらのコリを取ってあげると、それまで痛かった手の痛みが取れてきます。これが毎度繰り返されています。

棘上筋のコリは、肩を上げることや肩を上げて寝ていることでつくられていきます。そこで患者さんに、「肩を上げない、上げない」「万歳しない、万歳しない」と20回程度唱えて寝てもらうことにし、3週間ほど経ちかなり改善されてきました。しかし、首は固まっています。その理由が分からない。ある時、待合の椅子に座ってスマホでゲームをしている患者さんを見た時、全てが分かりました。

「夜寝るときに首を前に曲げて寝ていませんか?」

と、問うと

「そんな風にしています」

と、いう返事が返ってきました。

どうやらここに問題があったようです。早速「肩を上げない」に加えて「首を曲げて寝ない」を付け加えてもらいました。

結果、徐々に首のコリが緩やかになってきました。手の痛みも緩和してきています。

スマホでゲームをしていてリウマチをつくる。誰もが思いもよらないことでしょう。しかし、現実にその事が起こっているようです。

患者さんには、

「スマホのゲームを続けて痛みと闘いますか?」

「ゲームを止めて痛みのない世界を選びますか?」

二者択一の選択をしてもらいました。患者さんはどちらを選んだか?皆さんはお分かりでしょう。

「スマホでゲームをやってはいけないの」そんなことは言っていません。体に負担をかけない正しい姿勢でゲームをすれば問題は少ないでしょう。(アプリ会社からは何もいただいておりません)要は姿勢の問題なのです。

多くの場合、夢中になって事に当たった時、まず良い結果は得られません。時々自分の態勢を意識しながら調整していく事が大事なのです。

 

以前から姿勢が病気をつくっていくことは分かっています。然しなが具体的にどの姿勢がどのような病気をつくっていくのか?全て把握できている訳ではありません。まだまだ沢山の気付きがあると思います。

「悪い姿勢が病気をつくる」これは重大な事です。国民の一人一人が悪い姿勢を改善してくれれば、国民総医療費を大幅に削減する事ができるでしょう。その浮いた金額を年金に回してくれれば、将来の生活に不安はなくなります。万々歳です。

いつの日か全てを解明し、わたしのライフワークとして完成させたいと思っています。